作品紹介
公開年月 | 2018/01/13 |
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ジャンル | ホラー |
原作 | なし |
監督 | ジェレミー・ギレスビー |
脚本 | ジェレミー・ギレスビー、スティーヴン・コスタンスキ |
製作 | ケイシー・ウォーカー、ジョナサン・ブロンフマン |
製作国 | カナダ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
深夜のパトロール中、保安官のダニエルは血まみれの姿で閑散とした道路に立っている男を目撃する。
ダニエルはその男を追って人里離れた田舎の病院にたどり着き、そこにいる患者と病院関係者は「人間ではないモノ」に変身しようとしていた。
そんな中、凶器を持った人間たちが病院に乱入し、更に病院の外では白装束のカルト集団に包囲されるのだった。
登場人物&出演者
・ダニエル・カーター(演:アーロン・プール)
主人公。保安官。パトロール中に血まみれの男を発見し、引っ越し中の病院へ連れて行く。
アーロン・プールは代表作に『恐怖ノ黒洋館』、『ワイルドガン』などがあります。
顔馴染みの人たちに挨拶すると、看護師が患者を殺して襲いかかると仕方なく撃ち殺した。
変異した看護師を倒し、乱入してきた父と息子に協力を仰いでパウエルの計画を暴く。
アリソンの元にたどり着くも、異形の子供を宿している事を知って仕方なく殺してしまう。
最後はパウエルと異世界の扉へ飛び込み、そこでアリソンに再会して景色に圧倒された。
・アリソン・フレイザー(演:キャスリーン・マンロー)
引っ越し中の病院の女医。ダニエルが運んできた血まみれの男をすぐに処置室へ運んだ。
キャスリーン・マンローは代表作に『サバイバル・オブ・ザ・デッド』、『ファミリー・マン/ある父の決断』などがあります。
ダニエルとの間にできた子供を亡くし、それで離婚してしばらく距離を取っていた。
変異した看護師とジャンキーがマギーを人質に取り、彼女が出産で危ないとして行動した。
その結果、生き返ったパウエルに誘拐されて異形の子供が宿り、ダニエルに殺された。
最後は異世界でなぜか生き返って、ダニエルとともに見た事ない景色に圧倒されていた。
・キム(演:エレン・ウォン)
引っ越し中の病院でインターンをしている。まだ資格を取っていないせいで雑務が中心。
エレン・ウォンは代表作に『スコット・ピルグリムVS邪悪な元カレ軍団』、『ザ・サークル』などがあります。
ダニエルがパトカーで連絡すると刺され、病院に戻ってくると呆然と突っ立て見ていた。
アリソンが誘拐されてダニエルたちが探しに行くと、道案内として無線機を手渡される事に。
・息子(演:ミック・ビスコフ)
変異しようとした人間を捕まえていた。信じていた人間に首を切られ、話せない状態になる。
ミック・ビスコフは代表作に『Exposed』などがあります。
父親と一緒に変異する女性を燃やすと、白装束集団から逃れて郡立病院にたどり着いた。
有無を言わさずライフルを向けていた父親の命令に黙って従い、ジャンキーの拷問も臆せず。
地下へ行くと危険な状況でもダニエルに付いていき、幻覚を見る父親に襲われても動じず。
最後はマギーから生まれた異形の娘から逃げ切り、隠れていたキムと合流して安堵した。
・父親(演:ダニエル・ファザーズ)
変異しようとした人間を捕まえていた。家族を殺され、話せない息子と残党狩りをしていた。
ダニエル・ファザーズは代表作に『キャンップ・ロック』、『クリスマス・プリンス』などがあります。
白装束の集団からなんとか逃れ、郡立病院に来るとジャンキーを引き渡すよう脅迫した。
終始に渡ってアリソンを貶していたが、なぜか途中からダニエルに協力する事となる。
地下は危険だと息子に言うも聞かず、そのせいで追い詰められるも異形の娘に反撃をした。
最後は異形の娘に捕まってしまい、全身にアルコールをかけて息子に燃やしてもらい死亡。
・マギー(演:グレース・マンロー)
郡立病院を祖父とともに訪れていた若い妊婦。出産間近で不安を募らせていた。
グレース・マンローは代表作に『The Girl Without a Song』、『Don’t Talk to Irene』などがあります。
ダニエルたちが変異した看護師を殺し、ジェームズに捕まって人質にされてしまう。
そのせいで大きなストレスがかかってしまい、体調が急変して母子ともに命の危険となる。
発作を起こしてキムが帝王切開に臨むが、侵入者に気を取られた時に覚醒してベンを殺した。
最後はパウエルの前へやって来ると、彼の望んでいた異形の娘を出産したと同時に死亡。
・ベン(演:ジェームズ・ミリントン)
郡立病院を孫のマギーとともに訪れていた。夫のいないマギーの為に付き添っていた。
ジェームズ・ミリントンは代表作に『ホワイトハウスの陰謀』、『狂っちゃいないぜ』などがあります。
ダニエルたちが変異した看護師を殺し、人質となったマギーをただ呆然と見ていた。
アリソンを探す為に地下へ向かったダニエルから銃を渡され、マギーを見守る役を担う。
マギーが発作を起こして帝王切開をするキムを頼るが、院内に侵入者を察知して迎撃をする。
最後は躊躇っていたキムを説得するが、覚醒したマギーによって背後から刺されて死亡。
・ミッチェル(演:アート・ヒンドル)
州警察所属のベテラン警官。ジャンキーを郡立病院に連れて来たとして事情聴取に来た。
アート・ヒンドルは代表作に『哀愁のシェリー』、『モンスター・トーナメント/世界最強怪物決定戦』などがあります。
ダニエルが変異した看護師を射殺し、念の為に彼の銃を没収して状況を把握しようとする。
最後はまだ生きていた変異した看護師に襲われ、両目を貫かれてそのまま死亡した。
・ジェームズ(演:エヴァン・スターン)
父親と息子からなんとか逃げ出した麻薬中毒者。ダニエルに発見されて郡立病院へ行く。
エヴァン・スターンは代表作に『ロボコップ/2014年版』、『Dead Rivalry』があります。
当初は暴れていたが鎮静剤で落ち着くが、変異した看護師の襲撃に乗じて逃げ出そうとした。
マギーを人質にして逃げようとしたが、ダニエルたちの連携によって捕まってしまう。
パウエルが白装束の仲間だとして殺したが、生き返った事で地下へ先頭を歩かせられる。
最後は多くのクリーチャーに囲まれ、逃げ出そうとするが捕まって殺されてしまう。
・リチャード・パウエル(演:ケネス・ウェルシュ)
引っ越し中の病院のベテラン医師。過去に娘を亡くしていて、立ち直るのに何年もかかった。
ケネス・ウェルシュは代表作に『クロコダイル・ダンディー2』、『サバイバル・オブ・ザ・デッド』などがあります。
目を覚ましたジャンキーがマギーを人質に取り、説得するも首を刺されて死亡してしまう。
なぜか生き返って霊安室から電話をかけ、アリソンを救済するという名目で誘拐した。
死を受け入れる事で生まれ変わると、マギーに異形の娘を生ませ、世界を変える儀式をする。
最後はダニエルに死を求めるが、彼の反撃で異次元へ一緒に突き飛ばされて存在が消えた。
感想
個人的な評価
本作は『シッチェス・カタロニア国際映画祭』や『トロント国際映画祭』にて上映された作品となっています。
更に『未体験ゾーンの映画たち2018』にも上映され、自主製作映画『マンボーグ』で話題になったジェレミー・ギレスピーとスティーヴン・コスタンスキが監督を務めます。
本作はまさしく好事家だけが楽しめる作品であり、様々な国際映画を席巻する理由がハッキリと分かりました。
基本的に国際映画祭には一般的な視点を持つ人間ではなく、尖った作品を歓迎する好事家が好きそうなタイプの作品でした。
まず、ストーリーは中盤を過ぎた辺りから整合性を吹き飛ばし、一気にファンタジックな世界観に入っていきます。
もうこの時点でマトモな説明ができないような現象やクリーチャーが出てきて、話しは宇宙スケールの壮大なモノになります。
普通なら意味不明でワケが分からないという感想を持つが、好事家にはこういう謎だらけの要素は一番好まれます。
80年代のホラーやオカルトを再現したような作風で、後半で一気にその要素を惜しげもなく暴走させていきます。
登場するクリーチャーはまさに80年代を彷彿とさせるドロドロでグチャグチャだが、なんだか『遊星からの物体X』を思い出しました。
前半はサスペンスのような展開でちょっとクリーチャーが出てくる点では、かなり期待していただけに後半の雑さは頂けなかった。
こういう作品が大好きな人はいいかもしれないが、映画として後半の謎を闇鍋みたいにぶち込むのは如何なモノかと思いました。
どんなに良い素材であっても、適当にぶち込んだら、それは絶品の鍋ではなく、単なる闇鍋になってしまう典型でした。
本作は大きく評価が分かれる作品であり、好きな人はとことん好きだが、微妙な人は首を傾げてしまう物語だったと思います。