リメインズ/死霊の棲む館 VD-354

作品紹介

公開年月  2016/08/05
ジャンル  ホラー
原作  トーマス・デラ・ベラ 『OPEN HOUSE』
監督  トーマス・デラ・ベラ
脚本  トーマス・デラ・ベラ
製作  エリック・B・フライシュマン、ショーン・タビビアン
製作国  アメリカ
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

1891年のカリフォルニア州アズサ、一組の夫婦が行方不明の娘を探す為、魔の時刻とされる午前3時にマダム・アディソン降霊術の館を訪れた。
儀式の最中にマダムは悪霊に取り憑かれてしまい、夫婦と助手たちが皆殺しにされてしまう。
現代、妻を亡くしたジョンと三人の子供がマダムの館に引っ越すが、屋根裏部屋にある蓄音機を発見した事で悪霊が目覚めるのだった。

登場人物&出演者

ジョン(演:トッド・ロウ)
主人公。一家の大黒柱。三ヶ月前に妻を亡くし、新たな生活の為に屋敷を購入した。
トッド・ロウは代表作に『あなたのために』、『レッドライン』などがあります。
広い屋敷のワリに値段が安く気になっていたが、深くまで聞かずにあっさりと引っ越した。
反抗期の長女、人形遊びに目覚めた次女、イタズラ好きな末っ子の長男に頭を悩ませる。
隣人であるメリッサの気遣いを無視し、一人だけ解決しようとするが逆効果となる。
最後はヴィクトリアとエイデンに殴られ、イジーに箱を燃やせと言うも結局は殺された。

イジー(演:ブルック・バトラー)
長女。ティーンエイジャー。母親を亡くした事で以前とは別人のようになっているらしい。
ブルック・バトラーは代表作に『オール・チアリーダーズ・ダイ』、『ザ・サンド』がある。
典型的な反抗期で父親が新生活をスタートさせる為に友達と離れ離れになって不満を持つ。
妹が倒れてもほとんど心配せず、家に一人でいると恋人を呼び出してイチャイチャする。
深夜こっそりと出てイチャイチャした後、家に帰ると父親がケガした状態で発見して戸惑う。
最後は蓄音機の箱を燃やして救急車を呼ぶも通話が切れ、アディソンに襲われてしまう。

ヴィクトリア(演:ハンナ・ノードバーグ)
次女。母親を亡くした影響を受けている。エイデンとは常に行動するもケンカしている。
ハンナ・ノードバーグは代表作に『アメリカン・バーニング』、『オーバーボード』がある。
新しい家では最初に不気味な現象を体験するが、気づかずにどんどん侵食されていく。
蓄音機を見つけたところから人形遊びに興じるが、外で母親を見て倒れ込んでしまう。
人形遊びをしたいと話していたが、我慢の限界を迎えた父親に怒鳴られて気分を害した。
最後は取り憑かれたアディソンの指示で父親をケガさせ、最終的にまとめて襲われた。

エイデン(演:ダッシュ・ウィリアムズ)
末っ子の長男。新しい家に来る前までヴィクトリアと一緒に手品を楽しんでいた。
ダッシュ・ウィリアムズは代表作に『Suburbicon』、『Don’t Sleep』などがあります。
いつもヴィクトリアと一緒に行動しているが、何かと衝突してケンカを始めてしまう。
蓄音機を屋根裏部屋から探し当てると、魂が抜けたような空虚な表情になっていく。
屋敷には何かいると分かってしまい、失禁するが、クレアに知られて黙って着替えていた。
最後は取り憑かれたアディソンの指示で父親をケガさせ、最終的にまとめて襲われた。

メリッサ(演:リサ・ブレナー)
ジョンたちが引っ越してきた屋敷の隣に住んでいる。病気の父親の世話をしているらしい。
リサ・ブレナーは代表作に『パトリオット』、『バッド・サマリタン』などがあります。
ずっと空き家だった屋敷に人が入った事で興味本位で挨拶し、意味深な言葉を残していく。
子供たちしかいなかった時、勝手に入ったせいで帰ってきたジョンにブチ切れられた。
最後は謝罪をしてきたが、父親の発作はこの家のせいだと話すも結局は無視されてしまう。

クレア(演:アシュレイ・クロウ)
不動産業者。老朽化が激しい屋敷をジョンに売っている。詳しい情報を伝えていない。
アシュレイ・クロウは代表作に『リトル・ビッグ・フィールド』、『マイノリティ・リポート』などがあります。
蓄音機から古い写真を見つけたジョンに対し、全部偽物だと話して彼を安心させていた。
倒れたヴィクトリアを心配し、恐怖で失禁したエイデンに着替えるように優しく語りかける。
後日、気になっていたヴィクトリアの容態について、電話でジョンに聞き出していた。
最後はジョンたちの家族が始末されると、今度はまた新たな家族に屋敷を貸す事になる。

マダム・アディソン(演:マリア・オルセン)
1891年に活躍していた降霊術師。儀式の際には蓄音機で録音して、現場の写真を撮っていた。
マリア・オルセンは代表作に『セーラ/少女覚醒』、『サウスバウンド』などがあります。
娘が行方不明になった夫婦の依頼を受けて儀式を始めるが、失敗して悪霊に取り憑かれる。
夫が逃げようとしたところで動き出し、妻の喉を切り裂いて他の人間もぶっ殺していく。
引っ越してきたジョンたちの家族を狙い、ヴィクトリアとエイデンを支配して下僕にする。
最後はイジーに蓄音機の箱を燃やされるが、消える事なく、子供たちと喜々として襲う。

感想

個人的な評価

本作はトーマス・デラ・ベラの短編映画『OPEN HOUSE』を長編リメイクした作品です。
原作の方は『ホット・スプリング・ホラー映画祭2014』で作品賞を受賞し、他に多数の映画賞で出品されて大反響を呼んだという。
この作品は典型的なハウス系ホラー映画であり、登場人物たちもステレオタイプすぎて予想を覆す事がありません。
まず、父親は幽霊をまったく信じておらず、目の前でおかしな事が起きても認めようとせずに子供たちとも上手くいかない。
長女はティーンエイジャーで父親に反抗的で妹や弟はどうでも良く、隠れて恋人と会ってイチャイチャする。
次女と長男は悪霊に取り憑かれた屋敷の持ち主に操られ、どう見てもヤバい顔しているのに父親と長女は何も言わない。
このように登場人物はハウス系ホラー映画に良くいるタイプだが、本作では特に父親の空回りぶりだけが印象に残りました。
当然のように細かい設定など考えていないので、悪霊に取り憑かれた降霊術師はそれだけの設定で家族を襲う為だけに出てきます。
あと不動産業者の女が違う家族に屋敷を貸す事になるが、こちらについても降霊術師との関係性も分からず、設定を考えいていない事が丸わかり。
隣人の女性も何がしたいのか分からないなど、とりあえず配置してみたが、効果的な使い方が思いつかずに放置した感じでした。
やはり、登場人物の関連性はしっかりと考えないと本作のように、伏線を回収せず、結局は勢いだけで押し切るパターンになってしまう。
逆にちゃんと登場人物たちの関連性を上手く機能させれば、ハウス家ホラー映画も面白くなるが、残念ながら本作の製作はそこまでの能力はありませんでした。