斉木楠雄のΨ難 RE-2749

作品紹介

公開年月  2017/10/21
ジャンル  SF/コメディ
原作  麻生周一 『斉木楠雄のΨ難』
監督  福田雄一
脚本  福田雄一
製作  松橋真三、北島直明
製作国  日本
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

生まれながらにして多くの超能力を自在に操る高校生の斉木楠雄は、何よりも願っているのは普通に暮らしたいという。
しかし、そんな彼の周りに学園のアイドルである勘違い美少女・照橋心美、バカすぎて斉木が唯一心を読めない燃堂力、筋金入りの中二病患者・海藤瞬が平穏な日常を踏みにじっていた。
そんな中、毎年恒例の文化祭を迎え、無事に終わらせようと奮闘する斉木に案の定、次々と災難が降りかかるのだった。

登場人物&出演者

斉木楠雄(演:山﨑賢人)
主人公。生まれながらにして強力な超能力を持つ。ピンクとの頭髪と2本のアンテナを持つ。
山﨑賢人は代表作に『管制塔』、『ジョジョの奇妙な冒険/ダイヤモンドは砕けない第一章』などがあります。
普段は無表情で自身を客観的に見ていて、常に「平穏な日々」を過ごそうと思っている。
PK祭で問題が起こると来年から中止になってしまう事を危惧し、トラブルを防ごうとする。
燃堂や照橋たちのおかげで度々邪魔されるが、それでもトラブルを未然に回避していく。
最後は照橋の策略で大事になるが、一日巻き戻す事で回避し、文化祭を一人だけ繰り返した。

照橋心美(演:橋本環奈)
ヒロイン。PK学園のマドンナ。普段は謙虚な性格だが、それはすべて計算した腹黒さ。
橋本環奈は近年の出演作に『銀魂』、『ハルチカ』などがあります。
自分が最も愛される存在だと自覚しており、心の中ではすべての女子を見下している。
男子全員が「おっふ」と口にする中で、唯一自分の存在に無感情な楠雄に執心する。
文化祭を利用して「おっふ」を言わせようと様々な仕掛けを施すも、トラブルを呼び込む。
最後は力を使い果たした楠雄のアンテナを取って、危うく地球が滅亡する事になる。

燃堂力(演:新井浩文)
斉木の同級生。バカすぎて斉木が唯一テレパシーで思考が読めない人物。金髪のモヒカン。
新井浩文は代表作に『青い春』、『アウトレイジ/ビヨンド』などがあります。
基本的に何も考えておらず、楠雄が背中を取られる人物として注目を気にしている男。
学園のマドンナである照橋を見かける度に「おっふ」を素直に連発している。
燃堂の仕掛けた10キロマラソンに参加するが、ポケットに手を入れたまま彼に付いて行く。
最後はメガネを取った楠雄と目が合ってしまい、石化してクラスの出し物になった。

海藤瞬(演:吉沢亮)
斉木の同級生。「漆黒の翼」というキャラを演じている極度の中二病患者。水色の髪。
吉沢亮は代表作に『リザーズ・エッジ』、『ママレード・ボーイ』などがあります。
楠雄がいつも一人だという事で仲間だと勘違いして、何かと中二病的な会話を仕掛ける。
完全に自分の世界で生きている中二病患者で、楠雄ですら飽きられるほどの徹底ぶり。
楠雄を孤立させる為に結成させた中二病の組織に遭遇し、彼らを倒す為に玉を集め出す。
最後は体育館が宇宙へ飛ばされた楠雄が目印として使われ、元の場所に戻る事ができた。

灰呂杵志(演:笠原秀幸)
斉木の同級生。赤い髪と眉毛が特徴。体力に自信があって、暮らすの委員長を務めている。
笠原秀幸は代表作に『GTO』、『リリイ・シュシュのすべて』などがあります。
初めてのPK祭で問題を起こすと来年はないと言われ、底知れぬ熱血漢で出し物を考える。
委員長として暮らすの意見を聞き入れるが、誰も賛同しない出し物を無視された。
熱い思い出を作るべく、照橋が10分間見つけるという商品で10キロマラソンを敢行した。
最後は後ろ向きで平然と走る燃堂を騙し、優勝するも燃え尽きて気を失ってしまう。

窪谷須亜蓮(演:賀来賢人)
3ヶ月前にPK学園にやって来た元ヤンの転校生。見た目は完全なる優等生でイメチェンする。
賀来賢人は代表作に『銀色の雨』、『ソフトボーイ』などがあります。
自分が元ヤンだという実を隠し、PK学園では普通の高校生をずっと演じている。
しかし、当然ように楠雄に見破られており、PK祭では問題の火だねになると警戒される。
文化祭にやって来た他校の不良に絡まれ、ヤンキー魂を刺激されて一方的にボコボコにする。
最後は仲間をボコボコにされた不良たちがPK学園に乗り込み、一人で迎え撃とうとした。

蝶野雨緑(演:ムロツヨシ)
PK祭にやって来たイリュージョニスト。アシスタントに母親を起用してマジックを魅せる。
ムロツヨシは近年の出演作に『DESTINY/鎌倉ものがたり』、『銀魂』などがあります。
失敗したかのように見せた脱出マジックに楠雄が引っかかり、危うく死ぬ寸前までいく。
最後は小さなマジックの為に掘っていた大がかりな穴のおかげで楠雄が助かった。

斉木國春(演:田辺誠一)
楠雄の父親。妻の久留美と同じくマイペースな性格を持つ。極度のバカップル。
田辺誠一は代表作に『リング0/バースデイ』、『ハッピーフライト』などがあります。
楠雄が普通じゃないと分かっているが、どれほどのモノか分かっていない。
最後は一日を巻き戻した楠雄を久留美とともに笑顔で文化祭に送り出していた。

斉木久留美(演:内田有紀)
楠雄の母親。夫の國春に以上のマイペースで天然。國春とのバカップルは当たり前。
内田有紀は代表作に『花より男子』、『CAT’S EYE』などがあります。
楠雄が文化祭でメガネをなくし、持ってきてくれと頼まれるがないと言って電話を切った。
最後は一日を巻き戻した楠雄を國春と縁起の良い事だらけだと笑顔で送り出した。

感想

個人的な評価

本作は『週刊少年ジャンプ』で2012年24号から2018年13号まで連載されました。
単行本は25巻発売され、アニメ化もされており、現在では四コマ漫画として連載されている。
少年ジャンプにおいてギャグ漫画として地位を確立し、アニメも第2期を予定しています。
原作についてはタイトルは知っていましたが、内容はまったく分からない状態で今回の実写映画の観賞となりました。
素直な感想として、思っていた以上に面白い作品であり、原作を読みたくなるほど予想外にも楽しめました。
同じく少年ジャンプが原作で実写映画化された『銀魂』はアニメで知っていて、こちらも及第点以上の面白さでした。
どうやらギャグ漫画の実写化というのは邦画だと、かなりの確率で成功する事が分かります。
まず、本作は現実的な世界とはかけ離れたファンタジーであり、演技についてはミュージカルのような大げさなモノになっています。
本来なら邦画の演技というのはミュージカルに近い非日常的な要素が強い邦画ですが、本作のようなタイプの作品とは相性が良いです。
だから役者たちが過剰な演技をしても違和感がないどころか、作品の雰囲気にマッチしていると感じさせます。
何より主人公の斉木楠雄を演じている山﨑賢人もなかなか頑張っていて、普段は無表情であるが、照橋の妄想で見せる変顔は面白い。
そして、本作で最も魅力的なキャラクターである照橋を演じた橋本環奈は良くやっています。
美少女役というのは申し分ないが、何度も見せている変顔は元の顔が分からないぐらいに遠慮なくやっていました。
『銀魂』でもヒロイン役をやっていますが、こちらもアイドルが絶対にやらないような事をやっています。
美少女というステータスを持ちながら、三枚目の役を惜しげもなくやる橋本環奈の役者魂が伝わってきました。
ただ、中盤を過ぎた辺りから似たような展開になってしまい、油っこいモノを食べたような感じで飽きてしまう部分がありました。
それでも、橋本環奈の顔芸があったおかげで多少は持ってくれたと思います。
他にも濃いキャラクターたちもいて、本作はしっかりと笑えるコメディ映画として楽しめる作品だと思います。