シン・シティ MY-43

作品紹介

公開年月  2005/04/01
ジャンル  アクション/犯罪/サスペンス
原作  フランク・ミラー 『シン・シティ』
監督  ロバート・ロドリゲス、フランク・ミラー、クエンティン・タランティーノ
脚本  ロバート・ロドリゲス、フランク・ミラー
製作  エリザベス・アヴェラン、ロバート・ロドリゲス、フランク・ミラー
製作国  アメリカ
鑑賞方法  購入DVD

あらすじ

<EPISODE 1>その屈強な肉体と醜い容姿から誰も近づこうとしない仮出所中のマーヴ。彼は、一夜の愛をくれた高級娼婦ゴールディを何者かに殺され、復讐の為に立ち上がった。
<EPISODE 2>罪から逃れるため過去を捨てシン・シティに身を潜めるドワイト。ある時、昔の恋人ゲイルが仕切る娼婦街で警察官が殺されるトラブルが起こる。発覚すれば警察との協定は破棄され、娼婦たちは窮地に陥る。彼女たちを救おうとドワイトは一肌脱ぐのだった。
<EPISODE 3>街の実力者の息子を相手に正義を貫くハーティガン刑事。しかし、相棒の裏切りに遭い無実の罪で投獄される。8年後、出所した彼はかつて救い出した少女ナンシーに再び危機が迫っていることを知り、最後の戦いへと向かうのだった。

登場人物&出演者

【ハード グッバイ】

マーヴ(演:ミッキー・ローク)・ゴールディ/ウェンディ(演:ジェイミー・キング)
ルシール(演:カーラ・グギノ)
ケヴィン(演:イライジャ・ウッド)
ロアーク枢機卿(演:ルドガー・ハウアー)

【ビッグ ファット キル】

ドワイト(演:クライヴ・オーウェン)
ゲイル(演:ロザリオ・ドーソン)・シェリー(演:ブリタニー・マーフィ)
ミホ(演:デヴォン青木)
ジャッキー・ボーイ(演:ベニチオ・デル・トロ)
マヌート(演:マイケル・クラーク・ダンカン)

【イエロー バスタード】

ハーティガン(演:ブルース・ウィリス)
ナンシー(演:ジェシカ・アルバ)
ロアーク・ジュニア/イエローバスタード(演:ニック・スタール)
ロアーク上院議員(演:パワーズ・ブース)

感想

個人的な評価

この作品はオムニバス形式です。
まあ、短編作が三つあって、それぞれが別のドラマを展開するが全部繋がっている。
これはタランティーノ監督が世に出した『パルプ・フィクション』と同じ手法です。
とは言っても、オイラはまだ『パルプ・フィクション』は観ていないですが。
さて、この映画はアメコミを原作にしています。
フランク・ミラーというライターの方が書いています。
彼は『デアデビル』シリーズや『バットマン:ダークナイト・リターンズ』、それに本作の『シン・シティ』を手掛けている。
基本的にハードな作りのようで、特にリアリティを追求していると思います。
で、この映画に話を戻すと、何よりもインパクトがあるのは全編に渡っての白黒画面です。
更にインパクトを与える青、赤、黄色の原色を引き立たせる使い方。
最初のエピソード1は『ハード グッバイ』で、強面の大男であるマーブを演じたミッキー・ロークです。
普通の人間であるが、何事にも恐れない強い精神力と体力は凄まじい。
ここでの話では一人の高級娼婦というゴールディが殺されてから物語は始まる。
恐ろしい陰謀が隠されているのを推理などじゃなく、強面で屈強なマーブで遣り通した事は力強く解決するのは個人的に良かったです。
パワフルで恐れない彼のやり方はオイラとしては好きですね。
次のエピソード2は『ビッグ ファット キル』で、娼婦街で顔が利くガンマンであるドワイトを演じるのはクライヴ・オーウェン。
ここではシン・シティが持つもう一つの世界を描いている。
残酷であるが独自のルールを持ち、それぞれの世界を描いている。
なかなか悪くないけど、どうしてもエピソード1と比べて落ち着いてしまっているように感じた。
ジャッキーボーイというキャラクターは死んでからが本番だった。死んでいるのにキャラが立つのは面白いやり方だなと思いましたねえ。
最後のエピソード3は『イエロー バスタード』で、額に『×』の傷がある老刑事ハーティガンを演じるブルース・ウィリス。
いつもはボロボロになる彼だが、今回はハードな感じである。
年寄りで心臓病持ちだが、やっぱり強いし正義感は人一倍ある。
そして、この映画でも強烈な印象を与えたイエロー・バスタードが登場する。
さすがにハードな展開だけあって、物語の中心にいるのに最後は自殺をしてしまう。
それぞれの物語は解決はしているが、この中でマーブとハーディガンはそれぞれ死んでしまう。
やっぱり、オムニバス式だけあって続編がないとキッパリ寸断する主人公の死。
残念ながら、この『シン・シティ』というコミックはそこまで大ヒットしていない。
けど、ここまでの完成度は素晴らしいと思う。
ちょっとコミック的な手法ですが、ハードな感じが好きな方にはオススメですよ。