ロボコップ MY-71

作品紹介

公開年月  1987/06/17
ジャンル  SF/アクション
原作  なし
監督  ポール・バーホーベン
脚本  エドワード・ニューマイヤー、マイケル・マイナー
製作  アーン・L・シュミット
製作国  アメリカ
鑑賞方法  購入DVD

あらすじ

近未来のデトロイトの地域では犯罪が多発し、警察の経営が民間の巨大企業オムニ社に委ねられていた。
ある日、オムニ社は凶悪な犯罪を減らすべく重装備の大型警察ロボットを開発するが、結果的にプレゼンで大失敗し、サイボーグ警官ロボコップの製造計画に着手する。
そんな中、クラレンスら強盗一味を地元警官のマーフィが追跡するが、相手の罠にかかって惨殺されると、彼はオムニ社によってロボコップとして復活するのだった。

登場人物&出演者

アレックス・マーフィ/ロボコップ(演:ピーター・ウェラー)
主人公。デトロイト市警に配属される。レーザー・ポリスの銃捌きを息子の為に練習する。
ピーター・ウェラーは代表作に『新・明日に向って撃て!』、『スクリマーズ』があります。
転属した初日に凶悪犯のクラレンスを追っていくが、捕まって一斉射撃を体に受ける。
防弾チョッキのおかげで死ななかったが、最後はクラレンスに頭を撃ち抜かれる。
モートンによって警察のロボット化で生体部分を部品として利用し、ロボコップとなる。
徐々に記憶を取り戻し、最後は黒幕のジョーンズを倒し、マーフィとして警官に戻る。

アン・ルイス(演:ナンシー・アレン)
ヒロイン。デトロイト市警。男勝りな性格でチンピラ相手には一切怯まない。
ナンシー・アレンは代表作に『キャリー』、『殺しのドレス』などがあります。
配属されたばかりのマーフィとコンビを組んで、クラレンスたちを追っていった。
油断したところでジョンソンに殴られて気絶してしまい、マーフィを助けられなかった。
ロボコップがマーフィだと最初に気づき、話しかけた事がきっかけで記憶を取り戻す。
最後はクラレンスに撃たれながらもロボコップを助ける良き相棒として活躍した。

ロバート・モートン(演:ミゲル・フェラー)
オムニ社の防犯管理重役。副社長であるジョーンズと平行して独自のロボット開発する。
ミゲル・フェラーは代表作に『ホット・ショット2』、『トラフィック』などがあります。
ロボット開発のプレゼンテーションで失態を演じたジョーズに取って代わる事に。
ロボコップの活躍で副社長の座を手に入れるが、ジョーンズを怒らせてしまう。
手下のクラレンスを派遣したジョーンズによって暗殺される事になる。

クラレンス・ボディッカー(演:カートウッド・スミス)
デトロイトを裏で牛耳るマフィア。警官が大嫌いで仲間も平然と見捨てる。
カートウッド・スミスは代表作に『ランボー3/怒りのアフガン』、『暴走特急』があります。
銀行強盗で金が焼けてブチ切れて、アジトに侵入したマーフィを惨殺した。
裏ではオムニ社の副社長ジョーンズと繋がっていて、将来は裏社会を仕切る約束を交わす。
一度はロボコップに追いつめられるが、強力な兵器で戦いを挑むも仲間を失う。
最後はロボコップと直接対決するも敵わず、最終的に黒幕がジョーンズだと口にした。

リチャード・ジョーンズ(演:ロニー・コックス)
オムニ社の副社長。警察に取って代わるロボットの開発を推し進めていた。
ロニー・コックスは代表作に『ビバリーヒルズ・コップ』シリーズ、『トータル・リコール』などがあります。
プレゼンテーションではED-209が暴走した結果、モートンに取って代わられ失脚した。
モートンに副社長の座を奪われ、更に侮辱された事でクラレンスを寄越し暗殺する。
真相を暴いたクラレンスで黒幕だとロボコップに知られるが社員という事で守られている。
最後は会長を人質にするもクビにされた事で、ロボコップの銃撃を受けてビルから落下した。

感想

個人的な評価

本作は80年代を代表するSFアクション映画だと言えるでしょう。
主人公であるマーフィは配属した当日に惨殺されるという悲惨な目に遭います。
しかし、そこからロボット技術によって生体組織を部品として“ロボコップ”に生まれ変わるというストーリー。
一見して子供向けとも言えるが、そこは監督を務めたポール・バーホーベンの演出が冴える。
当時は脚本が多くの監督から敬遠されていたが、ポール・バーホーベンは妻の言葉を聞き、内容を読んでいるうちにハマったという。
とにかく、本作はポール・バーホーベン監督のブラックジョークが上手く活用されています。
その中で顕著なのはストーリーとはまったく関係ないニュース番組の内容だろう。
ブラックユーモアによるポール・バーホーベン監督の独特な演出が展開されている。
ただ、単純に監督の趣味だけではなく、本質的な部分で辛辣なメッセージも内包されている。
今では悪趣味な演出だと言えるし、過激すぎる暴力描写も問題視されたが、本作はエンターテイメント作品として非常に秀逸さと言えます。
ロボコップの斬新な設定や動きもそうですが、悪役となるクラレンス、黒幕のジョーンズというキャラクターも非常に魅力的である。
本作はまさしくド派手な80年代のアクション映画の代表格であり、爆破シーンや銃撃シーンはかなり凝っています。
それに物語を盛り上げているメインのテーマ曲はワクワクするような曲調で、非常に覚えやすいという素晴らしさがあります。
当時はまだCGがない時代であったが、ED-209の動きが全部ストップモーション・アニメーションのクォリティーも非常に高いです。
時代を感じるとともに当時のアメリカ経済、ポール・バーホーベン監督によるブラックユーモア、個性豊かな登場人物は何度鑑賞しても楽しめる。
当然のようにシリーズ化され、更にテレビドラマ化もされ、ゲームにもなるなど、メディアミックスも様々に展開しています。
本作で一番気に入っているのは、クラレンスのセリフに「てめえのそのきたねえケツに白い粉を詰め込んで、白いクソをさせる事ができるんだ」があります。
これはどうやらカートウッド・スミスのアドリブらしいが、彼の存在は本作が面白くなった要因の一つだと言えるでしょう。