作品紹介
公開年月 | 2003/08/17 |
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ジャンル | パニック/サスペンス |
原作 | なし |
監督 | チャールズ・ロバート・カーナー |
脚本 | J・D・フェイゲルソン、クリス・マック |
製作 | ミッチ・エンゲル |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
ジョンは石油会社に勤める妻ケリーの依頼を受け、アチャファラヤ川の国立自然保護区内に建てられた掘削現場で仕事する事になる。
同じ頃、下流のベレ湖でリゾート客が巨大サメに襲われる事件が発生し、世間を騒然とさせていた。
サメ退治に莫大な懸賞金をかけられるが、その被害は広がる一方で、ジョンは掘削現場へ急ぐのだった。
登場人物&出演者
・ジョン・サンダース(演:ルー・ダイアモンド・フィリップス)
主人公。元掘削技師。現在は貸しボート業を営んでいるが、いつも赤字で借金を抱える。
ルー・ダイアモンド・フィリップスは代表作に『ラ★バンバ』、『チリ33人/希望の軌跡』などがあります。
借金の返済を何度も遅れてしまい、担当者が変わったせいで船を取られそうになる。
そこに元妻のケリーが掘削の依頼をするが、過去の暴噴事故の責任を感じて断ってしまう。
ブレットたちに人質とされて反撃しても敵わず、掘削機が暴噴して作業員二人がまたも死亡。
最後はアイスたちから切り抜けると、サメにドリルを食らわせるべく囮になって成功した。
・ケリー(演:クリスティ・スワンソン)
ヒロイン。ジョンの元妻。生物学者。現在はディスカバリー石油会社に勤めている。
クリスティ・スワンソンは代表作に『ホット・ショット』、『フライング・ジョーズ』などがあります。
難航する掘削作業に一流の腕を持っていたジョンを誘うが、過去の事故で断れてしまう。
エメリーの説得で仕事の依頼を引き受けたジョンに対し、仕事だと自分に言い聞かせていた。
川の生体系を調べていた時に気絶したブレットを助け出すが、それにより全員が人質に。
最後はジョンの活躍でアイスたちの手から逃れると、サメに追いつめられるも見事に倒した。
・エメリー(演:ロブ・ボルティン)
貸しボート業するジョンの助手。主にエンジンなどの修理をするが経営難について理解する。
ロブ・ボルティンは代表作に『フライペーパー!史上最低の銀行強盗』、『トランジット』などがあります。
ジョンの元妻が良い仕事を持ってきたが、断った事で給料の半分しかもらえず不満を漏らす。
過去の暴噴事故を語ったジョンの気持ちを察するが、現実的な状況を口にして説得した。
アチャファラヤ川沿いに住む地元のインディアンだが、漁師でありながら泳げないという。
最後はジョンの活躍でブレットたちから逃れ、彼の合図でドリルサメにぶち込んで倒した。
・ジーン・ブラッドリー(演:ギデオン・エメリー)
ディスカバリー石油会社の社員。掘削作業している保護5句の責任者で許可を得ている。
ギデオン・エメリーは代表作に『カニング・キラー/殺戮の沼』、『テイカーズ』がある。
掘削作業が滞る中で腕のいいジョンの話しを聞いて、ケリーとともに交渉しに来た。
父親が会社の役員で調子良く昇進し、今回の掘削作業についても国の為だと言い聞かせる。
掘削現場に到着すると、そこにいたブレットたちをライバル会社の人間だと勘違いする。
最後は調子に乗ってアイスをバカして足を撃たれると、大量失血により死亡した。
・ジェリー(演:ジェームズ・ウールヴェット)
ギャングのボスの金を持っていった男。刑務所に服役する前に金を川のどこかに隠す。
ジェームズ・ウールヴェットは代表作に『許されざる者』、『マイ・ビューティフル・ジョー』などがあります。
自分の女が話してしまい、川から金を引き上げようとした時にアイスたちに見つかる。
逃げようとしたところでアイスたちに見つかり、結局は鎮めた金を探すべく川へ戻った。
当初からアイスと折り合いが合わず、何度か衝突するが、その度にブレットが止めていた。
最後はアイスと結託してブレットを殺すが、ジョンがガスボンベを爆発させて焼き殺された。
・ブレット・ヴァン・ライアン(演:ラングレー・カークウッド)
ギャングのボスに雇われる回収屋。過去にケープ・タウンでサメに左腕を噛まれている。
ラングレー・カークウッドは代表作に『沈黙の傭兵』、『ジャッジ・ドレッド/2012年版』などがあります。
自信家でボスの従兄弟が脅しても一切怯まず、逆に挑発するぐらい余裕な態度を示す。
ジェリーを見つけたアイスが彼を殺しそうになると、金の居場所が分からなくとして止める。
水中でジェリーと一緒に金を探していたが、反撃を受けて気絶してケリーに助けられる。
最後は結託したジェリーとアイスに裏切られ、腹を刺されて結局はサメの餌食になる。
・アイス(演:クーリオ)
ギャングのボスの従兄弟。金を持っていったジェリーの始末をするブレットと同行する。
クーリオは代表作に『デンジャラス・マインド/卒業の日まで』、『プテラノドン』がある。
そのブレットは完全に舐めた態度で「アイス・キューブ」と呼ばれて一触即発となる。
ジェリーを見つけて銃で脅して挑発され、殺しそうになるがブレットに止められる。
ブレットを助けたケリーたちの船に上がると、偉そうな態度のジーンの足を容赦なく撃った。
いがみ合っていたジェリーと結託し、従兄弟に金を渡すよりももらうべく計画を変更する。
最後は金が入った箱を手にして喜ぶが、サメに勝ったと思ったところで結局は食われた。
感想
個人的な評価
本作はサメ映画の一本となっていますが、舞台は定番の海ではなく湖と川になります。
サメというのは基本的に海で生息する生物ですが、淡水でも生きられる個体があります。
淡水が舞台のサメ映画では『シャーク・ナイト』や『ドルフ・ラングレン/処刑鮫』と意外にも少なくはありません。
そんな本作では湖にある石油を掘る為に主人公が作業に向かいますが、そこにはオオメジロザメが待っているのです。
オオメジロザメはホオジロザメよりも活動範囲が広く、凶暴性でもイタチザメと並ぶ為、研究者の中で最も危険なサメと認定されています。
つまり、サメ映画ではいつもホオジロザメが登場していますが、現実的にはオオメジロザメに襲われる可能性があるのです。
本作ではサブタイトルに「サメ地獄」とありますが、残念ながら登場するのはオオメジロザメ一匹だけしかいません。
冒頭で金持ちの娘が犠牲になって多額の賞金が出てみんなが狩りに出るが、そんな事はお構いなしに悠々と泳いでいました。
ある意味、貫禄はサメ映画の王様であるホオジロザメを彷彿するような態度でした。
本作ではサメが登場人物たちにとって最終的な脅威となるが、その合間に川から金を引き上げるギャングたちが騒ぎます。
そもそも、川という大自然にギャングがいる構図がおかしいのですが、それ以上にアイスを演じるクーリオが完全に浮いていました。
さすがにラッパーというだけあって、ギャング役が似合っているが、場所が場所だけに浮きまくっていました。
本作はバカ映画のサメ映画とは違って、ずっと真面目に展開しているが、そのせいで特筆したインパクトがありませんでした。
色々な要素を詰めこんでいるワリにどれも上手く溶け込んでおらず、どの設定も浮いている気がしました。
その中でもインディアンのエピソードが特に意味がなく、次にギャングたちのエピソードも蛇足にしか感じられなかった。
それならば、素直にサメの脅威だけに集中して描けば良かったが、製作側にそこまでの実力者がいなかったのだろうと思います。
全体的に特徴がない地味なサメ映画だが、王道の爆発四散ではなく、ドリルで倒すところだけがオリジナリティを感じさせた作品でした。