作品紹介
公開年月 | 2017/03/24 |
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ジャンル | SF/アクション |
原作 | 東映 『スーパー戦隊シリーズ』 |
監督 | ディーン・イズラライト |
脚本 | マックス・ランディス、ジョン・ゲイティンズ、ほか |
製作 | ハイム・サバン、ブライアン・カセンティーニ、ほか |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
小さな町エンジェル・グローブに暮らすジェイソン、キンバリー、ビリー、トリニー、ザックの若者たちはありふれた日々を過ごしていた。
そんなある日、偶然にも同じ時間、同じ場所で不思議なコインを手にした五人は、超人的なパワーを与えられる事になる。
古代に封印された悪の戦士リタ・レパルサが蘇り、再び世界を滅ぼそうとした時、五人の元にかつて地球を守った戦士“パワーレンジャー”の一人、ゾードンと機械生命体のアルファ5が現れるのだった。
登場人物&出演者
・ジェイソン・スコット/レッドレンジャー(演:デイカー・モンゴメリー)
将来有望だったアメフト選手。ちょっとしたイタズラで交通事故に遭い、将来を棒に振る。
デイカー・モンゴメリーは代表作に『Better Watch Out』、『A Few Less Men』がある。
その為、補習クラス行きになるが、イジメを受けていたビリーを助けた事で仲良くなる。
コインを手に入れると古傷のヒザも治ってはしゃぐが、その使命を知って訓練に励む。
ゾードンが復活する為に利用されていた事に腹を立てるが、町を守る為に全員を説得する。
最後はリーダーとして指示を送り、メガゾードになって剣を手にしてコールダーを倒した。
・キンバリー・ハート/ピンクレンジャー(演:ナオミ・スコット)
元チアリーダー。元カレを殴って歯を折って補習クラス行き。そのせいで練習ができない。
ナオミ・スコットは代表作に『レモネード・マウス』、『オデッセイ』などがあります。
補習クラスの授業前にチアリーディングの仲間に絶縁され、切り替える為に髪の毛を切った。
たまたま金鉱近くの池で泳いでいたところでジェイソンたちに遭遇して騒動に巻き込まれる。
コインを手にするも変身ができず、その理由をなぜか家で寝ていたジェイソンに伝えた。
最後は唯一の飛行ゾードとして暴れ回るゴールダーを攻撃し、他のゾードをサポートした。
・ビリー・クランストン/ブルーレンジャー(演:RJ・サイラー)
自閉症スペクトラムのコミュニケーション障害を持つ。記憶力が良く機械にも強い。
RJ・サイラーは代表作に『ぼくとアールと彼女のさよなら』、『ウォー・マシーン:戦争は話術だ!』などがあります。
父親との思い出があった金鉱にジェイソンを誘うと、深く調べる為に爆破して大騒動に。
コインを手にすると、補習クラスのイジメっ子を倒し、一時だけオタクの人気者になった。
みんなが変身に戸惑う中で一番早く変身をしたが、その後はやり方が分からずガッカリする。
最後はメガゾードの名付け親になり、右脚を操縦してゴールダーに前キックを見舞った。
・ザック/ブラックレンジャー(演:ルディ・リン)
トレーラーハウスで暮らす。学校にはたまにしか行かず、いつも金鉱で金目のモノを探す。
ルディ・リンは代表作に『モンスター・ハント』、『ロスト・イン香港』などがあります。
ビリーたちがやって来て爆破して駆けつけると、コインを発見して金目のモノとして掘った。
コインを手にしてから超人的な力を手に入れ、積極的に行動してテンションも高くなる。
訓練ではなかなか変身できない状態が続き、ジェイソンとのリーダーの座を争う事もあった。
最後はメガゾードの左脚を担当し、最初の衝突で倒れそうになるところで踏ん張った。
・トリニー/イエローレンジャー(演:ベッキー・G)
転校生。目立たない存在でジェイソンたちも名前を知らなかった。実はレズビアンである。
ベッキー・Gは代表作に『House of Sin』、『Gnome Alone』などがあります。
なぜか金鉱にいて、ビリーたちが爆破した騒動で守衛がやって来る事を彼らに警告した。
そのせいで巻き込まれてしまい、コインを手にした事で普通の生活から脱却する。
同じイエローレンジャーだったリタが仲間に誘われるが、ジェイソンたちに伝えて阻止する。
最後はメガゾードの右腕を操縦し、ジェイソンの指示を受けてリタを宇宙へ殴り飛ばした。
・ゾードン(演:ブライアン・クランストン)
初代パワーレンジャーのレッドレンジャー。リタを封印してパワーコインを未来に託した。
ブライアン・クランストンは代表作に『トータル・リコール/2012年版』、『トランボ/ハリウッドに最も嫌われた男』などがあります。
コインに選ばれた五人の若者により壁として復活し、彼らをパワーレンジャーだと教えた。
リタが地球を滅ぼそうとする未来を五人に見せ、戦えるようにアルファ5を使って訓練する。
なかなか変身できない五人に苛立ち、彼らを落ちこぼれと決めつけ、アルファ5にあたる。
最後は自身が成し得なかったリタの阻止を成功させたジェイソンをリーダーとして認めた。
・アルファ5(声:ビル・ヘイダー)
アンドロイド。ゾードンの助手。コインを手にしたジェイソンたちを宇宙船で出迎えた。
ビル・ヘイダーは代表作に『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』、『BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント』などがあります。
状況が掴めず不安感を漂わせる五人に丁寧な言葉で説明し、宇宙船を起動させる事に成功。
壁として復活したゾードンの指導を受け、五人の若者にリタを倒す為の訓練を師事する。
最後は見事にリタの野望を阻止したパワーレンジャーたちに礼を言って再会を心待ちにする。
・リタ・レパルサ(演:エリザベス・バンクス)
恐竜時代に初代パワーレンジャーと戦うも、辛くもゾードンによって封印されてしまう。
エリザベス・バンクスは代表作に『ハンガー・ゲーム』シリーズ、『ピッチ・パーフェクト』シリーズなどがあります。
ミイラとなった状態で偶然にも漁船に引き上げられると、生き返って金塊を求めていく。
次第に力を取り戻していき、世界を滅ぼすジオ・クリスタルを求めてしもべを復活させる。
元はイエローレンジャーで現代のトリニーを仲間に誘うも、裏切られて作戦がバレる。
最後はゴールダーとクリスタルを掘るが、パワーレンジャーにより宇宙へ殴り飛ばされた。
感想
個人的な評価
本作は日本の特撮作品『スーパー戦隊シリーズ』を原作としたアメリカのテレビドラマをベースにした実写映画となっています。
そのベースには『恐竜戦隊ジュウレンジャー』、『五星戦隊ダイレンジャー』、『忍者戦隊カクレンジャー』が使われている。
本作は映画作品として3作目であり、20年ぶりの新作としてリブートされています。
ベースになっているスーパー戦隊シリーズはちょうど見ていた作品ですが、実際の『パワーレンジャー』は見た事がありません。
その為、本作はいい意味で白紙の状態で鑑賞できるので、どのようなアレンジになっているか期待しました。
まず、本作が2時間を超える長尺になっている時点で不安を持ってしまいました。
その理由として、元々は30分のドラマなので、これが単純に四倍となっている時点で物語のテンポが悪くなるのは明白でした。
本来なら数話を使って説明していくストーリーであり、これを2時間で収めるには脚本をきちんと練らないと間延びする。
それで本作についてですが、みんなが期待しているバトルが始まるのは終盤になってからとなってしまいます。
ここまで来るには五人の若者がパワーレンジャーになるまで、ダラダラと緊張感のないドラマと訓練から成ります。
ハッキリ言って、彼らのエピソードにはあまり興味がない上に、全部がつまらないので正直退屈すぎました。
何よりテンポが悪すぎるし、実際に変身するまでの過程が長すぎて子供ならば飽きるだろう。
それにこのシリーズにおいて最重要となる悪役のリタも、ただ世界を支配したいだけで中身がほとんどありません。
魅力的な悪役がいてこそ主人公たちが光るので、そこら辺の設定が完全に方向性を間違えていると感じました。
そして、最大のダメなポイントとして、パワーレンジャーたちの見せ方が下手すぎました。
彼らが初めて変身して出動するシーンは薄暗く、ゾードたちが町に向かっていくシーンも分かりづらく、メガゾードの登場もハッキリ見せません。
一番みんなが見たいシーンを見づらく演出している時点で「ああ、この監督は何も分かっていない」という印象を持ちました。
そうなってくると、同じチームでも分かりやすく演出している『アベンジャーズ』がどれだけ上手いのか逆に再認識できる。
まず、本作は脚本チームを変えるべきだが、何より「スーパー戦隊シリーズの演出」が分かっている監督に交代させるべきだと感じる作品でした。