エクスペンダブルズ・レディズ VD-123

作品紹介

公開年月  2014/08/05
ジャンル  アクション
原作  なし
監督  クリストファー・レイ
脚本  エドワード・デルイター
製作  デヴィッド・マイケル・ラット
製作国  アメリカ
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

アメリカ合衆国大統領の娘エリーズを乗せた護衛車がカザフスタンで、ウルリーカ率いるテロリスト組織に拉致されてしまう。
ウルリーカはエリーズを解放する条件として、48時間以内に母国にいる敵対する人物をすべて排除し、自分を大統領にするよう要求してきた。
そこでCIAのモナ・ケンダルはウルリーカが弱い女を見下していると知り、恩赦と引き換えに女囚たちで組織した救出部隊を向かわせるのだった。

登場人物&出演者

カサンドラ・クレイ(演:ゾーイ・ベル)
元特殊部隊の小隊長。試験的プログラムで小隊長になり、部下を失って上官に暴行を加えた。
ゾーイ・ベルは代表作に『ジャンゴ/繋がれざる者』、『ヘンゼル&グレーテル』があります。
二週間の真っ暗な独房に入っても、付けマツゲと化粧だけはバッチリしている年増。
ウルリーカのアジトに入る前、地元の少女レクシーにより弄ばれるという醜態をさらす。
レイヴンの裏切りでなぜか一人だけ逃げ延びる事ができて、全員を救うべくアジトに戻る。
最後は追ってきたウルリーカを倒し、ミサイルとともにアジトへ突き落として爆死させた。

キャット・モーガン(演:クリスタナ・ローケン)
元海兵隊で狙撃手。恋人と浮気相手を狙撃して収監されている。百発百中の腕前を持つ。
クリスタナ・ローケンは近年の出演作に『S.W.A.T./闇の標的』、『ダルフール・ウォー/熱砂の虐殺』などがあります。
若いという事で看守に目をつけられるが、コインを投げて右目を失明させる腕前を披露した。
ウルリーカのアジトに入ってからは監視カメラを奪い、クレイの目となって彼女を誘導する。
レイヴンの裏切りでグレゴリに捕まってしまい、拷問を受ける寸前でクレイが救出した。
最後は輸送機でウルリーカの銃撃を食らうも生き延び、ミサイルに手錠をかけて捕まえた。

メイリン・ウォン(演:ニコール・ビルダーバック)
自称テクノ・アナキストで爆発物に詳しい。パイロットでもある。ウォール街を爆破した。
ニコール・ビルダーバックは代表作に『クルーレス』、『チアーズ!』などがあります。
平たくて一重のアジアンテイストな顔立ちで、刑務所では便器を爆破して水を逆流させる。
ウルリーカのアジトに入る口実の為、中国の金持ち娘のフリをして独房に囚われる事に。
隠し持った爆薬を使ってドアを破壊し、エリーズの独房も爆破で開けるなど活躍をみせる。
最後はパイロットの設定を活かして巨大な輸送機を操縦し、邪魔したレイヴンを爆死させた。

レイヴン(演:ヴィヴィカ・A・フォックス)
元CIAエージェントで殺し屋に転身している。モナとは顔見知りで会って殴り合いになる。
ヴィヴィカ・A・フォックスは近年の出演作に『インディペンデンス・デイ:リサージェンス』、『シャークネード/カテゴリー2』などがあります。
金の為だったら仲間さえ殺すというクズで、四人の中ではなぜかゴリラに進化している。
ウルリーカのアジトに入ってからはグレゴリと対峙し、脱出の為に駐車場を抑える。
実はウルリーカと取引をしていて、脱走した後に観光大臣として迎えられる事で合意する。
最後は輸送機で脱出するクレイたちを車で追うが、メイリンにより別の車に衝突して爆死。

モナ・ケンダル(演:シンシア・ロスロック)
CIAエージェント。エリーズを救出するべく、女囚たちで組織した救出部隊の指揮官。
シンシア・ロスロックは代表作に『レディ・ハード/香港大捜査線』、『リーサル・エージェント』などがあります。
ウルリーカの偏見を利用して、女囚で救出部隊を組織するが、あくまで彼女たちを利用する。
同じCIAエージェントだったレイヴンとは因縁を持ち、拳で強引に刑務所から連れ出す。
カザフスタンに入って襲撃を受けて作戦中止を要請するカサンドラに任務続行をさせる。
最後は任務を完遂したクレイ、モーガン、メイリンたちを出迎えて次なる任務を要請する。

グレゴリ(演:ティム・アベル)
ウルリーカの右腕。男を誰も信用しないウルリーカにとって最も頼りにする部下である。
ティム・アベルは代表作に『アタック・オブ・ザ・ジャイアントウーマン』、『沈黙のアフガン』などがあります。
サイドビジネスである売春では、抵抗する少女たちに調教という名の暴行を加える役。
ポーカーで大勝ちをしていたレイヴンと対峙し、そこで余生の保証を持ちかけて取引をした。
最後はモーガンとの戦いに敗れ、捕まったところで姉を殺された妹から拷問を受ける事に。

ウルリーカ(演:ブリジット・ニールセン)
テロリスト組織のボス。男嫌いで弱い女を見下している。大統領になろうと画策している。
ブリジット・ニールセンは近年の出演作に『ドゥームズデイヤー』、『ネイビー・ストーム』などがあります。
エリーズは大統領になる切り札であり、彼女がどんな抵抗をしても無意味だと強く諭す。
大陸間弾道ミサイルをクレイたちに奪われるが、逆に取引を持ちかけられて快く承諾する。
クレイを同類と見なして腹を割って話しをするが、結局は裏切られて怒りが頂点に達する。
最後は飛行機で脱出するクレイたちを追うが、ミサイルとともにアジトへ落とされて爆死。

感想

個人的な評価

本作は邦題から分かるように『エクスペンダブルズ』を意識した作品となっています。
本家の『エクスペンダブルズ』は男臭い映画であるが、本作はもちろん、女性が中心となって物語を動かしています。
劇中では男は脳筋でダメで、女は頭脳を使って戦うと言っているが、ほとんどの場面ではゴリ押しの力業しかありませんでした。
どうしても本家の『エクスペンダブルズ』と比べてしまうと、二枚も三枚も格落ちします。
まず、主人公に据えているゾーイ・ベルはスタントウーマンとして数々の作品に参加し、女優としても多くの作品にも出演しています。
確かにアクションの面では申し分ないだろうが、如何せん、知名度はほとんどありません。
逆に一番の若手であるクリスタナ・ローケンが全面的にクローズアップされているが、劇中での活躍はあまり多くありません。
他にヴィヴィカ・A・フォックスは完全に女ゴリラですし、ニコール・ビルダーバックに至っては「誰?」という感じです。
つまり、本作は本家とは比べ物にならないほど小粒揃いであり、まだ『エクスペンダブルズ・ミッション』の方が豪華に感じるぐらいです。
肝心のストーリーは女性がメインという事で、肉弾は多くないし、銃撃戦だってザコ敵の弾は一切当たらないという主人公補正を発揮している。
部隊のリーダーもモブキャラとの肉弾戦で五分という弱さだし、他のメンバーはそれぞれの特技をほとんど活かしていないという状況です。
そして、アクション映画の命とも言えるテンポが最悪で、盛り上がるはずの箇所では演出がクソ過ぎて逆に盛り下がっている。
そもそも、監督がクリストファー・レイの時点で本作に期待を抱く方がムリなのです。
『メガ・シャーク vs クロコザウルス』、『ダブルヘッド・ジョーズ』など、この監督はサメ映画で真価を発揮するタイプなのです。
だから普通のアクション映画など撮れるはずもなく、本作のようなテンポが悪くグダグダな展開になったと思います。
昔はみんな美人だったが、本作では年齢を隠せないほどのシワ、体のたるみ、もうため息しか出ないほど映像的に厳しいモノもありました。
どうせ女性版『エクスペンダブルズ』を作るならば、もっと第一線で活躍するアクション女優を用意するべきです。
あとはアクション映画がちゃんと撮れる監督を用意すれば、予算はそこまでなくても面白い作品は作れるはず。
過大な期待を抱くと痛い目に遭うという事を思い出させる反面教師な作品でした。