作品紹介
公開年月 | 2008/02/15 |
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ジャンル | ホラー |
原作 | なし |
監督 | リゴベルト・カスタニーダ |
脚本 | リゴベルト・カスタニーダ |
製作 | フリオ・フェルナンデス |
製作国 | スペイン、メキシコ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
アガタとカタリーナの双子の姉妹は、両親を事故で亡くしてから助け合って生きてきた。
ある夜、アガタはカタリーナの元へ車で向かっていた途中、高速7号線31Km地点で子供を轢いてしまう。
事故を確認しようと車から出るが、逆にアガタが後続車に轢かれてしまい、カタリーナが病院に駆けつけるも昏睡状態となっていた。
登場人物&出演者
・アガタ/カタリーナ(演:イリアナ・フォックス)
主人公。妹のカタリーナが引っ越して、姉のアガタが彼女に行く時にトラックに撥ねられる。
イリアナ・フォックスは代表作に『Nos vemos, papa』、『Rumbos Paralelos』がある。
姉のアガタは昏睡状態で両脚を切断する重体で、面会に来たカタリーナな何かを見る事に。
父親は建設現場で事故死し、母親は精神を病み薬を飲んでいたが、水に沈めて殺してしまう。
ハイウェイ沿いの古民家で老婆から姉を連れ戻す方法を知り、実行しようと勝手に行動する。
最後は女の幽霊に体を憑依され、幻覚を見たヌーニョに殺されると、今度はアガタに憑依。
・ヌーニョ(演:アドリア・コヤード)
カタリーナとは大学時代からの友人。ずっとカタリーナに片想いをして態度で示している。
アドリア・コヤードは代表作に『惨劇の週末』、『ブラッディ・マロリー』などがあります。
オマールがアガタと間違えてカタリーナに告白をした事を嫉妬し、ずっと根に持っている。
カタリーナが事故現場に行くと言ってオマールも連れて行くが、口論となって女性を撥ねる。
ハイウェイにカタリーナとやって来ると、近くにある古民家の老婆から話しを聞く事に。
最後は消えたカタリーナを探し出すが、幽霊の幻覚で彼女を殺し、刑事に自殺を止められた。
・オマール(演:ラウル・メンデス)
アガタの恋人。アガタとちょっとした口論をし、彼女がカタリーナの家に行き事故を起こす。
ラウル・メンデスは代表作に『カクタス・ジャック』、『パラドクス』などがあります。
アガタに告白しようとしたが、間違えてカタリーナに告白した事をヌーニョに話した。
自分とケンカしたせいで事故に遭ったと後悔し、その足で事故現場まで状況を見に行った。
警察署に行ってハイウェイについて調べると、ウガルデが長年調査した資料を見せてもらう。
最後はハイウェイに行ったカタリーナを探すが、森に入ると子供の幽霊と出会い殺された。
・マーティン・ウガルデ(演:カルロス・アラゴン)
アガタがトラックに撥ねられた事件を担当する刑事。現場に来ていたオマールを発見する。
カルロス・アラゴンは代表作に『アベルの小さな世界』、『カンティンフラス』があります。
森で人の気配を感じたオマールを呼び止め、ハイウェイについて語ろうとするが遮られる。
三年に渡ってハイウェイの31Km地点で多発する事故の原因が子供の幽霊だと突き止める。
警察署で調べていたオマールを自宅に案内し、そこで三年に渡る調査の成果を見せた。
最後はカタリーナを探し出し、幻覚で彼女を殺したヌーニョを止め、事情を聞こうとする。
・老婆(演:ルシア・ウェルタス)
ハイウェイのミクスコアク通り近くの古民家に住んでいる。1940年代に自殺している。
ルシア・ウェルタスは代表作に『マスク・オブ・ゾロ』、『アマロ神父の罪』があります。
森の中に入ってきたカタリーナとヌーニョを出迎え、アガタを助け出す方法を教えた。
すでに死んでいて女の幽霊を助ける為に自殺していたが、間違っていて正しい方法を探る。
強い絆を持った双子であるアガタとカタリーナに目をつけ、生贄を捧げるよう仕向ける。
最後はミクスコアク川の跡地でカタリーナを誘い、女の幽霊を憑依させて目的を果たした。
感想
個人的な評価
本作はメキシコ映画史上で3番目の興行収入を記録した作品となっています。
この作品はメキシコで語り継がれる都市伝説をモチーフにして作られているようです。
メキシコを舞台にした作品というと、最初に連想するのはアントニオ・バンデラス主演の『デスペラード』です。
陽気なメキシカンな歌とギターに合わせ、軽快なアクションのイメージがありますが、本作は正統派のホラー映画となっています。
明らかにジャパニーズ・ホラーの影響を受けていて、子供の幽霊は『呪怨』に登場する子供の幽霊、俊雄をそのまま使っている感じでした。
ストーリーとしてはメキシコの都市伝説がベースになっているが、ちょっとばかり説明不足のところがありました。
大元になっている過去に起きた母と息子の悲劇だが、そこに双子の姉妹が関わっていくところは悪くないと思います。
強い絆を持つ双子の不思議な力は説得力があるのですが、肝心の目的や結末があまりにも救いようがないのは残念としか言えません。
幽霊の目的は離れ離れになった母と子の再会だろうが、どう見ても手当たり次第に取り憑いて逆恨みでぶっ殺しているようにしか見えません。
ジャパニーズ・ホラーならば、そこの原因を究明してなんとか助け出そうとするはずです。
しかし、本作はラストの手前までちゃんと展開させていたのに、なぜ結末を悪い方にしたのか分かりません。
素直に双子の姉妹を使って母と子の再会を果たして、無事に成仏させるのはダメだったのだろうと思ってしまうほど捻くれたラストでした。
それとも、ジャパニーズ・ホラーに倣ってハッピーエンドに見せて、実はバッドエンドというやり方をマネしようとしたのだろうか。
この思惑は完全に作品をダメにしているので、ここら辺は製作陣の意図が完全に方向性を間違えてしまったと感じました。
演出やCGはかなり頑張っていただけに、本作のラストは少しばかり残念に感じた作品でした。