作品紹介
公開年月 | 2018/01/09 |
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ジャンル | ホラー/サスペンス |
原作 | なし |
監督 | ディミアン・パワー |
脚本 | ディミアン・パワー |
製作 | ショーン・ウェザーストーン、リサ・ショーンジー |
製作国 | オーストラリア |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
静かな田舎へキャンプやって来たサムとイアンの二人は、結婚の約束を交わして幸せな休暇を過ごすつもりでいた。
隣のキャンプには荷物がそのままで人影が見当たらず、夜が明けても誰も戻ってこない。
不思議に思ったサムとイアンが森を散策すると、衰弱した赤ん坊を発見し、地元ハンターとともに家族探しをするも驚愕の事実を知るのだった。
登場人物&出演者
・サム(演:ハリエット・ダイアー)
主人公。恋人のイアンと人里離れたキャンプで年越しをしようと楽しみにしていた。
ハリエット・ダイアーは代表作に『Ruben Guthrie』、『Down Under』などがあります。
翌日になって隣のテントに人気がなく、中が荒らされていた事で早々に立ち去ろうとする。
荷物を取りにテントへ戻ると、傷だらけで倒れていた赤ん坊を見て、助けが必要と判断する。
そこに来たチョークとイアンが家族を探す間、ジャーマンも来たが危険だとして逃げ出した。
最後は保安官も殺したチョークに脅され、車を運転するも横転させ、隙を見て殺害した。
・イアン(演:イアン・メドウズ)
サムの恋人。医者。年越しを人里離れたキャンプ場で過ごすという頭の悪い計画を立てた。
イアン・メドウズは代表作に『Mao’s Last Dancer』『スケア・キャンペーン』があります。
隣にはテントが張っていたが、そこまで気にせず、静かにサムと楽しく過ごそうとする。
翌日になって隣のテントの異変と赤ん坊の見て、助けを呼ぼうとしてチョークがやって来る。
チョークとともに家族を探すも死体を発見し、その犯人が彼だと分かってすぐに逃げた。
最後は保安官と戻るも殺され、チョークの言いなりになるが、サムの活躍で無事に帰還した。
・マーガレット(演:マヤ・スタンジ)
イアンとサムたちがやって来る3日前からキャンプ場に来ていた一家の母親。
マヤ・スタンジは代表作に『ガレージ・デイズ』などがあります。
娘が悪夢にうなされる事を心配していて、なんとか治療する方法をロブと相談していた。
ロブと赤ん坊とともにガンジリー滝を目指すが、車のクラクションを聞いて戻る。
そこにいたジャーマンとチョークに捕まり、そのまま森の奥へ連れて行かれ犯される事に。
最後は射撃ゲームで撃たれるも辛うじて生きていたが、チョークに見つかり射殺された。
・ロブ(演:ジュリアン・ガーナー)
イアンとサムたちがやって来る3日前からキャンプ場に来ていた一家の父親。
ジュリアン・ガーナーは代表作に『ヘッド・オン!』、『ミュリエルの結婚』があります。
赤ん坊を見ていたマーガレット、散策していたエムの為に特製プレートの準備をした。
マーガレットと赤ん坊とともにガンジリー滝を目指すが、クラクションを聞いて戻る。
ジャーマンとチョークに捕まり、森の奥まで行くと、妻と娘を目の前でレイプされる。
最後は射撃ゲームの的になり、頭に乗った空き缶を落とし、苛ついたチョークに射殺された。
・エム(演:ティアーナ・クープランド)
イアンとサムたちがやって来る3日前からキャンプ場に来ていた一家の長女。
ティアーナ・クープランドは代表作に『The Final Winter』、『美しき獣』などがあります。
悪夢にうなされる精神的な弱さを持ち、キャンプ場に来てもスマホとタバコは欠かせない。
両親と赤ん坊がガンジリー滝に向かうが、その気分じゃなく車の中で寝ていた。
そこに来たチョークに見つかり、クラクションを鳴らして両親たちに危険を知らせた。
最後は結局捕まって森の奥に連れられ、レイプされた後にジャーマンに頭を撃ち抜かれた。
・ジャーマン(演:アーロン・ペダーセン)
キャンプ場の近くに暮らす自称ハンター。相棒のチョークと愛犬のバンジョーと暮らす。
アーロン・ペダーセンは代表作に『不良探偵ジャック・アイリッシュ』シリーズがあります。
過去に服役した経験を持っていて、また戻る事を極度に嫌っていて行動を慎重にしている。
夜な夜なクラブに出かけて女を口説くが、見た目のせいで誰も引っかからずイライラが募る。
ガマンの限界に達したチョークを追いかけ、サムに遭遇すると銃を向けるも腕を切られる。
最後はサムを森の中で追いかけたが、イアンと間違えたチョークに撃たれ、結局は死亡する。
・チョーク(演:アーロン・グレナン)
キャンプ場の近くに暮らす自称ハンター。ジャーマンと愛犬のバンジョーと暮らしている。
アーロン・グレナンは代表作に『The Black Balloon』、『Concealed』などがあります。
3日前にキャンプ場にいたエムを見つけ、ジャーマンとともに一家を捕らえて殺害している。
それがずっと忘れずクラブで女を口説くも失敗し、エムのスマホの写真を見ていた。
結局ガマンできずキャンプ場へ戻ると、サムとイアンに出会い赤ん坊の家族を一緒に探す。
最後はサムを脅して車を運転させるも横転し、倒れたところで彼女に石で頭を割られて死亡。
感想
個人的な評価
本作は『未体験ゾーンの映画たち2018』にて上映された作品です。
高評価を博しており、オーストラリア版『ヒルズ・ハブ・アイズ』だと言われています。
大抵の場合、こういう評価がある作品というのは得てしてハズレが多いです。
そもそも、『未体験ゾーンの映画たち』で上映された作品で秀作に当たって記憶がないです。
それを分かっているから敢えて観賞しているが、その前フリとなる宣伝文句はいつも楽しませてもらっています。
さて、今回はオーストラリアのホラー映画となりますが、全体的に地味な印象でした。
特にインパクトの残るような強烈な映像はないが、その代わりとして「胸糞」という言葉が思い浮かぶような内容でした。
直接的な描写がなく、結果だけを淡々と描写していて、観ている側に過程を想像させる製作側の意図は悪趣味としか言えません。
敢えて直接な描写を避けて想像に任せる効果は絶大であり、実際に映像を撮るよりも地味ながらも記憶に刻まれます。
しかしながら、本作は時系列をいじっているせいで、非常に分かりにくい構成となっている。
主人公であるカップルの視点から始まるけど、途中で別の家族が出て、彼らの視点になるけど、実は時系列が違っていました。
これが分かるのは少し進んだところなので、多くの人は混乱してしまう事だろう。
まず、時系列をズラした意味が分からず、だったら最初に犠牲となった一家を描写してからでも良かったと思う。
そもそも、一家を殺害した二人組はどう見てもいい人には見えないし、そう見せようとした意図がまったく分かりません。
ミスリードを狙ったにしても脇が甘いし、そうじゃないならば、最初から二人を危ないヤツらとして認識させておきべきでした。
どんな作品でも時系列をいじると、それだけで勝手に難易度が上がってしまい、よほど練り上げた脚本じゃないと混乱を招く事になります。
本作は残念ながら混乱を招く効果しかなく、時系列をいじらずにやって、もっと二人組の殺人鬼にインパクトを持たせるべきでした。
それでも、本作は充分に「胸糞」なイメージを与える事に成功しているだけに、そこら辺がもったいなかった作品でした。