作品紹介
公開年月 | 1989/07/30 |
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ジャンル | パニック/アクション |
原作 | なし |
監督 | ラリー・ラドマン |
脚本 | デヴィッド・パーカー・Jr、ラリー・ラドマン |
製作 | ファブリッツィオ・デ・アンジェリアス |
製作国 | イタリア |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
環境保護団体のケヴィンたちは、水質汚染が悪化するカリブの島へ調査を開始する。
島へ到着すると、すぐにケヴィンたちは沼の近くで放射能入りのドラム缶を発見してしまう。
日が暮れてキャンプを張るケヴィンたちだったが、そこには放射能で巨大化したワニが彼らを狙うのだった。
登場人物&出演者
・ケヴィン(演:アンソニー・クレンナ)
主人公。環境保護団体のイケメンリーダー。ボートを操縦して他のメンバーに指示を出す。
アンソニー・クレンナは代表作に『ブログ/宇宙からの不明物体』、『プレデター2』がある。
地元の案内人が行方不明になり、判事に捜索を頼むも門前払いされて不満を口にしていた。
巨大ワニから子供を助け出したが、貴重な生物だとして保護が必要だと判事に強く主張した。
ボブが巨大ワニに食われた事で信念を捨てて、ジョーの手伝いをして殺す目的に変わった。
最後はマークとともに巨大ワニを退治し、重傷を負ったジョーを助けて無傷で生還を果たす。
・マーク(演:ジュリアン・ハンプトン)
環境保護団体の男性メンバー。メガネのオールバック。リーダーの指示で現場の写真を撮る。
ジュリアン・ハンプトンは代表作に『デモンズ’95』、『Brave ragazze』などがあります。
ボートの底に二度も衝撃があって、ただ事じゃないと分かってケヴィンに相談していた。
桟橋で子供が巨大ワニに襲われると、ケヴィンとボブを水から引き上げる手伝いをしていた。
ジョーを追うも遭難して、ボブが食われてしまい、ケヴィンが殺す決意について尋ねていた。
最後はケヴィンとともに巨大ワニの退治をして、重傷を負ったジョーを助けて生還をした。
・ボブ(演:ジョン・ハーパー)
環境保護団体の男性メンバー。ボートが浅瀬にハマらないよう見張り、水中での調査もする。
ジョン・ハーパーは本作が長編映画デビュー作となります。
地元の案内人で他のメンバーが感情を出している時、一人だけ棒立ち要員として活躍する。
桟橋で子供が巨大ワニに襲われると、肉体派としてすぐにケヴィンと一緒に助け出した。
ケヴィンの制止を振り切って巨大ワニするジョーについて、みんなに意見を求めた。
最後はボートから振り落とされて巨大ワニに食われると、ケヴィンが殺す意思に変えた。
・パメラ(演:シェリー・ローズ)
環境保護団体の女性メンバー。雑用係。他のメンバーと違いバカンスに来たような軽いノリ。
シェリー・ローズは代表作に『エデンの扉』、『獣人プレデター』などがあります。
引っかかったボートを戻す時に一人だけビキニを着ていたが、案内人を発見してしまう。
判事の指示でジョーが巨大ワニの退治をすると知り、貴重な生物として保護を強く訴えた。
ボブが食われた事でケヴィンが巨大ワニを殺そうとするが、未だに助けようと口にしていた。
最後は巨大ワニの退治に同行するつもりだったが、ケヴィンに止められてあっさり従った。
・ジェニファー(演:アン・ダグラス)
環境保護団体の女性メンバー。ボートの上で水質調査を行い、異常な化学物質の数値を語る。
アン・ダグラスは本作が長編映画デビュー作となります。
地元の案内人が無残な姿で発見され、誰よりもショックを受けて彼女の事を忘れないと話す。
子供が巨大ワニに襲われている間、今度はボブに代わって状況を見守る棒立ち要員となる。
案内人の死と巨大ワニの保護という矛盾を抱えながら、メンバーの中で最も葛藤していた。
最後は巨大ワニを退治しに行ったケヴィンとマークを見送るだけで特に何もしなかった。
・ジョー(演:トーマス・ムーア)
地元の沼で30年も暮らす白人男性。沼の事を把握し、案内人がワニに襲われたと断定する。
トーマス・ムーアは代表作に『女の部屋』、『ジョーズ・リターンズ』などがあります。
判事やフォーリーと反目していて、ケヴィンたちの味方になるとして情報を聞き出される。
巨大なワニの仕業だと判明し、判事から撃退を任されて特殊な弾丸を手にして退治に向かう。
仲間を失ったケヴィンたちを見つけると、自分の家に保護して彼らがカタキを取ると聞く。
最後は巨大ワニに挑むも大ケガを負い、ケヴィンに任せて幸運の帽子を渡して一緒に帰った。
・判事(演:ヴァン・ジョンソン)
地元で警察の役目も果たしている。フォーリーと組んで化学物質の不法投棄を見逃している。
ヴァン・ジョンソンは代表作に『町の人気者』、『スリーデイ・トゥ・キル/任務遂行せよ』などがあります。
地元の案内人が行方不明になったとケヴィンたちに相談されるも、当然のように断っていた。
巨大なワニが出現すると、今度は手のひらを返して撃退に乗り出すジョーに任せて食事する。
ジョーから軍隊を出すほどの相手と言われるが、フォーリーに説得されて二人で退治する。
最後は沼を汚染しようとするフォーリーを裏切るが、川に落とされて巨大ワニに殺された。
・ジム・フォーリー(演:ワーマン・ウィリアムズ)
レポーター。判事と組んで秘かに行われる化学物質を不法投棄している状況を見逃している。
ワーマン・ウィリアムズは代表作に『Porky’s』、『Nightmare Beach』などがあります。
案内人がスクリューで殺されたと断定するが、後から来たジョーにワニだと言われてしまう。
当然のようにそのまま引き下がる事なく、巨大ワニの出現があっても動じる事はない。
判事とともに二人だけで処理しようと沼に来るが、ヒルに噛まれただけでビビっていた。
最後は判事を川に突き落とし食わせるが、自身も落ちてワニに食われて船も爆発四散した。
感想
個人的な評価
本作は地上波で放映された際には『キラー・クロコダイル/密林に潜む巨大ワニの恐怖』というタイトルでした。
登場するクロコダイルの造形は、ルチオ・フルチ作品に特殊メイクを手がけたジャンネット・デ・ロッシが務めています。
一見してアメリカ映画のように登場人物の名前や英語で話しているが、本作は立派なイタリアン映画となります。
その為、都市伝説をベースにするアメリカンなワニ映画と違って、舞台は海外の貧しい島で環境保護団体が主人公側になります。
個人的に環境保護団体は自然保護を盾にして、強硬的な行動が許されていると勘違いしたテロ紛いの人たちのイメージがあります。
しかしながら、ほとんどの環境保護団体は自然の為に活動していて、本作の主人公たちも一応は問題の調査をしているようです。
ただ、そういう人たちは自分たちの意見を押し通そうとする印象があって、害獣であっても保護を第一に主張しないといけないのです。
案内人が無残な死に方をして、地元民も目の前で食われても、彼らは貴重な生物という理由で保護を言い出している姿は少し怖いと感じました。
ハッキリ言って、人手や手間を考えると、保護するよりも退治した方が地元にとっては有意義なように見えてしまう。
それで仲間が食われてからようやく状況の悪さが身にしみて、環境保護団体とは真逆のぶっ殺す宣言をしてくれました。
本作は基本的にテンポ良く物語が進んでいき、余計なドラマを一切排除して巨大ワニの恐ろしさに焦点を絞っている作品です。
なので、環境保護団体の活動や汚染された沼は単なる前置きで、クライマックスでは巨大ワニを爆発四散させた主人公の喜ぶ顔が一番印象に残りました。
さすがにイタリアン映画なので、冒頭から巨大ワニが存在を主張しまくって、みんなの前に出て食ってくれる潔さも良かった。
これがワニ映画のお手本になるような作品であり、ここから様々な発展を遂げていったと思わせるような内容でした。