作品紹介
公開年月 | 2018/11/06 |
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ジャンル | SF/サスペンス |
原作 | なし |
監督 | ダニエル・ロビィ |
脚本 | ギヨーム・レマン、ジミー・ベモン、ほか |
製作 | ギヨーム・レマン、ニコラス・デュヴァル・アダソヴスキー |
製作国 | フランス |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
近未来、マチューとアナ夫婦間には幼少期の病気のせいで隔離された部屋の医療装置から出られない一人娘のサラがいた。
ある日、パリを大地震が襲い、町中が濃霧に包まれると、夫婦はビルの屋上に逃げるも娘を部屋から救出する事ができず。
レスキュー隊も事態を収拾つかず、不安が続く中でマチューとアナの夫婦は娘を助け出そうと奔走するのだった。
登場人物&出演者
・マチュー(演:ロマン・デュリス)
主人公。カプセルでしか生きられない娘の為に効果的な治療法をずっと追い求めている。
ロマン・デュリスは代表作に『ルパン』、『パパは奮闘中!』などがあります。
正体不明の霧が襲いかかると家に戻り、安全なサラを置いてアナを最上階まで連れ出した。
酸素マスクを手に入れてサラに食料を持っていき、ついでに街の様子を見て愕然とする。
サラを移動させる為にスーツを取りに行くも失敗し、アナもバッテリーを交換するも死亡。
最後はスーツを手に入れるも事故って気絶するが、自由に歩くサラたちに助け出された。
・アナ(演:オルガ・キュリレンコ)
ヒロイン。マチューの妻。家庭教師をしている。家にいながらサラの面倒を見ている。
オルガ・キュリレンコは近年の出演作に『MARA/マーラ』、『ジョニー・イングリッシュ/アナログの逆襲』などがあります。
サラがやっと病院から抜け出したが、またも連れ出そうとするマチューの行動を制止する。
正体不明の霧が襲いかかると状況が分からないまま、マチューに連れ出されて助かった。
壊れていたリュシアンのラジオを直し、サラの為にスーツを取りに行くが失敗してしまう。
最後はバッテリーが切れそうなカプセルまで行くが、息が持たずに階段の途中で死んだ。
・サラ(演:ファンティーヌ・アルデュアン)
マチューとアナの一人娘。自己免疫疾患を患い、生まれた時からカプセル内で生きている。
ファンティーヌ・アルデュアンは代表作に『少女ファニーと運命の旅』、『ハッピーエンド』などがあります。
同じ病気を患っている仲間とのコミュニケーションを取りながら外の世界に憧れている。
正体不明の霧が襲いかかるが、カプセル内にいる為に安全で助けが来るまで一人で耐える。
片想いしていたノエの様子を両親に見に行かせるが、結果としてアナが死ぬ遠因を作る。
最後は病気である自分たちは霧の中では平気としてノエが合流し、マチューを助けた。
・リュシアン(演:ミシェル・ロバン)
最上階に住んでいる老夫婦の夫。物忘れが激しくなっている妻コレットの面倒を見ている。
ミシェル・ロバンは代表作に『アメリ』、『マリー・アントワネットに別れをつげて』などがあります。
過去にレジスタンスをやっていて、二年ほど無線通信士をやってラジオで情報を集める事に。
近くの家の一階に住んでいる息子は大丈夫だろうと考え、霧が晴れるまで待つと妻に言う。
バッテリーがなくなるカプセルに行くアナを止めるが、固い決意の彼女に説得された。
最後は息子がすでに亡くなっていると確信し、妻と最期を迎える覚悟でマチューを見送った。
・コレット(演:アンナ・ゲイラー)
最上階に住んでいる老夫婦の妻。最近は物忘れが激しくなり、リュシアンから説明を受ける。
アンナ・ゲイラーは代表作に『都会のひと部屋』、『愛と復讐の騎士』などがあります。
近くの家に住んでいる息子を心配して行こうとするが、リュシアンから何度も止められる。
危機的な状況をまったく理解しておらず、サラの病気は大変だとのんきな話しをしていた。
最後は迫ってきた霧から逃げられないと理解し、リュシアンとともに最期を迎える事に。
・ノエ(演:レファエル・グレナシア)
サラと同じく自己免疫疾患を患っている。同じ病気を持つサラたちと交流を持っていた。
レファエル・グレナシアは代表作に『The New Kid』、『Just a Breath Away』がある。
正体不明の霧が襲いかかると、連絡がつかなくてサラも心配するも音信不通のまま。
最後はサラの部屋にやって来て、自分たちなら霧の中でも自由に動けると証明していた。
感想
個人的な評価
本作は『のむらコレクション2018』にて上映された作品となります。
この作品はフランス映画であるけど、珍しく近未来を扱ったSF映画となっています。
近い将来の技術を取り入れたパリが舞台となるが、基本的に低予算の作品だと言えます。
正体不明の霧がやって来て吸ったら即死するという事だが、本作では原因究明されません。
やはり、フランス映画なので人間ドラマが中心となっていて、一番は家族の絆という普遍的なテーマとなっている。
ハリウッドでやれば大規模な舞台になるが、本作はあくまで家族の物語が中心となります。
父親が頑張って娘をカプセルから出そうとして奮闘するが、分かりやすいぐらいにラストで徒労に終わってしまう。
娘がカプセル内でしか生きられず、父親は自由にさせたいという設定から、本作のオチがすぐに読めました。
そうならないように願っていたけど、あまりにもストレートすぎるラストにガッカリした。
結局、決死の覚悟でバッテリーを交換しに行った母親が完全なる無駄死というところも救われていないと思う。
父親としては娘が自由になった事で目的は達成するが、問題は根本的に解決していないのでハッピーエンドは言い難い。
それに霧の正体も不明のままなので、果たして文明が崩壊した世界で娘が自由に生きる結末は幸せなのかと疑問を持ってしまう。
霧が襲ってきただけに、本作のラストは「モヤモヤ」するような終わり方でスッキリはしない作品でした。