デッド・フレンド・リクエスト RE-2572

作品紹介

公開年月  2017/02/07
ジャンル  ホラー
原作  なし
監督  ジーモン・ファーフーフェン
脚本  マシュー・バレン、フィリップ・コッホ、ほか
製作  クイリン・ベルク、マックス・ヴィーデマン
製作国  ドイツ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

女子大生のローラはSNSの友達が800人以上、研修医の彼氏もいてリア充なキャンパスライフを送っていた。
しかし、友達が0人のクラスメイト、マリーナからの友達リクエストを承認した途端にしつこく付きまとわれる事に。
そこでローラは友達から削除するとマリーナはショックを受けて自殺してしまう。
そして、その日からローラは悪夢にうなされ、友達が一人とまた一人と無残な死を遂げていくのだった。

登場人物&出演者

ローラ(演:アリシア・デブナム=ケアリー)
主人公。SNSで友達が800人以上いて、研修医でサーファーの彼氏がいる偽善者ビッチ。
アリシア・デブナム=ケアリーは代表作に『イントゥ・ザ・ストーム』、『悪魔が棲む家666』などがあります。
父親は精神科医でそれを継ごうと考え、一方でネット依存症でSNSに私生活を投稿する。
ちょっとした優しさでマリーナを友達に加えてしまい、それが原因が付きまとわれる。
マリーナを友達から解除したせいで彼女が自殺し、SNSで呪われて友達が減っていく。
最後は暴走したコービーがマリーナに殺され、ようやく孤独となって大学に戻った。

タイラー(演:ウィリアム・モーズリー)
ローラの彼氏。研修医でサーファー。金持ちのイケメンでローラが夢中になっている。
ウィリアム・モーズリーは代表作に『ナルニア国物語』シリーズ、『マルガリータで乾杯を!』などがあります。
マリーナの亡霊に悩まされたローラがコービーを頼った事で不信感を募らせる。
友達が次々と死んでいき、ローラが疑われる中で彼女をずっと信頼して助けようとする。
それでもSNSを退会しようとしてもできず、病院のデータからマリーナの素性を調べた。
最後はマリーナの母が死んだ家に駆けつけるが、コービーに刺されて死んでしまう。

コービー(演:コナー・パオロ)
ローラの元カレ。体中にタトゥーを彫っている。ローラと別れてもまだ未練を残している。
コナー・パオロは代表作に『ミスティック・リバー』、『アレキサンダー』などがあります。
パソコン関係に強く、ローラは削除できないマリーナの映像などを分析してもらう。
その後、ガスが死んでから投稿映像を調べて、そこからマリーナの正体を暴こうとする。
独自にマリーナやSNSについて調べていたが、彼女の母親が燃やされた家がカギだと知る。
最後はローラさえ殺させば自分が助かると思って襲うが、マリーナのハチに殺される。

オリヴィア(演:ブリット・モーガン)
ローラの同居人で親友。一夜限りの男を次々と取っ替える生粋のビッチ。
ブリット・モーガンは代表作に『ヒラリー・ダフ in 恋する彼女はスーパースター』がある。
マリーナに優しくしたせいで付きまとわれるローラにキッパリと切るように言いつける。
ガスが死んだ後にローラが未だにSNSを見ていた事に呆れて忠告をした。
みんなが次々と死んでいく中で、パソコンとスマホを処分しようとするがマリーナが登場。
当選のように取り憑かれてしまい、半狂乱のままやって来たローラたちの車に飛び出す。

イザベル(演:ブルック・マーカム)
ローラの同居人で親友。体格が良く彼氏であるガスとみんなの前でもイチャイチャする。
ブルック・マーカムは本作が長編映画デビュー作となっています。
ローラに付きまとうマリーナを気持ち悪いと話し、オリヴィアの意見に賛同する。
マリーナが死んでから悪夢を見るようになり、ガスが狂乱して死んだ事でショックを受ける。
結局はマリーナに取り憑かれ、未来の自分が自殺した姿を見事に再現する事になる。

ガス(演:ショーン・マークエット)
イザベルの恋人。他の人が周りにいても構わずにイザベルとイチャイチャする。
ショーン・マークエットは代表作に『コートに賭ける奇跡』などがあります。
結局はマリーナの呪いにかかってしまい、エレベーターで狂乱して死んでしまう。

マリーナ(演:リーズル・アーラース)
孤独な女の子。以前からローラに興味を持っていて、同じ学部に転入してきた。
リーズル・アーラースは代表作に『The Challenger』、『Inside Job』などがあります。
友達を承認したローラが唯一の友達となって、それが嬉しくてストーカー紛いの行動を取る。
ローラの誕生日会に参加しようとしたが、タイラーと二人だけで過ごすと言われる。
しかし、ローラが誕生日会で友達との写真をSNSに投稿した事で裏切られたと思う。
最終的に魔女としての儀式を行って自殺し、ローラを孤独にする為に友達を殺していく。

感想

個人的な評価

近年、ホラー映画もその形を変えて流行しているSNS媒体の作品が多くなっている。
本作はそんなSNSの中でも全世界の利用者が多い、フェイスブックをお手本しています。
その中で本作は友達が800人以上いる主人公が内気で友達がいない同級生に友達を承認したところから物語が始まります。
いわゆるリア充が非リア充に優しくした事で、思わぬ恐ろしい事に巻き込まれる作品です。
まず、主人公であるローラの充実した生活に対して共感する人はどれぐらいいるのだろうか。
それが羨ましくて接触した孤独な女の子マリーナは、友達の付き合い方が分からず、ストーカーのような感じで付きまとう事になる。
当然ながら、それを気持ち悪いと思われたローラの友達たちから距離を取るように言われる。
それでも勘違いした優しさを振りまいたばかりに、ローラが更なる残酷な仕打ちをする。
その結果、孤独だったマリーナが自殺するが、それは悪霊や魔女として転生する為の儀式でローラを追いつめていく。
本作はSNSを媒体にしているけど、やっている事は昔ながらのホラー映画という感じです。
ローラを孤独にするマリーナはまるで貞子のようだが、基本的に彼女の友達や親をこの世から削除する為だけに動いている。
これは『ハロウィン』シリーズのマイケル・マイヤーズに通じるモノがあり、邪魔になった者以外は殺さない主義を貫いています。
物語としては単純にSNSを中心にローラの友人たちを殺していくが、そのお知らせとしてスマホが鳴るという流れになる。
これは貞子と同じようなパターンなので、どこから既視感のある演出で新鮮味がなかった。
何より魔女の儀式をやったマリーナが万能すぎて、なんでもアリ状態になったのは良くない。
特定のルールや流れがあって初めて効果が出る方が緊張感があるので、本作の散漫した設定では対象者が死んでも衝撃はない。
何よりラストの急展開があまりにも唐突すぎるが、これはどう考えても製作側が終わらせ方に困っていたとしか思えない。
それまでずっと協力的だった人物がいきなり裏切る過程に伏線がなさ過ぎました。
もう少し裏切りの伏線を与えるべきで、あのような行動に出る理由もちゃんと伝えないと納得できないのです。
それで最後はマリーナの望み通りにローラが孤独になるが、ずっと引っかかっていた疑問が解消されませんでした。
その疑問とは、ローラたちが使っていたSNSの管理会社が何もしないという点でしょう。
劇中でローラが一度だけ問い合わせているが、形式的な対応で解決策にならなかった。
事件が起きて警察が介入しているのに、そのSNSが放置したままというおかしすぎます。
普通なら警察はSNSの管理会社に接触して色々と調べるが、その場面が一切ない。
あまりにも都合良くSNSが放置されてしまい、そこに違和感しかなかったです。
本作に関してSNSを題材にした古典的なホラーをやっていて、新鮮味がなく、魅力的な登場人物もいない愚作でした。