13日の金曜日/PART7 新しい恐怖 RE-612

作品紹介

公開年月  1988/05/13
ジャンル  ホラー/スプラッター
原作  なし
監督  ジョン・カール・ビュークラー
脚本  ダリル・ハネイ、マヌエル・フィデム
製作  イアイン・ペイターソン
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

クリスタルレイク付近で暮らす少女ティナは、生まれつき超能力を持っていた。
両親が夫婦喧嘩をした日の夜、ティナは家を飛び出してしまい、追いかけてきた父親を誤って超能力で湖の底へ沈めてしまう。
数年後、ティナは父親を生き返らせようとクリスタルレイクに戻るが、間違えてジェイソンを生き返らせ、キャンプ場で猟奇的殺人事件が発生するのだった。

登場人物&出演者

ティナ(演:ラー・パーク・リンカーン)
主人公。幼い頃から超能力を持つ。両親がケンカして超能力で父親を溺死させてしまう。
ラー・パーク・リンカーンは代表作に『真夜中の天使』、『タイムトラぶラー』があります。
治療の為に父親を沈めたクリスタル・レイクにやって来るが、父親を生き返らそうとする。
その結果、ジェイソンを生き返らせるが、クルーズ先生の言葉で現実と妄想の区別ができず。
ニックと出会って素性も知らず、それどころじゃないのにキスをするビッチな行為に走る。
最後は超能力を使ってジェイソンを追いつめ、湖から出てきた父親が助ける謎展開で勝利。

ニック(演:ケヴィン・スピルタス)
クリスタル・レイクを訪れていた若者。いとこの誕生日パーティーに呼ばれていた。
ケヴィン・スピルタスは代表作に『サランドラⅡ』、『エンブレイス・ザ・ダークネス/恋におちたヴァンパイア』などがあります。
やって来たティナにひと目で気に入り、荷物を落とした彼女を手伝うも冷たくあしらわれた。
落としていた服を丁寧に洗濯して返しに来ると、ティナを誕生日パーティーに誘った。
ティナといい感じになっていくが、メリッサの悪戯により何かされて責任を感じてしまう。
復活したジェイソンが惨殺を始めていると知り、ティナとともに友人たちに警告した。
最後は足手まといながらも懸命にティナを守るが、失神して解決してから目を覚まして生還。

メリッサ(演:スーザン・ジェニファー・サリヴァン)
ニックのいとこであるマイケルの誕生日パーティーに来ていた自己中のビッチ。
スーザン・ジェニファー・サリヴァンは代表作に『Click: The Calendar Girl Killer』などがあります。
クリスタル・レイクにやって来たティナを見て、小バカにした態度で見下していた。
ニックが何かとティナに惹かれている事を知ると、パーティーに来た彼女に皮肉を言った。
ティナがニックと会話しているところを盗み見すると、嫉妬して彼を振り向かせようとする。
作家志望のエディをたぶらかして嫉妬させる作戦を取るが、結局失敗してしまう。
最後は仲良しとなったティナとニックに捨て台詞を吐いて出るが、ジェイソンに殺された。

クルーズ先生(演:テリー・カイザー)
ティナの主治医。超能力を持つティナの症状から精神病だと診断し、ずっと治療をしている。
テリー・カイザーは代表作に『超高層プロフェッショナル』、『エイリアン・トルネード』などがあります。
実際はティナの持っている超能力に興味を持っていて、それを研究しようと考えている。
ティナの精神を揺さぶる事で超能力を解放させ、その過程をじっくりと観察していた。
治療する気がないとアマンダにバレると、ティナを精神病院に入院させると開き直った。
飛び出したティナを追い、ジェイソンに遭遇してアマンダを盾にしてなんとか逃げ延びる。
最後はティナと一緒に逃げようとするも断られ、追ってきたジェイソンに殺された。

アマンダ(演:スーザン・ブル)
ティナの母親。クリスタル・レイクで飛び出したティナを止めた夫が湖に沈められてしまう。
スーザン・ブルは代表作に『トランスフォーマー/ザ・ムービー』、『Deadly Weapon』などがあります。
ティナの治療だと称したクルーズ先生の言葉に従い、再びクリスタル・レイクに戻ってきた。
ずっとクルーズ先生の言葉を信じてティナを連れて来たが、段々と不安定になって心配する。
クルーズ先生が娘を治す気がないと知り、口論となるが、そのせいでティナが出て行く。
最後は森でティナを追うもジェイソンに遭遇し、クルーズ先生が盾にして殺された。

ジェイソン・ボーヒーズ(演:ケイン・ホッダー)
クリスタル・レイクの連続殺人鬼。トミーによってクリスタル・レイクに沈められていた。
ケイン・ホッダーは代表作に『SF/攻防都市』、『アリゲーター』シリーズなどがあります。
父親だと思って帰ってきたティナの超能力により、解放されて復活を遂げる事になる。
ちょうどクリスタル・レイクに来ていたニックたちを獲物にして、一人ずつ片付けていく。
最後はティナを追いつめるも超能力で圧倒され、湖の中から出てきた父親に引きずれた。

感想

個人的な評価

本作はシリーズの7作目となります。
前作によってジェイソン・ボーヒーズは不死身の殺人鬼となり、新たなシリーズとして本作から設定がぶっ飛んでいきます。
ずっとジェイソンと因縁を持っていたトミーは退場し、新たなライバルが登場します。
もう設定に制限をぶっ飛ばした前回から、本作では主人公は超能力を持つ事になります。
キャラクター設定は完全にスティーヴン・キングの『キャリー』そのもので、ごまかそうとしないところが逆に潔いです。
今までの作品では、ジェイソンの圧倒的な惨殺能力でほとんど無抵抗のまま登場人物たちが殺されていました。
しかし、本作では主人公のティナが不安定ながら超能力を駆使した抵抗でジェイソンがかなり苦戦を強いられる事になります。
その証拠にジェイソンのトレードマークであるホッケーのマスクが壊されてしまうのです。
ただでさえ、職人のジェイソンが惨殺をスムーズにできないイライラに加え、愛用していたホッケーのマスクを壊されて珍しく感情的になっていました。
ずっと無感情に惨殺をこなしていただけに、ティナとの対決で苦戦して苛ついている姿はかなり新鮮な印象を受けました。
不死身の殺人鬼と超能力を持つ少女の対決は面白い題材でしたが、残念ながらそこまでの道のりは退屈すぎました。
早くから対決をしていればもっと盛り上がっただけに、殺されていくバカ者(若者)たちがちょっとばかり多すぎたと思います。
もっとティナの超能力に焦点を当てて、不死身の殺人鬼に備えるべく伏線がもっと欲しい。
そうすれば、世紀の対決になっていただけに、製作陣はそこら辺の素晴らしい素材を活かしきれていなかった。
ですが、ジェイソンの素顔が観られたし、彼の苛つく感情が観られただけでも悪くない作品だと感じました。