作品紹介
公開年月 | 2020/01/20 |
---|---|
ジャンル | ホラー |
原作 | なし |
監督 | リブ・コリンズ |
脚本 | リブ・コリンズ、ケヴィン・レビー |
製作 | リブ・コリンズ、ジェシー・トーマス・クック、ほか |
製作国 | カナダ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
事故で往生した救急車の中で手錠をはめられた状態で目を冷ました盲目の男ベン。
ベンは直前の記憶を失っており、車の外に出て助けを呼ぶも周囲に人の気配がなかった。
歩き出したベンは人間ではない何かに追われ、廃屋に逃げ込むと、出産間近の女性警官マーラに助け出されるのだった。
登場人物&出演者
・ベン(演:アダム・シーボルド)
主人公。盲目の男。一時的に目が見えなくなり、応急処置を受けたまま救急車で目を覚ます。
アダム・シーボルドは代表作に『ビジター/征服』、『ブラッディ・ツイン』などがあります。
状況がよく分からないまま手探りで人を呼び、救急車の運転席に移動し無線で呼びかける。
うめき声を上げながら来る人間から逃げ、一軒家でマーラと出会って何かと協力を求める。
感染したゲイターから銃をもらい、救急車を諦めたマーラと合流して別の場所を目指した。
廃工場を見つけて避難すると、マーラが産気づくもゾンビの侵入で彼女と逃げようとする。
最後はゾンビに噛まれてしまい、マーラだけを逃して、弾1発を残して廃工場に一人残った。
・マーラ(演:リブ・コリンズ)
ヒロイン。女性警官。出産が間近にある。出勤すると病気の女性に車を奪われてしまう。
リブ・コリンズは代表作に『The Door』、『Creep Nation』などがあります。
調子が悪くなって、一軒家に入ると、襲われているベンを助けるもずっと警戒をしていた。
外の様子を見ると吐いている男を見て、危険だと察知して一軒家の戸締りを確認していく。
救急車で助けを呼ぼうとベンを家に残し、見つけるもバッテリー切れだと知って帰っていく。
廃工場まで逃げるが、安心したせいで産気づいてしまうが、ゾンビの侵入で脱出を始める。
最後は噛まれたベンが廃工場に残り、通りがけの人に助けられ、車の中で無事に出産をした。
・ゲイター(演:ライ・バレット)
従兄弟とゾンビ狩りをしていた男。彷徨っていたベンの背後にいたゾンビを殺して立ち去る。
ライ・バレットは代表作に『溺殺魔/セバスチャン・ドナー』、『ディストピア2049』などがあります。
従兄弟がテレビのニュースでゾンビを知って、それを聞いて安全な場所を一緒に探した。
結局、従兄弟は油断して噛まれてしまい、殺すように頼まれるができずに噛まれてしまう。
農家でゾンビに襲われていたベンを助けると、持っていた銃を手渡して殺すように頼む。
最後はゾンビになって帰ってきたマーラを襲うが、背後からベンに頭を撃ち抜かれて死亡。
感想
個人的な評価
本作は『未体験ゾーンの映画たち2020』にて上映された作品となります。
ゾンビ映画は近年で多くの国で作られるようになって、様々なジャンルとの親和性の高さから色んな視点で描かれています。
もう走るだけじゃなく、知能があって普通に会話したり、恋までするゾンビ映画もある。
そんな中で本作は「盲目の男」と「妊婦」というサバイバルで不利な状態の主人公たちが生きていく設定がありそうでなかった。
ただ、これをやらなかったのはゾンビ映画においてサバイバルする説得力が必要となる。
ただでさえ、普通の人が当たり前のように殺される状況なので、ハンデを持った主人公たちの行動に納得できるかかポイントとなる。
ですが、本作は残念ながら2つの設定をしっかりと活かした展開になっていません。
まず、盲目の男が一時的に失明状態なのに慣れた感じでスムーズに移動するのはムリがある。
加えて、ゾンビに襲われても噛まれるどころか、普通に反撃して倒してしまう。
ラストでは「お前は座頭市か」とツッコミを入れたくなるほどゾンビを正確に倒していく。
盲目にした意味がなく、そこに生まれる緊張感も表現できず、目が見えている状態と大差ない展開は残念すぎる。
次に妊婦の方はすぐに息切れして頼りにならず、これをリアルに描いているという演出だろうが、家の様子を見ている時は普通に動いている時点で都合が良すぎた。
ラストでは完全に足を引っ張るだけで、代わりに盲目の男が戦うけど更に説得力を失う。
目を引くような主人公たちの設定であったが、監督や脚本はそれを上手く活かせず、アイデア先行だけになってしまった。
それに加えて、ストーリーに面白味がなく、両者のやり取りや危機感が伝わらず、単純なゾンビ映画としてもつまらないです。