作品紹介
公開年月 | 2010/03/14 |
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ジャンル | ホラー/アクション |
原作 | なし |
監督 | ダーヴィット・ブルックナー |
脚本 | ダーヴィット・ブルックナー |
製作 | ニコ・ゼントナー |
製作国 | ドイツ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
約1週間で人類の9割が感染した自我をなくし、人を襲う謎の疫病が発生した地球は感染者が彷徨う地獄と化していた。
それから1ヶ月が経ち、辛うじて感染を免れたクリスは他の非感染者とともに工場の一角で助けの来ない避難生活をしていた。
しかし、そこも感染者に襲撃され、クリスたちは新たな避難場所を探していると、何らかの研究をしていた建物にたどり着くのだった。
登場人物&出演者
・クリス(演:ミヒャエル・クルーク)
主人公。食肉処理工場で避難生活している。食料調達の為に一人だけで危険な街に繰り出す。
ミヒャエル・クルークは代表作に『ナチス最強兵器/アイアン・ウルフ』があります。
工場に帰ってくると文句を言うベンが場所の移動を提案するが、ケガ人を考慮して却下する。
一人だけ外に出ようとしたベンのせいで工場がゾンビの襲撃を受け、みんなを逃がした。
戦闘能力が非常に高く、ナタを使い中国拳法を披露し、素手では人体を破壊する怪力を発揮。
最後は洋館で遭遇した巨大なプロジェクトXを簡単に倒し、ヘリの救助隊に救われる事に。、
・サラ(演:ユリア・クーラー)
食肉処理工場で避難生活していた一人。食料調達から帰ってきたクリスを背後から驚かせた。
ユリア・クーラーは本作が長編映画デビュー作となります。
不平不満を並べるベンが工場を出ようとした時に人質となって銃まで奪われる緊張感のなさ。
ゾンビたちが襲来してきた時にクリスと応戦するが、すぐにディーンたちと車まで逃げた。
テンプラー中佐の部下に追いつめられるが、そこにクリスが来てあっさりと助けられた。
最後は洋館でプロジェクトXに殴られるが、気絶だけで無事にヘリに救助された。
・イザベル(演:イダ・マリー・アンガー)
食肉処理工場で避難生活していた一人。母親とはぐれたらしく会いたいとディーンに話す。
イダ・マリー・アンガーは代表作に『Slashing Love』があります。
しかし、母親がすでに感染している事をベンの口から知り、深く悲しむ事になる。
ベンのせいでゾンビが工場に侵入し、逃げ損ねるもクリスが迎えに来て車にたどり着く。
テンプラー中佐の部下に追いつめられるが、満を持してやって来たクリスに助けられる。
最後は洋館で勝手な行動を取るが、最終的にクリスの活躍によってヘリに救助された。
・ディーン(演:ティノ・ドーナー)
食肉処理工場で避難生活していた一人。食料調達から帰ったクリスのリュックを受け取る。
ティノ・ドーナーは代表作に『ナチス最強兵器/アイアン・ウルフ』があります。
食料を分けようとしていたところで、考え事していたイザベルを見つけて励ましていた。
危険が迫っているのにヘラヘラした態度で緊張感がなく、雰囲気をぶち壊す一役を担った。
洋館に逃げると、コンサートホールにあるパイプオルガンを弾いて秘密の扉を開けた。
最後は足を噛まれて、次に首筋を噛まれて絶命し、ゾンビ化するもクリスが蹴りで倒した。
・ベン(演:ヴィタリ・クーネ)
食肉処理工場で避難生活していた一人。シャツにネクタイとビジネスマンのような男。
ヴィタリ・クーネは代表作に『Savage Love』、『The Profane Exhibit』などがあります。
食料の調達から帰ってきたクリスに早速と不満を並べ、別の場所に移るべきだと主張する。
動こうとしないクリスたちを見捨てて外に出るが、ゾンビが来てすぐに食い殺される。
・テンプラー中佐(演:ステファン・ケーニッヒ)
地下壕に避難生活していた陸軍の生き残り。突然やって来たクリスたちを暴力で出迎えた。
ステファン・ケーニヒは代表作に『Trauma』があります。
誤解だとして気絶させたクリスに状況を説明し、仲間は精神的に体力的にボロボロだと話す。
実は部下たちの癒しに女たちが目当てで、クリスやディーンを始末しようととする。
だが、想像以上にクリスの戦闘能力が高く、逃げ出した彼らを部下とともに追う事になる。
最後はクリスと一対一に持ち込むが、圧倒的な力の差を見せつけられて一瞬で殺される。
感想
個人的な評価
本作は感染症の脅威を描いたパニック映画『コンテイジョン』のタイトルとパッケージをパクっています。
そこにゾンビ映画というジャンルだと知って、明らかに地雷の作品を敢えて借りてみました。
基本的に低予算ゾンビ映画はやりたい放題ができる分、自己満足になるか、ちゃんと観る側を意識して作るかによって変わってきます。
大抵の場合は前者になってしまい、それを嘲笑うように鑑賞するのがベストのやり方です。
しかし、たまに後者を意識した作品があって、当然のように予想以上な面白さで思わぬ掘り出し物になる場合もあります。
それで本作は完全なる前者のタイプであり、まさに低予算ゾンビ映画の教科書通りな陳腐な作りとつまらないストーリーとなります。
本作は確かにクソ映画であるけど、主人公は工場に侵入したゾンビをナタで倒す時、なぜか中国拳法を魅せたシーンは非常に面白かったです。
そんな事をしている場合じゃないが、ムダに格好良くしようとして逆にダサくなった演出は個人的に大好きです。
主人公はクリス、他にレベッカ、ベン、レオン、エイダ、ウィリアム・バーキンなど、カプコンのゲーム『バイオハザード』に登場するキャラクターから名前を拝借している。
そのせいでクリスは人間離れした戦闘能力を見せているが、演じているミヒャエル・クルークがデブすぎて説得力に欠ける。
だけど、個人的にそのギャップが溜まらなく好きで、これを真面目にやっているから笑えるコメディ映画として楽しむ事ができました。
基本的にクリスが戦っている時はみんな棒立ちで、彼が頑張っているのに裏切り者の言葉を簡単に信じるイザベルというバカ娘は、自分で身を守れないのに一人で行動する。
ゾンビメイクは当然ながら最低レベルで、顔を白く塗って目の周りを黒くして、あとはそれっぽい赤い傷をつけているだけ。
クラシック型であるけど、全体的に演技指導が緩いせいで駆け足をしているせいで逆に緊張感を損なっている状態でした。
もうほとんど『バイオハザード』という感じだが、圧倒的につまらないし、緊張感の欠片もないし、演技もヒドイ、音楽の使い方も最悪だが、個人的には嫌いじゃない。
もちろん、本作は『コンテイジョン』は一切関係ないし、それを意識した内容でもないです。
どっちかと言えば『バイオハザード』にちなんだタイトルを付けた方が良かったが、それだとストレートすぎてマズイのだろうか。
それぐらい本作は相当『バイオハザード』すぎるけど、圧倒的にクォリティーが低いから大丈夫じゃないかと思う。
とりあえず、本作は世間一般的にはクソ映画の部類だが、個人的には最後まで楽しめたコメディ映画でした。