作品紹介
公開年月 | 2014/02/13 |
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ジャンル | ホラー/戦争 |
原作 | なし |
監督 | ヴァレリー・ミレフ |
脚本 | ヴァレリー・ミレフ、マシュー・ウェイリー |
製作 | バシャル・ラハル |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
ブルガリアにある米軍基地に勤める女医アンナは、亡くなったはずの患者がゾンビ化する姿を目撃する。
アンナは上層部に報告するも突然解雇を通達されてしまい、家路へ向かおうとしていた。
すると、軍は第二次世界大戦で使用された生物兵器が基地内で爆破し、被害はあっという間に蔓延してしまう。
政府が街全体を隔離する前にアンナはどこかにいる一人娘を見つけるようとするのだった。
登場人物&出演者
・アンナ(演:マナル・エル=フェイトゥリー)
主人公。ブルガリア米軍基地の女医。感染源を報告書に書くもウソだと言われて解雇される。
マナル・エル=フェイトゥリーは本作が映画デビュー作となっています。
無期限停職という形だが、命を取られていないだけマシだと本人は気づいていない。
また仕事に戻れるという甘い考えだが、ボロフ大佐の爆破で状況が変わる。
シェルターに駆け込むが人混みのせいでミリアムと離れ離れになってしまうという。
主人公らしく娘を探しに行って、無茶な行動をしても一切のかすり傷を負わない。
・ジョン・マクガヒー(演:ポール・ローガン)
アメリカから派遣された軍の調査員。軍需品担当の調査官を名乗って問題の基地を調査する。
ポール・ローガンは代表作に『メガ・ピラニア』、『ザ・ホード/死霊の大群』があります。
ボロフ大佐の取引を調査しようするが、あっさりと捕まって護送されるマヌケになる。
町がゾンビに支配されて、そこにいたミリアムによって護送車からようやく解放される。
ここで主人公っぽい活躍していくけど、なぜかラスト辺りで雑な扱いになってしまう。
・ミリアム(演:マイア=レシア・ネイラー)
アンナの一人娘。ブルガリアの小学校に通うが、地元の子供たちにいじめられている。
マイア=レシア・ネイラーは代表作に『クラウドアトラス』、『Index Zero』があります。
ボロフ大佐のバカげた爆破によって、シェルターに逃げ込むもアンナと離れ離れになる。
ゾンビがいる町中で生き延び、運良く護送車にいたジョンの助けを得てアンナを探す。
ジョンとは強い絆で結ばれるが、彼が噛まれて死を選んだ事に深い悲しみを抱く。
最後はアメリカ軍に保護される寸前に噛まれ、治療の為に研究の材料となってしまう。
・ハロルド(演:ジュリアン・コストーブ)
一等兵。ブルガリアの米軍基地へ行くジョンを送迎する任務に抜擢されている。
ジュリアン・コストーブは代表作に『エンド・オブ・キングダム』などがあります。
調査するジョンに従って、現地の連絡員であるアンナ女医のアパートへと車を走らせる。
シェルターでゾンビが発生して、成り行きでアンナと行動を共にしてミリアムを探す。
ジョンとミリアムと合流して脱出しようという時にあっさりと退場するのは微妙。
・ボロフ大佐(演:ヴァレンティン・ガネフ)
ブルガリア米軍基地の責任者。死亡した患者が暴れ出した事を封印してアンナを解雇する。
ヴァレンティン・ガネフは代表作に『ガンズ・アンド・ストレンジャー』、『ホーンテッド』などがあります。
ジョンがやって来た事で武器の取引を止め、証拠を消す為に爆弾で吹っ飛ばそうとする。
一人だけ大金を持って悠々と逃げ出し、なぜか最後はお咎めがないという不満が残る。
感想
個人的な評価
本作はいわゆる軍が秘密にしていた化学兵器が原因のゾンビ映画となっています。
ゾンビ映画では大抵の場合、民間人が主人公となっているが、本作は軍人が主人公側にいる。
しかも、舞台はアメリカではなく、これもまた珍しいブルガリアとなっています。
町並みはまさに東欧という雰囲気で、映像に浮かぶ色の演出もピッタリだと言えます。
本作は冒頭から戦争のシーンが展開されるが、これが思っていたよりも良かった。
ゾンビ映画なのでグロテスクな描写が容赦なく展開されるのは戦争映画とちょっと違う。
欲望の塊である大佐のバカげた行為で町全体がガスに汚染されて住民がゾンビ化する。
東欧らしい町の中でモダン型のゾンビが走り回る姿は妙に合っていました。
本作の主人公はジョンと言いたいが、アンナでもあり、ミリアムでもあります。
それぞれが役割分担しているようだが、ここはジョンに最後まで頑張って欲しかった。
ただ、なんとなくショーン・ビーンを彷彿とさせる顔立ちなので、死亡フラグも立っていた。
アンナも女医らしい事はちょっとだけで、意外にも戦う母親として頑張っていました。
何より子供であるミリアムが一人でゾンビがウヨウヨいる町で生き残ったのは良かった。
ある意味、本作の主人公と言ってもいいミリアムだが、あの結末はないだろうと思う。
あれだけ人一倍苦労したのに、あのような仕打ちでは観ている側もスッキリしない。
それに結末での駆け足で登場人物を精算していく構成もあまりよろしくないです。
ここはもう少し丁寧な描写がないと前半の良かった部分を打ち消してしまう。
駆け足すぎたラストで元凶を作ったクソ大佐がどうなったかも分からないままだし。
本作はなかなかの良作だったのに、ラストがあのような展開ではマイナスになる非常に惜しい作品となりました。