作品紹介
公開年月 | 2019/01/18 |
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ジャンル | サスペンス/ファンタジー |
原作 | なし |
監督 | マリア・プレラ |
脚本 | マリア・プレラ |
製作 | エリック・バナウン、マリア・プレラ、ほか |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
落ちぶれたトラック運転手のジョーは妻メアリーと幼い娘の事故死から立ち直れないでいた。
そんな時、生者と死者の世界を行き来できるジュリーの一人娘ビリーを助けるべく、ジョーは手を貸す事になる。
無事にビリーは目を覚ますが、彼女の体にジョーの妻メアリーの魂が乗り移り、ジュリーとともに翻弄されるのだった。
登場人物&出演者
・ジョー(演:ニコラス・ケイジ)
主人公。トラック運転手。文無しで自堕落な生活を送る。妻と娘を事故で亡くしている。
ニコラス・ケイジは近年の出演作に『ダークサイド』、『コード211』などがあります。
ガソリンスタンドのトイレで首を絞められていたジュリーを助けるが、余計な事だと知る。
ジュリーといい感じになっていくが、その娘ビリーが死んだ妻の魂が入っていると知る。
次第にメアリーの誘惑に乗ってしまい、ついに暴走して人殺しまでしてしまう事に。
最後は妻が娘を殺したと知り、精神が崩壊し、ガソリンを浴びて焼身自殺を遂げてしまう。
・ジュリー(演:フランカ・ポテンテ)
ヒロイン。10代の頃に溺死しかけた経験により、生者と死者の世界を行き来する事ができる。
フランカ・ポテンテは代表作に『ラン・ローラ・ラン』、『ミューズ』などがあります。
ガソリンスタンドのトイレで首を絞められて幽体離脱を試みるが、ジョーが邪魔してしまう。
その縁もあってジョーに病院まで連れて行ってもらい、家に帰ると彼と肉体関係を持つ。
娘の様子がおかしいと気付くと、ビリーの魂じゃなくてジョーの妻の魂が入ったと判明する。
最後は娘を救うべく体を張って銃弾を受け、メアリーを死者の世界へと戻して死亡した。
・ビリー(演:ペネロープ・ミッチェル)
ジュリーの一人娘。バイク好きの若者。そのせいで交通事故に遭って昏睡状態にいる。
ペネロープ・ミッチェルは代表作に『6TRAP/6トラップ』、『サバイバル・ドライブ』などがあります。
ジュリーの能力で魂が死者の世界から連れ出され、なんとか一命を取り留める事ができた。
実はその魂はジョーの亡くなった妻メアリーであり、ビリー自身の魂はさまよっていた。
メアリーは独占欲が非常に強く、ジョーを誘惑して邪魔になるジュリーを排除しようとする。
最後はジュリーが命をかけてメアリーの魂を死者の世界に戻し、自分の魂を取り戻した。
・マイク(演:ギャレット・クレイトン)
ビリーの恋人。ヤクの売人。どうしようもないロクデナシでビリーに悪影響を及ぼしていた。
ギャレット・クレイトンは代表作に『ティーン・ビーチ』シリーズ、『ドント・ハングアップ』などがあります。
そのせいでビリーがバイクで交通事故を起こしてしまい、ジュリーから激しく拒絶される。
自宅に戻ったビリーの見舞いに来るが、ジュリーにハッパを取られるも会う事でできた。
ビリーの体に入ったメアリーにより、ジョーが暴走して金を取られ、危うく殺される事に。
最後はジュリーと協力してメアリーの魂を戻し、ビリーを生者の世界に引き戻す事に成功。
・リック(演:ホッパー・ペン)
マイクの友人。ビリーと連んでいるロクデナシ。ヤクのやり過ぎて頭が空っぽになっている。
ホッパー・ペンは代表作に『ウォー・マシーン:戦争は話術だ!』、『ラスト・フェイス』などがあります。
交通事故に遭ったビリーの見舞いにやって来るが、ジュリーから当然のように拒まれる。
自宅に戻ったビリーの見舞いにまた来ると、ハッパを取られる代わりに会う事ができた。
最後はハッパでラリっていると、暴走するジョーに反撃するも銃が暴発して死んでしまう。
・マリー(演:リディア・ハースト)
ビリーの亡くなった妻。仕事に行くジョーを止めるもできず、火事で娘とともに死亡した。
リディア・ハーストは代表作に『The Last International Playboy』、『キャビン・フィーバー/ペイシェント・ゼロ』などがあります。
ジョーがトラックと家のローンを払う為に家を何度も家を空けていた事に寂しさを感じる。
一番の邪魔者だと感じた娘に怒りを持つと、家に火を付けて事故に見せかけようとした。
生者の世界にやって来ると、ビリーの若い体に戸惑いながらもジョーを誘惑していく。
最後は娘を助けようとするジュリーの命懸けの作戦により、再び死者の世界に戻された。
感想
個人的な評価
本作は『未体験ゾーンの映画たち2019』にて上映された作品となります。
監督を務めるマリア・プレラにとって長編映画二作目となります。
かつてアカデミー主演男優賞を受賞した実力派俳優のニコラス・ケイジも、すっかりと駄作の常連になってしまっている。
しかしながら、今のニコラス・ケイジは本来の姿かもしれないと思い始めています。
そして、制限がほとんどない駄作だからこそ、ニコラス・ケイジはノビノビと好き放題演技できるのかもしれない。
近年ではニコラス・ケイジは頭のネジが外れてしまった役ばっかりとなっていて、昔から定評のあった顔芸に一層の磨きがかかっていると思います。
『マンディ/地獄のロード・ウォリアー』はどうしようもないクソ映画だったが、ちゃんとニコラス・ケイジの顔芸を披露していました。
そんな本作も負けず劣らずの自堕落な男をニコラス・ケイジは等身大で演じ切っています。
見た目から小汚さを全面的に表現していて、どう考えてもマトモな生活を送っているようには見えない姿は役作り以上のモノを感じさせます。
本作はヒロインの能力で物語が始まっていくが、それだけでメインはそこではなかったです。
若い娘の体に入った主人公の嫁の魂が暴走していき、なんとか主人を振り向かせようと誘惑していくのです。
今回のニコラス・ケイジは母親だけじゃなく、その娘まで肉体関係を持ってしまい、ワケの分からない精神状態に追い込まれます。
ラストでは完全にぶっ壊れてしまう主人公だが、ニコラス・ケイジはわめき声だけで実に上手く表現していました。
しかも、サービスとして全身が炎で燃え上がっていくが、なんだか『ゴーストライダー』を思い出させてくれました。
ただ、本作は面白さに繋がっておらず、『マンディ/地獄のロード・ウォリアー』と同じパターンだが、ちょっとばかり顔芸が足りなかったです。
やはり、どうせならもっとニコラス・ケイジのぶっ飛んだ顔芸を期待しただけに少し残念な作品だったと思います。