アップルシード/アルファ RE-2395

作品紹介

公開年月  2014/07/15
ジャンル  SF/アクション
原作  士郎正宗 『アップルシード』
監督  荒牧伸志
脚本  マリアンヌ・クラウチク
製作  ジョセフ・チョウ、鎌形英一
製作国  日本、アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

第5次非核世界大戦で荒廃した世界、元SWATのデュナンと恋人で全身サイボーグのブリアレオスは傭兵として働いていた。
そんな中、現実に嫌気が差したデュナンは理想都市オリュンポスに思いを馳せていた。
ある日、雇い主の双角に命じられ自動兵器の破壊に向かうが、そこで攻撃を受けた少女アイリスと護衛役のオルソンと偶然出会う。
二人はオリュンポスからやって来た人類最後の希望で、デュナンとブリアレオスは新たな戦いに巻き込まれていくのだった。

登場人物&出演者

デュナン・ナッツ(声:小松由佳)
主人公。元SWAT所属でサイボーグ化する多くの人間と違って生身で戦う。
小松由佳は近年の声の出演作に『PERSONA3/THE MOVIE』があります。
双角の下で傭兵として働いているが、希望のない日々に嫌気が差し、理想都市オリュンポスへの移住を夢見ている。
今ある現実から逃げだしたいという気持ちがあるけど、アイリスの言葉で明日への希望を持つようになる。
生身であっても勇猛果敢に戦い、その強い意志はどんな困難な事でも突破していきます。

ブリアレオス・ヘカトンケイレス(声:諏訪部順一)
主人公。デュナンの恋人。ヘカトンケイレス・システムを搭載した高性能の戦闘サイボーグ。
諏訪部順一は近年の声の出演作に『劇場版・黒子のバスケ/LAST GAME』があります。
長年の戦いでパーツの不具合が生じていて、本来持っている能力をほとんど発揮できない。
双角からの依頼をこなしている道中、オルソンたちと出会い、彼のメンテナンスによって本来の能力を発揮するようになる。

アイリス(声:悠木碧)
デュナンとブリアレオスが偶然出会う謎の少女。実は重要な任務を帯びている。
悠木碧は近年の声の出演作に『劇場版総集編/オーバーロード』があります。
当初はデュナンたちを敵のスパイだと思っていたが、次第に彼らと打ち解けていく。
迷っているデュナンにアドバイスを送り、それによって彼女の後ろ向きな気持ちを変える。

オルソン(声:高橋広樹)
デュナンたちと出会う謎の青年。体の一部をサイボーグ化しているが戦闘向きではない。
高橋広樹は近年の声の出演作に『劇場版・遊戯王/THE DARK SIDE OF DIMENSIONS』があります。
助けてくれたデュナンたちに感謝するも任務が極秘で話せない立場である。
能力を発揮できないブリアレオスをメンテナンスし、次第に信頼関係を築いていく。

タロス(声:東地宏樹)
謎の組織・トリトンを仕切るサイボーグ。世界を作り替えようとする危険な思想を持つ。
東地宏樹は近年の声の出演作に『黒執事/Book of the Atlantic』、『青鬼/THE ANIMATION』などがあります。
アイリスたちの任務を利用して、世界を手中しようとする典型的な悪役。
だが、全体的にインパクトがなく、悪役としては印象が薄かった。

ニュクス(声:名塚佳織)
謎の組織・トリトンに属し、タロスをサポートする女性サイボーグ。
名塚佳織は声の代表作に『ハイキュー!!』シリーズがあります。
ブリアレオスとは対等以上の戦闘能力を持つが、最終的にタイマンで敗れてしまう。

双角(声:玄田哲章)
荒廃したニューヨークを仕切るギャングのボス。ワガママで強欲な人物。
玄田哲章は近年の声の出演作に『オー・マイ・ゼット!』、『ズートピア』などがあります。
本作で最も活き活きしていたキャラクターであり、敵から味方になる頼もしいキャラ。
自分のナワバリをメチャクチャにしたタロスを追撃し、デュナンたちと行動をする。

マシューズ(声:堀勝之祐)
双角の下で医者及びメカニックを担当している。重度の機械好きのオタクである。
堀勝之祐は吹替の代表作に『理由なき反抗』があります。
デュナンとの関係に終止符を打とうとしたブリアレオスの考えが間違っていると諭す。

感想

個人的な評価

本作はシリーズ三作目であるが、一作目の『APPLESEED』のリブートとなっています。
原作者である士郎正宗は名を連ねるが、本作は荒牧伸志が取り仕切っています。
更に本作は原作の第1巻をベースにしており、洋画的なアレンジを施しています。
新たなスタートの意味を込めて、サブタイトルに『アルファ』がついている。
世界観は第5次世界大戦により荒廃した近未来であり、現在より発達した技術とのギャップがある設定となっている。
一作目と二作目は非常に高い評価を受けていて、本作も多くの著名人から高い評価を受けていて、中でもジェームズ・キャメロンは進化した作品を賞賛しています。
日本とアメリカが共同で開発した事で、より実写に近い映像に変化し、登場人物の表情が豊かになっています。
特に本作ではサイボーグが多く登場する中で、唯一、生身の主人公であるデュナンの表情が細かく表現されています。
ストーリーとしてはそこまで濃いモノではないが、『アップルシード』をリブートさせて、世界観を説明するのに充分な内容でした。
生身であるデュナンはいいが、そのパートナーとなる全身サイボーグのブリアレオスも人間味のあるキャラクターになっている。
道中で二人が出会うアイリスやオルソンも短い出番ながら、物語の中でしっかりと役目を果たしていました。
そして、デュナンたちを雇っているニューヨークを縄張りにするギャングのボス、双角もなかなか良いキャラクターをしている。
これは声を担当している玄田哲章の影響が強く、憎めないキャラクターになっています。
本作は非常に短く、序章という位置づけであるけど、リブートしたシリーズ化として期待ができるほどの完成度でした。
この先、主人公のデュナンとブリアレオスが繰り広げる物語が気になる作品でした。