ドールズ/異質な同居人 VD-346

作品紹介

公開年月  2018/03/07
ジャンル  ホラー
原作  なし
監督  ジョセフ・マザーフェロ
脚本  ジョセフ・マザーフェロ
製作  ジョセフ・マザーフェロ、マズ・アピール
製作国  アメリカ
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

郊外の一軒家でたくさんの人形に囲まれた暮らす老女のアンは、体が病魔に蝕まれ、血を吐いてはそれをまた飲み直すような生活。
そんな母親であるアンを心配して近所に住む息子が時々様子を見に来るが、まったく反応がなく半ば諦めていた。
ある日、息子が看板を見て家が売りに出されている事を知り、更に見知らぬ看護師がアンの世話しているのを知るのだった。

登場人物&出演者

アン(演:ゲイル・ヨースト)
主人公。郊外の一軒家に一人で住む老婆。多くの人形に囲まれて淡々と毎日を過ごしている。
ゲイル・ヨーストは代表作に『Halloween at Aunt Ethel’s』などがあります。
血を大量にコップへ吐いて、それをなぜか飲んで、何事もなかったような感じにする。
死んだはずの夫の姿が見えたり、何者かが音を立てるなど、不気味な日常を送っている。
転んでヒザをケガした事で看護師のサラが完治するまで家にいるような状態になる。
最後は自分の手をナイフで切り刻み、気付いたら死んでいて、サラが家を買っていた。

ニック(演:マイケル・ケネス・ファー)
アンの次男。近くに住んでいるらしく、定期的に母親の状態を確かめに来るも会話はない。
マイケル・ケネス・ファーは代表作に『The Uh-Oh Show』、『Rocky Mountain Fast Guy』などがあります。
出歩く母親を遠くから見守って挨拶しようとするが、無視されてしまい家には入れない。
定期的に様子を見に来て掃除などをしているが、なぜか入れない部屋があって見張られる。
母親が転んでヒザをケガし、看護師のサラが付き添ったせいでお役ご免になってしまう。
最後は母親が数週間前に亡くなっていると知らず、呆然の墓の前で座って時間を持て余す。

ホープ(演:メリッサ・ダディオ)
テレビ番組「心に希望を」の司会者。心を病んでいる人たちをカウンセリングで救っている。
メリッサ・ダディオは代表作に『Halloween at Aunt Ethel’s』などがあります。
アンが毎回欠かさずに鑑賞している番組で、視聴者を相手にして心のケアをしている。
毎回送られる手紙で悩みを解決し、アンも何度か送っているが未だに採用されていない。
最後は妄想へ駆られたアンは幻覚の中で番組に出演し、彼女の心を解放する役目を担った。

サラ(演:ナタリー・ピッチャー)
ヒザをケガしたアンの為に病院から派遣された看護師。完治するまで付き添う事になる。
ナタリー・ピッチャーは本作が長編映画デビュー作となります。
ずっと面倒を見ていた息子のニックがやって来るが、仕事だとして彼を遠ざけていた。
夜中にアンが自分の手をナイフで切っている様子を目撃し、応急処置するも報告はせず。
気付いたらアンがいつも座っていたソファにいて、次第に彼女のような行動を始める。
最後はアンが亡くなってしまうと、当たり前のように家を購入して次の持ち主となった。

感想

個人的な評価

本作は監督、脚本、製作、出演をジョセフ・マザーフェロが務めています。
つまり、本作は自主製作の低予算映画で場所も限定された舞台となっています。
邦題から人形と老婆の間に何か起きると期待したら、残念ながら何も起きずに毎日が淡々と過ぎて行きます。
主人公は老婆のアンですが、血を大量に吐くほどの重病でありながら、それを一回しか見せず、あとは普通に毎日を過ごします。
一人なので基本的にほとんど言葉を発する事がなく、いつ人形にしゃべりかけるのかと待っていたが、徒労に終わりました。
原題は「ANNE」となっていて、主人公の名前がタイトルになっている事から基本的にその様子を温かい目で見守るだけ。
ようやく邦題に繋がる会話が出てくるが、主人公のアンは常人じゃない感じだから意味不明すぎて参考にならない。
ラストの直前にアンがヒザをケガした事で看護師が家に寝泊まりするが、なぜか意味不明な行動を始めていく。
そうなってくると、本作は老婆の日常を見守る映画じゃなく、ハウス系ホラー映画という着地点が見えてきました。
しかしながら、直接的な説明は一切なく、家の持ち主が入れ替わっただけで何も解決していないような感じです。
Amazonプライムが数々のマイナーな自主製作映画を配信していますが、本作はその中でも異質な存在とも言える作品でした。
クソ映画と言えるほど面白味や尖った部分はなく、ゴミ映画と言えるほど退屈でつまらないというワケでもありません。
本当に老婆の少し変わった一日が繰り返されるだけで何も面白くないが、なぜか最後まで鑑賞してしまう不思議な何かがありました。
ただ、本作は相当鍛えた上級者じゃないと最後まで付き合えない可能性が高いと思います。