アニメーション映画というのは古くから存在し、多くの人を楽しませてきました。
しかし、現在作られているアニメーション映画は製作会社が違うのはご存じだろうか。
多くの人は「ディズニーじゃないの?」と答えるでしょう。
実は今あるアニメーション映画は主に4つの製作会社が手がけています。
今回は脳内ミニシアター改に各社の特徴を簡潔に説明します。
アニメーション映画の製作会社たち
老舗の「ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ」
その子会社の「ピクサー・アニメーション・スタジオ」
スティーヴン・スピルバーグら三名により設立した「ドリームワークス・アニメーション」
ユニバーサル・スタジオの子会社の「イルミネーション・エンターテインメント」
このように4つのアニメ製作会社を分ける事ができます。
ここで疑問が1つ出てくると思われる。
「ディズニーとピクサーって一緒じゃないの?」
残念ながら同じであって、まったく別の会社となります。
上記にも書いてあるように「ディズニー」が親会社で、その傘下に「ピクサー」があります。
元々は別の会社だったが、「ピクサー」は「ディズニー」に買収され、それ以降は「ディズニー・ピクサー」というアニメ製作会社になっています。
では、脳内ミニシアター改的にそれぞれの特徴を簡潔にまとめます。
ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ
1923年10月16日にウォルト・ディズニー、ロイ・O・ディズニーの共同経営で設立。
記念するべき第1作目は『白雪姫』となります。
これが世界初のカラー長編アニメーション映画として知られている。
その後は『シンデレラ』、『ふしぎの国のアリス』など、童話を中心に多くのアニメ映画を作っています。
上記の作品から分かるように「ディズニー」は童話から多くの作品を手がける。
結果的に広い年代層から支持され、親子で鑑賞できる安心感のある作品が多いです。
ハンス・クリスチャン・アンデルセンの童話『雪の女王』がベースとなった『アナと雪の女王』は社会現象にもなりました。
完全なオリジナルのアニメ映画となった『ズートピア』もディズニーらしい夢のある作品で、その中に現代社会における問題を提唱しているアニメ映画である。
ピクサー・アニメーション・スタジオ
エド・キャットマルが前身団体を設立し、1986年2月3日にスティーブ・ジョブズが1000万ドルで買収し、「ピクサー」という名前を付けています。
元々はエド・キャットマルはルーカスフィルム社に属していて、創立したコンピュータ・アニメーション部門がそのまま「ピクサー」となりました。
第1作目は『トイ・ストーリー』であり、その後は誰もがシリーズ大ヒットシリーズとなりました。
続けて『ファインディング・ニモ』、『モンスターズ・インク』、『カーズ』のヒット作を連発します。
上記の作品から分かるように、すべてがオリジナル作品であり、子供に夢を持たせる作品が多く、可愛らしいデザインと練られた脚本が最大の特徴と言えるでしょう。
やはり、会社を代表する『トイ・ストーリー』は外せないでしょう。
個人的にアメコミを意識した『Mr.インクレディブル』も、バトルあり、家族愛あり、お笑いあり、様々な要素を詰めこんだ好きな作品の1つです。
ドリームワークス・アニメーション
1994年10月12日にスティーヴン・スピルバーグ、デヴィッド・ゲフィン、ジェフリー・カッツェンバーグによって設立。
代表作となる『シュレック』は史上初のアカデミー賞長編アニメ映画賞を受賞した事で知られる。
何かと「ピクサー」と比較されれる事が多いけど、「ドリームワークス」は路線がかなり違う作品です。
前述で挙げた『シュレック』は見た目が醜く、性格だっていいとは言えません。
「ディズニー」や「ピクサー」では子供が好きなるデザインに対し、「ドリームワークス」は敢えて醜いデザインに挑戦している。
どっちかと言えば、子供向けというよりは大人向けの作品が多いように思われる。
シリーズ物として『マダガスカル』、『カンフー・パンダー』などがあります。
『シュレック』はお笑いコンビ「ダウンタウン」の浜田雅功が吹替をした事で話題となりした。
個人的に『モンスターVSエイリアン』がモンスター映画でありながら、ドタバタの楽しい作品でかなり面白い作品です。
イルミネーション・エンターテインメント
2007年に20世紀フォックスでアニメーション部分を立ち上げたクリス・メレダンドリが独立して設立。
なんと言っても、あのユニバーサル・スタジオと総合的契約を交わしたのが大きい。
ユニバーサル製作の映画が始まる前に必ず登場する『ミニオンズ』は、このイルミネーション・エンターテインメントの代表作なのです。
なので、マスコット的なキャラクターとして「ミニオンズ」たちが象徴的な存在として使われています。
第1作目の『怪盗グルーの月泥棒』でユニバーサル・スタジオとして初の3DCGアニメ作品である。
アニメ製作会社として設立したばかりであるが、ユニバーサル・スタジオを母体に持っているので、今後はディズニーやドリームワークスを脅かす存在となるでしょう。
可愛らしさと夢のあるディズニー系列、独特な造形と大人寄りなドリームワークスと比べ、イルミネーション・エンターテインメントはその中間にある。
キャラクターのデザインは可愛らしさがあるけど、内容は大人寄りなイメージを持ちます。
代表作の『ミニオンズ』は圧倒的な知名度で、何を言っているのか分からないが不思議な魅力がある。
新たなオリジナル作品である『SING/シング』も話題となり、擬人化した動物たちが夢を諦めず、披露される歌声の数々が素晴らしい作品。
まとめ
アニメーション映画というのは現実にできない事を代わりにやってくれる。
そこに何を詰めこむかによって、観る年代層が変わってくるし、それぞれが抱くイメージも変わってくるでしょう。
良いところがあれば悪いところもあるし、好き嫌いの問題もある事でしょう。
ただ、すべてのアニメ製作会社が共通する点として、観ている者に楽しさ、希望、夢、時には挫折など、人生における様々な局面を可愛らしいキャラクターたちで表現する。
更にそこへ声を割り当てる声優たちの存在(日本では吹替)があって、各キャラクターに個性を与えていく。
実写映画との決定的な違いは製作会社主導で作品が作られ、そこにキャラクターのイメージに徹した有名な役者たちが参加している。
字幕版で楽しむ事ができ、クォリティの高い吹替ならば二度楽しむ事ができる。