アンデッド・ウェディング/半ゾンビ人間とそのフィアンセ VD-119

作品紹介

公開年月  2013/06/08
ジャンル  ホラー/コメディ
原作  なし
監督  ケイシー・ウォーカー
脚本  クリストファー・ボンド、トレヴァー・マーティン
製作  ケイシー・ウォーカー、ジョン・グリフィス
製作国  カナダ
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

スティーヴとティナは結婚を一週間後に控えた幸せ絶頂のカップルで、婚前旅行で森のコテージへと出かけた。
しかし、巨大な蚊に刺されてからスティーヴは気分がすぐれず、なんだか脳ミソと生肉が食べたくなってペットのウサギを食べてしまう。
ティナはそんな体になってしまったスティーヴに驚きつつも、健気に彼の事を愛し続けようとするのだった。

登場人物&出演者

スティーヴ(演:クリストファー・ターナー)
主人公。一週間後に結婚式を控えるが、婚前旅行ではそれを忘れたいがティナがうるさい。
クリストファー・ターナーは代表作に『Endings』、『Wingman Inc.』などがあります。
ハングリー精神がほとんどなく、自分が小さく満足できればそれでいいという考えの持ち主。
妹のサラとティナが上手くいっていない事を心配し、二人の仲をなんとか良くしようとする。
自分がゾンビだと自覚してみんなに打ち明け、なんとか結婚式まで持たせる為に考える。
最後は諦めるが、ティナの説得でこれからも半ゾンビ人間として暮らすべく覚悟を決めた。

ティナ(演:クリスタル・ロウ)
ヒロイン。一週間後に控えた結婚式を楽しみにして、婚前旅行でも準備を進めようとする。
クリスタル・ロウは代表作に『ファイナル・デッドコースター』、『クライモリ/デッド・エンド』などがあります。
何かと計画通りに進めたい性分で、結婚式はもちろん、婚前旅行でも計画を立てている。
コテージに来てからも相変わらずサラとは仲が悪く、何をしても更に悪化していくだけに。
スティーヴがゾンビ化していくが、それでも結婚式を絶対に成功させるべく人間を捕まえる。
ペニーのうまい誘いを見抜いて彼女を殺し、無事に結婚式を挙げて幸せを掴む事ができた。

クレイグ(演:ショーン・ロバーツ)
サラの夫。スティーヴとは大学からの親友。筋肉モリモリで遠慮なくオナラとゲップをする。
ショーン・ロバーツは代表作に『ランド・オブ・ザ・デッド』、『バイオハザード』シリーズなどがあります。
ティナと出会ったスティーヴに対して以前の勢いがなくなったとして心配している。
当初はティナとサラのいざこざを楽しみ、それに挟まれているスティーヴを笑っていた。
スティーヴがゾンビ化し、誰よりも彼を遠ざけようとするも女性陣に協力させられる。
マックスに電話をかけて呼ぶもペニーとともに殺され、結局は当初の予定通り式に参加した。

サラ(演:クリステン・ヘイガー)
スティーヴの妹。家族として婚前旅行に付いてきたが、ティナを快く思っていない。
クリステン・ヘイガーは代表作に『AVP2/エイリアンズ vs プレデター』、『ウォンテッド』などがあります。
最初からティナに対して嫌悪感を抱いているが、スティーヴの願いでなんとかしようとする。
スティーヴがゾンビ化していくと、彼を病院に連れて行くべきだと常識的な意見を述べた。
それでも頑なに病院を拒否するティナとキャットファイトを展開するもスティーヴが止めた。
最後の頼みだったペニーがティナに殺され、そのまま結婚式を迎えて不満な顔で参加した。

ペニー(演:エミリー・ウラアップ)
マックスの助手。ゾンビを探し出すオーブを持ち、マックスに彼らの居場所を知らせている。
エミリー・ウラアップは代表作に『スティーヴ・オースティン/ザ・ハンティング』、『ディープ・インパクト2016』などがあります。
森にいたゾンビたちを殲滅するが、オーブの微妙な反応に対して解明できずに困っている。
スティーヴたちがいるコテージの近くまで来るが、マックスのせいでオーブが壊れてしまう。
ゾンビは病気の一種だと考えていて、耐性型を見つけてワクチンの開発を考えている。
スティーヴを助けようとするが、背後からティナに頭部をショットガンで撃たれて死亡。

マックス(演:スティーヴン・マクハティ)
ゾンビハンター。助手のペニーとともにゾンビを狩っている。クレイジーな性格を持つ。
スティーヴン・マクハティは代表作に『レッド・バロン』、『ウォッチメン』があります。
一度、ウェブの番組に出演しているが、ゾンビについて小バカにされて大暴れをした。
笑いながら話しかけたクレイグに対しても威圧的な態度でツバを吐きかけるほど嫌った。
9歳の時に父からサバイバル術を叩き込まれ、フィリピンのジャングルで七日間過ごした。
スティーヴを殺そうとしたが、背後からペニーに頭部をショットガンで撃たれて死亡。

感想

個人的な評価

ゾンビ映画というのは無限の可能性を持っていて、製作陣はそれをどうやって面白くしていくのかが最大の見せ場となります。
元々はホラー映画から出発しているが、今では様々なジャンルと親和性を発揮しています。
特に正反対となるコメディとの相性は意外にも良く、名作『ショーン・オブ・ザ・デッド』を筆頭にしたコミカルなゾンビ映画は多く製作されています。
そんな本作はまさにコミカルなゾンビ映画という位置づけであり、冒頭から軽いノリで観ている者を楽しませようとしている。
サブタイトルにもあるように、本作の主人公は完全なるゾンビではなく、半分だけゾンビになっている状態である。
その為、ノロノロ歩いて唸っているのではなく、ちゃんと意識があって普通に会話をする。
その代わりとして「脳ミソ」という言葉に反応して大量のヨダレを流し、顔も青白く、痛みを一切感じないゾンビの片鱗をみせる。
「脳ミソ」を食べるゾンビとしてすぐに思い出すのは『バタリアン』シリーズで、『ショーン・オブ・ザ・デッド』が登場するまでコミカルなゾンビ映画の筆頭格でした。
本作はもしかすると、『バタリアン』シリーズからヒントを得ているのかもしれません。
主人公のスティーヴを演じるクリストファー・ターナーの顔芸が非常に面白く、あのジム・キャリーを彷彿とさせました。
あとはクレイグ役のショーン・ロバーツも『バイオハザード』ではお堅いキャラだったが、本作では終始ふざけた感じはなかなか良い。
スティーヴの妹でクレイグの妻でもあるサラを演じたクリステン・ヘイガーも、美しさと一番の常識人としても活躍していました。
そして、そんなゾンビと化したスティーヴを絶対に離さない婚約者のティナを演じるクリスタル・ロウも都会っ子という立場をよく理解しています。
そこに外野であるゾンビハンターのマックスのクレイジーぶり、研究者のペニーというコンビもなかなか良かったと思う。
クライマックスではスティーヴがほとんどゾンビみたいな感じになったのは残念だが、それまで非常に面白いゾンビ映画だと思います。
最後もキッチリと当初の目的であった結婚式も挙げていて、エンドロールにて写真で見せている演出もなかなか良かったです。
本作はそこまで期待していなかったですが、コミカルなゾンビ映画としてかなりの良作だと言える作品でした。