ディヴァイド VD-215

作品紹介

公開年月  2012/01/13
ジャンル  SF/サスペンス
原作  なし
監督  ザヴィエ・ジャン
脚本  カール・ミューラー、エロン・シーン
製作  ロス・M・ディナースタイン、ジュリエット・ハゴピアン、ほか
製作国  アメリカ、カナダ、ドイツ
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

核戦争で壊滅したニューヨーク、エヴァなど9人の男女は地下シェルターに避難していた。
しかし、地上の建物が倒壊した事で出入り口が塞がってエヴァたちは閉じ込めてしまう。
備蓄された食料や水は少なく、9人は絶望的な状況の中である日、防護服を来た謎の男たちがシェルターをこじ開けて襲撃するのだった。

登場人物&出演者

エヴァ(演:ローレン・ジャーマン)
主人公。シェルターに避難した9人の一人。婚約者のサムに導かれてシェルターに避難した。
ローレン・ジャーマンは代表作に『テキサス・チェーンソー』、『ホステル2』があります。
サムとは婚約しているがあまり納得しておらず、実は薬物中毒者で施設に入っていたという。
ミッキーの高圧的な態度に口出しせず、家に帰りたいウェンディをなんとか励ましていた。
ケガを負ったエイドリアンの面倒をみているうちに仲良くなるが、一線は越えていない。
最後はミッキーを解放してジョシュを殺させるが、燃えるシェルターから一人だけ逃げた。

ミッキー(演:マイケル・ビーン)
シェルターに避難した9人の一人。全員が逃げたシェルターのあるアパートの管理人。
マイケル・ビーンは近年の出演作に『シャドウ・エフェクト』、『スコーピオン・キング4』などがあります。
外の状況が分からない以上、無闇に出るべきじゃないとして他の人の行動を制限する事に。
突如、ドアを破ってきた防護服の者が来ると、ナイフを手にして一人をなんとか倒した。
デルヴィンにより大量の食料がバレて、ジョシュたちに拷問を受けた上に監禁されてしまう。
最後はエヴァの助けでジョシュを倒すが、彼女の突然の裏切りでサムと一緒に焼死した。

ジョシュ(演:マイロ・ヴィンティミリア)
シェルターに避難した9人の一人。若者で何かと命令しているミッキーが気に食わない。
マイロ・ヴィンティミリアは代表作に『ロッキー・ザ・ファイナル』、『ワイルドカード』などがあります。
すぐ外に出ようとするが、斧を振り回して制止したミッキーの発言に黙るしかなかった。
防護服の着て外の様子を見に行くが、捕まったウェンディを見ただけでシェルターに戻る。
ミッキーが大量の食料を隠していると知って、拷問を加えて隔離すると支配者となった。
最後はエヴァとサムの裏切りでミッキーに撃たれ、焼身自殺とともに道連れにしようとした。

エイドリアン(演:アシュトン・ホームズ)
シェルターに避難した9人の一人。ジョシュとは腹違いの弟。いつも兄の言葉に従っている。
アシュトン・ホームズは代表作に『ヒストリー・オブ・バイオレンス』、『デス・ロード/染血』などがあります。
シェルターの中で特に自己主張はせず、いつも絵を描いて時間をなんとか潰していた。
突如、ドアを破ってきた防護服の者が来ると、逃げていた時に右肩を撃たれて倒れてしまう。
ケガの具合をエヴァが診ているうちに惹かれ合っていくが、一線を越えないようにしていた。
最後はサムが銃を手に入れるが、パニックになった彼に首元を撃たれて何もできず死亡した。

ボビー(演:マイケル・エクランド)
シェルターに避難した9人の一人。ジョシュの友人。シェルターのトイレを真っ先に使う。
マイケル・エクランドは代表作に『ハウス・オブ・ザ・デッド』、『デス・リベンジ』などがあります。
危機的な状況でも空気を読まない冗談を口にして、エヴァの反感を買ってしまう
防護服の者が来ると、隠れて迎撃してなんとか一人を倒し、死体の処分を志願した。
ミッキーを閉じ込めると、ジョシュと組んで支配者となってマリリンを性奴隷にする。
最後はサムから銃を奪い取るが、背後から缶の破片でエヴァに喉を切り裂かれて死亡した。

サム(演:イヴァン・ゴンザレス)
シェルターに避難した9人の一人。エヴァの婚約者で弁護士。避難時にエヴァを導いていた。
イヴァン・ゴンザレスは代表作に『ブラック・ハッカー』、『死霊院/世界で最も呪われた事』などがあります。
ミッキーの差し出した缶詰をお世辞でおいしいと口にし、エヴァに対しても気を使っている。
なんとか落ち着こうと本を読んでいたが、エイドリアンと親しくするエヴァを気にする。
支配者となったジョシュを説得しようとするも失敗し、エヴァの計画に賛同して銃を探す。
最後はジョシュの焼身自殺でシェルターが燃え、エヴァの裏切りでミッキーと焼死する。

デルヴィン(演:コートニー・B・ヴァンス)
シェルターに避難した9人の一人。黒人の男性。無線機を発見して交信をなんとか試みる。
コートニー・B・ヴァンスは代表作に『スペース・カウボーイ』、『ファイナル・デッドブリッジ』などがあります。
常に体を鍛えていて、シェルターの中でロッカーを管理してテーザー銃を隠し持っていた。
食料が底を尽きそうになると、何か隠しているミッキーの部屋を調べてドアを発見する。
テーザー銃を手にしてミッキーの部屋の秘密を探り、そこを開けると大量の食料を見つける。
最後はミッキーと揉みくちゃになり、その反動で防護服の男たちが持った銃の暴発で死亡。

ウェンディ(演:アビー・シックソン)
シェルターに避難した9人の一人。マリリンの娘。ずっと家に帰りたいと発言していた。
アビー・シックソンは代表作に『An American Girl: McKenna Shoots for the Stars』、『Borealis』などがあります。
必死にマリリンが宥めようとするが、それでも家に帰りたいと繰り返してエヴァも励ます。
突如、ドアを破ってきた防護服の者が来ると、彼らに見つかると連れ去られてしまう。
最後はジョシュが外の様子を見た時、体毛を剃られてタンクに保管されている姿があった。

マリリン(演:ロザンナ・アークエット)
シェルターに避難した9人の一人。ウェンディの母親。シェルターで明かりを求めていた。
ロザンナ・アークエットは代表作に『グラン・ブルー』、『パルプ・フィクション』がある。
ずっと家に帰りたいというウェンディにガマンするしかないと納得させるしかできない。
突如、ドアを破ってきた防護服の者が来ると、真っ先にウェンディを連れ去られて脱力する。
その後、外に出ようとするもジョシュたちに止められ、隔離部屋に閉じ込められてしまう。
最後は精神崩壊を起こしてジョシュたちの性奴隷となり、使い物にならず結局殺された。

感想

個人的な評価

本作は『フロンティア』、『ヒットマン』で知られるザヴィエ・ジャンが監督を務めます。
いわゆるワンシチュエーションスリラーというジャンルで、登場人物たちは一つの場所で物語を展開させていきます。
ワンシチュエーションスリラーの代表作が『ソウ』で、低予算映画ならば素晴らしい工夫と演出で名作として知られている。
低予算で実現可能という点、実力ある役者が揃ってしまえば、それだけでも充分に最後まで面白さをキープができる。
だからこそワンシチュエーションスリラーの亜流作品が多く作られています。
そんな本作は核戦争でシェルターに逃げ込んだ男女9人の避難生活を描いています。
まず、この作品から受けるのは不快感であって、それ以上でもそれ以下でもない感情しか伝わってきません。
ゾンビ映画でも共通する事だが、最終的に一番怖いのは人間という使い古されてボロボロになったネタが中心となっている。
序盤で出てきた防護服の方々は物語に直接的な意味がなく、本来ならそこから広げるはずが主人公の脱出だけで精いっぱいだったようです。
その主人公ですが、終盤まで特に何も行動せず、ただ静観してたまに口出しする程度の役立たずとしか言えません。
美人で若いという点だけが取り柄だったが、さすがにラストになって本性を出していきます。
まさか自分を助けてくれた味方を裏切って一人だけ燃えさかるシェルターを出たのは予想外の展開でした。
ミッキーの代わりにシェルターを支配したジョシュやボビーは悪人だが、主人公はそれを上回る極悪人だったというオチでした。
ただ、外に出ても絶望しかないので、極悪人の主人公が歩む道に希望がない点では因果応報を食らった結末だと言えるだろう。
とにかく、本作は全体的に不快感しかないので、面白味が一切なく、特筆した演出もない上に2時間の長尺でさすがに飽きてしまう作品でした。