テール/しっぽのある美女 VD-375

作品紹介

公開年月  2013/02/13
ジャンル  ホラー/ファンタジー
原作  なし
監督  アレクサンデル・ノダース
脚本  アレクサンデル・ノダース
製作  ベンディック・ヘッゲン・ストレングスタード
製作国  ノルウェー
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

犯罪現場の清掃の仕事をするエルヴィスとレオは、今までにない凄惨な現場で裸の若い女性を地下室で発見する。
言葉を発せず怯えた様子の若い女性は、監禁状態にあって、冷蔵庫に保管された尻尾や壁一面の資料が存在していた。
エルヴィスとレオが残されたテープレコーダーから彼女の秘密を知ると、外には何かが様子を伺っている事に気づくのだった。

登場人物&出演者

ターレ(演:シリェ・ライノモ)
老人の家の地下室に住む女性。バスタブの中にいて、言葉をしゃべらないが鼻歌はできる。
シリェ・ライノモは代表作に『Jørgen + Anne = sant』、『Dunderland』などがあります。
エルヴィスに見つかって最初は震えていたが、状況に慣れてくると隠し部屋で鼻歌を歌う。
エルヴィスに触って過去の映像を見せ、レオの肺ガンを見抜き、神秘さを必死に出していた。
最後は謎の調査団が地下室に来ると容赦なく殺害し、森で待っている仲間たちと合流した。

エルヴィス(演:アーレン・ネルヴォル)
特殊清掃員。レオと組んでいるが、遺体を見る度に吐いてしまうほど現場に慣れていない。
アーレン・ネルヴォルは代表作に『Sirkel』、『Takk skal du ha』などがあります。
とある老人の家を掃除すると、なぜか積極的に動いて地下にある謎の一室と女性を発見する。
テープレコーダーとターレに興味を持つが、色々と調べているうちに彼女の秘密を知る事に。
実は娘がいて元妻から金を無心され、レオにその秘密がバレて代わりに彼の肺ガンを知る。
最後は謎の調査団に捕まるが、ターレの仲間に助けられ、生還すると娘と会う事ができた。

レオ(演:ヨン・シーヴェ・スカルド)
特殊清掃員。いつも吐いているエルヴィスと違い、現場慣れしていて仕事を黙々と進める。
ヨン・シーヴェ・スカルドは代表作に『Sirkel』、『Skjult』などがあります。
老人の家で積極的に動くエルヴィスを止めるが、ターレを見つけて本部に連絡をしていた。
実は重い病気を患っていて激しい痛みで苦しむが、エルヴィスに隠して平静を装っている。
謎の調査団に地下室を踏み込まれる寸前、エルヴィスに肺ガンだと明かして彼を驚かせた。
最後はターレの仲間に助けられて生還すると、肺ガンが消えて健康体を取り戻していた。

調査団のリーダー(演:モルテン・アンドレーセン)
連れ出されたターレを探していた。ターレの素性を知っていて、仲間の存在も知っている、
モルテン・アンドレーセンは代表作に『Freske fraspark』、『Brent av frost』がある。
部下を引き連れて森の隠れ屋を見つけ出し、ターレを捕獲するべく強硬手段を躊躇わず使う。
ガスでエルヴィスやレオを眠らせるが、ターレを見つけられず二人から居場所を聞き出す。
何も話さないエルヴィスに自白剤を飲ませようとするが、隠れ屋で問題が発生して確認する。
最後は隠れ屋が爆発し、驚いていたところでターレの仲間に襲われ、抵抗する前に殺された。

老人(演:ローランド・オストランド)
ターレを森の中で見つけた老人。すでに亡くなっていて遺体は獣に食い散らかせれていた。
ローランド・オストランドは本作が長編映画デビュー作となります。
11年前に赤ん坊だったターレを見つけると、保護して彼女について独自に調査をしていた。
テープに録音して研究内容を記録するが、ターレは普通の人間じゃないと最初から知る。
実は謎の調査団の一人だったが、ターレの人体実験を見ていられず彼女とともに逃げ出した。
ターレが美女に成長した事に喜んでいたが、人間よりもパワフルになって心配していた。
最後はターレを普通の人間にしようと試行錯誤するが、尻尾を切るだげで何もできず死んだ。

感想

個人的な評価

本作はノルウェー本国でスマッシュヒットした異色のサスペンス・スリラーとなります。
ノルウェーで有名な神話に登場する牛の尾を生やした美女「フルドラ」をモチーフにしているようです。
『スピージーズ』や『モンスター/変身する美女』の系統だと思って期待しました。
北欧映画は基本的に自然や雪国の美しい景色が楽しめるという特典もあるから、ファンタジーには打ってつけだと思いました。
しかし、本作は予想していたよりもかなり違っていて、まずは主人公がゲロを吐くシーンから始まって幻想的な風景もクソもない。
その後は死体処理や冴えない主人公と相棒の顔を見るシーンが多くてガッカリでした。
そこからテンポも非常に悪く、ようやく「尻尾付きの美女」だと思ったら、裸なのにオッパイのサービスはほぼない。
『スピージーズ』のようなエロティックさはなく、『モンスター/変身する美女』のような切ないロマンスもありません。
尻尾もなくて期待を裏切られたので、残されるのはどれだけのグロテスクなシーンが出てくるかだけになりました。
とにかく、テンポが遅くて少しばかりイライラしましたが、作品の上映時間が80分未満なのに展開が遅すぎるのは頂けません。
低予算でごまかす事に専念した結果、インパクトのあるシーンを削除にスカスカとなった内容が残っていような印象を受けました。
そうなってくると、ラストは説明しないといけないから、唐突に調査団みたいのがやって来る大した事を言わない。
そもそも、本作はちゃんと設定を練っている感じなく、完全に雰囲気だけで押し切ろうとしていただけでした。
最後までテンポが悪く、その理由はフワッとした着地点だから明確にやってしまうと尺が足りなくなるからだろうと感じた。
結局、何がしたかったのか分からず、相棒のガンを治した事もターレの神秘さを演出しようと考えただろうが陳腐で安直すぎる。
深そうで実は浅いところでしか物語が展開せず、ある意味、北欧映画らしい作品でした。