ラバーボーイ RE-3104

作品紹介

公開年月  2019/07/05
ジャンル  ホラー
原作  なし
監督  トレヴァー・マシューズ
脚本  ニック・ゴードン
製作  ビュー・フェリス、ニック・ゴードン、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

学費を稼ぐ為にポルノ・サイト“ガールハウス”でバイトを始めた女子大生のカイリー。
すると、すぐに“ラバーボーイ”というハンドルネームの男がカイリーに夢中となる。
ところがやがて、ガールハウスの美女たちにバカにされていると知ったラバーボーイは、逆上して屋敷へと侵入するのだった。

登場人物&出演者

カイリー(演:アリ・コブリン)
主人公。女子大生。父親を亡くした事で学費を稼ぐ為にポルノサイトでの仕事を始める。
アリ・コブリンは代表作に『アメリカン・パイパイパイ!完結編/俺たちの同窓会』、『ネイバーズ』などがあります。
サイトの管理者ゲイリーにスカウトされ、安全な豪邸でストリップを披露していく事に。
当初は躊躇するも裸を披露して人気者となって、お得意様のラバーボーイがひと目惚れする。
同じくサイトを見ていた幼馴染みのベンと再会し、気付いたら彼と恋人関係の一歩手前に。
最後は豪邸に乗り込んだラバーボーイを返り討ちにして、ベンたちの助けで無傷で生還した。

ベン(演:アダム・ディマルコ)
カイリーの幼馴染み。小さい頃からカイリーと一緒にいたが告白できずに後悔していた。
アダム・ディマルコは代表作に『秘密のラジオ・ガール』、『ゾーイの秘密アプリ』がある。
“ガールハウス”でカイリーを久しぶりに見かけると、忘れていた片想いを再燃させる。
同じ大学に通っていた事から帰り際のカイリーに声をかけて、そのままデートに誘う。
ラバーボーイが女の子たちを惨殺しているとアレックスに言われ、なんとか助けようとする。
最後はアレックスが豪邸の場所を突き止め、カイリーの親友とともに彼女を迎えに行った。

アレックス(演:ウェスレイ・マッキネス)
ベンと同居している友人。ポルノサイト“ガールハウス”の常連でカイリーを見つける。
ウェスレイ・マッキネスは代表作に『パワーレンジャー/劇場版』、『スノー・ロワイヤル』などがあります。
当初はカイリーの裸は最高だとしてベンに話しかけたが、幼馴染みと知って引いてしまう。
ベンからカイリーとの身の上話を聞かされると、チャンスだとして告白を勧めていた。
豪邸で惨殺をするラバーボーイを発見し、ハッキングして居場所を探し出そうとしていた。
最後はなんとか豪邸の場所を突き止めると、ベンたちに教えて生還したカイリーを見ていた。

カット(演:アリス・ハンター)
ポルノサイト“ガールハウス”に参加する女の子。やって来たカイリーの案内役を担う。
アリス・ハンターは代表作に『Aquamarine』、『A Merry Christmas Match』があります。
女の子たちを紹介してカイリーを新入り部屋に案内し、ミアの登場でレズだと自己紹介する。
相変わらずミアとイチャイチャしていて、ラバーボーイが来ても一切気付かなかった。
ミアが殺されている間に寝ていて、気付いたカイリーに起こされてラバーボーイを撃退する。
最後はラバーボーイに追い詰められ、トンカチで殴打され、釘抜きで頭を割られて死んだ。

・ジャネット(演:チャスティ・バレステロス)
ポルノサイト“ガールハウス”に参加する女の子。東洋系で億万長者から人気を集める。
チャスティ・バレステロスは代表作に『ファイナル・デッドブリッジ』、『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』などがあります。
あくまでビジネスとして割り切っているが、その実は本人も相当楽しんでいるような雰囲気。
ラバーボーイが豪邸にしても気付かず、自分の部屋でマイペースにヨガ体操をしていた。
ヘザーの部屋から激しい物音にガマンできず、文句を言いに行くとラバーボーイに遭遇する。
最後は2階から突き落とされて足が折れ、ラバーボーイに反撃するも敵わず逆に殺された。

ヘザー(演:エリシア・ロタル)
ポルノサイト“ガールハウス”に参加する女の子。ワイルドで部屋が大人のオモチャだらけ。
エリシア・ロタルは代表作に『グレッグのおきて』、『スノー・ロワイアル』があります。
喘ぎ声が一番大きく、どこにいてもすぐに場所が分かり、どんな場所でも始めてしまう。
他の参加者から変態プレイが好きだと認知され、本人も否定せずに自ら進んでやっている。
カイリーを探していたラバーボーイのチャットを見て、ジャネットと一緒にバカにしていた。
最後は恋人とセックスしている最中にラバーボーイがやって来て、あっさり殺されてしまう。

ミア(演:ニコール・フォックス)
ポルノサイト“ガールハウス”に参加する女の子。赤毛のレズビアンでカットとは恋人。
ニコール・フォックスは代表作に『ラスト・サバイバーズ』、『サーカス・ケイン』がある。
新入りの部屋である3階にカイリーを案内したカットを見つけ、早速とイチャイチャする。
当然のようにいつもカットと行動して、ビリヤードを楽しむもラバーボーイには気付かない。
サウナで一人いるとラバーボーイに閉じ込められるが、なんとか脱出してプールに飛び込む。
最後はプールが出ようとしたが、待っていたラバーボーイによってトンカチで殺された。

デヴォン(演:アリソン・バス)
ポルノサイト“ガールハウス”に参加する女の子。サイトで一番の人気を誇っている。
アリソン・バスは代表作に『Bail Enforcers』、『College Dating App』などがあります。
初めての配信でカイリーが100%の支持を得ると、嫉妬してなんとか対抗しようとしていた。
ベンの友人が配信を見ていると、誰かいると言われても気付かず、ラバーボーイに襲われる。
まずは顔を切りつけられ、指をすべて切り落とされるが、それでも死なずに助けを求める。
最後はカイリーに助けられるが、醜い姿で生きられないと袋を被って窒息死を選んだ。

アンナ(演:スレイカ・シルバー)
ポルノサイト“ガールハウス”に参加する女の子。ドラッグの問題で一度追い出されている。
スレイカ・シルバーは代表作に『TIME/タイム』、『Fortune’s 500』などがあります。
反省して戻ってくると、ゲイリーから許されて戻るが、ラバーボーイの顔を見てしまう。
その画像を印刷して参加者たちに見せつけると、彼に“イケメン君”というアダ名を付ける。
実はドラッグ中毒はまったく克服しておらず、カメラのない場所で秘かに摂取していた。
最後はラバーボーイに見つかると、ラリっているところで首を絞められて呆気なく死んだ。

ゲイリー・プレストン(演:ジェイソン・トーマス)
ポルノサイト“ガールハウス”の管理者で大富豪。素質のある女の子をスカウトしている。
ジェイソン・トーマスは代表作に『Flirting With Danger』、『ボディ・ハント』がある。
スカウトした女の子たちを豪邸に住まわせて、50台のカメラで生活の様子を映している。
あくまで参加する女の子たちが主体になって人気を取り、警備体制は万全だと主張している。
実はゲイで女の子たちはあくまで商売道具として見ていて、個人的な感情は一切持たない。
最後はラバーボーイに捕まり、女の子たちが殺される様子を見ながら出血多量で死んだ。

ラバーボーイ(演:スレイン)
“ガールハウス”を利用する男性客。少年時代に女の子にからかわれ、逆上し殺害している。
スレインは代表作に『ザ・タウン』、『ジャッキー・コーガン』などがあります。
サイトで新入りのカイリーを見て、すぐに惚れ込んで彼女の画像から写真を何枚も印刷する。
カイリーに自分の写真を送るが、アンナに見つかってみんながそれを見て小バカにされる。
事実を知って逆上すると、サイトのシステムを遮断し、警備員たちもあっさりと惨殺する。
最後は女の子たちを惨殺してカイリーを追い詰めるが、カメラで頭を叩き割られて死亡。

感想

個人的な評価

本作は『ワイルド・トラウマ・シネマ2019』にて上映された作品の一本となっています。
『へディタリー/継承』や『RED/レッド』の製作チームが参加した作品で、製作として参加したビュー・フェリスがどうしても作りたかったらしい。
公式サイトでは歴代の殺人鬼を並べて、それに迫るキャラクターだと宣伝しているが、こういうパターンは大体が誇張です。
ジャケットの「スマイリーフェイス」を模したグロテスクなキャラクターが登場すれば、それなりに楽しめるが、残念ながら出てきません。
メインとして豪邸で女の子たちの生活を配信する今時のポルノを提供するが、なぜかほとんどがおっぱいを出してくれません。
エロを前提にした物語のはずが、真面目に作ってしまい、期待していたサービスがほぼないような状態でした。
殺人鬼を扱う作品には少なくても色気のサービスがあるけど、本作はそれを前提にしているのにほぼないのは逆にガッカリさせられる。
それで真面目に殺人鬼を描こうとしているが、残念ながら歴代の殺人鬼たちには遠く及ばない存在だったと思います。
そもそも、いきなり顔を出していて、コンピューターオタクで他人との会話を避けて、夜な夜なポルトサイトを見ているコンプレックスの塊のようなキャラクター。
現代ではそのような人はいてもおかしくないが、安易にこれをそのまま使っているのは彼らをバカにしているような印象を受けた。
本作では「ブチ切れたオタクの逆襲」というのがテーマになっているが、あまりにも現実的すぎて逆に面白味がない。
ハッキリ言って、キャラクターとしては型にハマっていて広がりがなく、なんだか底が浅くて伸びしろがないように感じた。
続編はないだろうけど、現実的すぎたキャラクター造形にここから変化させるのはちょっと難しいように感じました。
もう少し意外性のあるキャラクターだったら良かったが、素直すぎてインパクトに欠ける上にラストのヘタレぶりが王道すぎてつまらない。
結局、主人公はほぼ無傷でラバーボーイを倒していて、ファイナルガールなのは分かるが、説得力に欠ける行動力は興醒めでした。
新たな殺人鬼を現代に合わせて作ろうとしているが、もう少し面白味のあるキャラクターにして欲しかったです。