リヴォルト VD-181

作品紹介

公開年月  2017/07/01
ジャンル  SF/アクション
原作  なし
監督  ジョー・ミアーレ
脚本  ジョー・ミアーレ、ローワン・アタリー
製作  ロリー・エイトキン、ベン・ピュー、ほか
製作国  南アフリカ、イギリス
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

記憶をなくした軍人ボーが独房の中で目を覚ますと、状況が理解できない彼に隣の独房にいた女ナディアが「侵略された」と語る。
その後、ナディアと独房を脱出したボーだったが、謎の巨大ロボットが次々と人間を虐殺している危機に直面していると知る。
侵略者の目的が分からないまま、ナディアとともにボーは決死の逃避行を続けるのだった。

登場人物&出演者

ボー(演:リー・ペイス)
主人公。記憶をなくした軍人。独房で目を覚ますと状況が分からずナディアに説明される。
リー・ペイスは代表作に『グッド・シェパード』、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』などがあります。
それでも状況が分からないまま助けを求めるが、やって来たアフリカの傭兵と争う事に。
助けを求める為に基地へ向かうべきだと話し、止めるナディアの絶望より希望を選択する。
実はロボットの侵略者たちに目をつけられ、生き残った人間を捕まえる為の罠となっていた。
最後は治療所でEMP爆弾を作動させる役目を果たし、宇宙船を破壊して記憶を取り戻した。

ナディア(演:ベレニス・マルロー)
ヒロイン。ボーの隣にいた謎の女性。医者で2年間働いていた海外支援病院が破壊された。
ベレニス・マルローは代表作に『007/スカイフォール』、『リディバイダー』があります。
ボーのせいでアフリカの傭兵がやって来て犯されそうになるが、なんとか身を守って脱出。
助けがある基地に向かうべくボーと行動し、何度かロボットに遭遇しながら切り抜いていく。
アンテナがある基地へ向かう途中でロボットの大軍に遭遇し、近くにあった民家に逃げる。
最後は大群のロボットが通過し、宇宙船がやって来てボーを残して吸われて死亡した。

スタンダー(演:ジェイソン・フレミング)
ジャーナリスト。ケニアにいる少年兵たちを取材している時に侵略を受けて撮影を続行。
ジェイソン・フレミングは近年の出演作に『英国特殊空挺部隊/オペレーションV』、『SS-GB/ナチスが戦争に勝利した世界』などがあります。
ロボットに立ち向かう少年の写真こそが人類を希望にもたらすとしてボーたちに託す。
最後は瀕死状態で長くないと悟り安楽死を願い、本気だと知ったナディアに絞殺された。

カーラ(演:シブレール・ギリシツァーナ)
侵略の直後に病院関係者が作った治療所のスタッフ。運ばれたボーから話しを聞き出す。
シブレール・ギリシツァーナは代表作に『第9区』、『Beautifully Broken』があります。
ボーが侵略者が送り出した生存者を見つける罠だと知って銃口を向けるもジュマが止めた。
最後は襲撃したロボットにより負傷し、時間を稼ぐ為に手榴弾を手にして巻き込んで自爆。

ジュマ(演:セコアティ・SK・ツバネ)
侵略の直後に病院関係者が作った治療所のスタッフ。カーラとともにボーから話しを聞く。
セコアティ・SK・ツバネは代表作に『Zulu』などがあります。
ボーが侵略者の手先だと知ったカーラが銃口を向けるが、彼自身に非がないとして止めた。
最後は治療所に残って施設にいる人間を守り、宇宙船が破壊されてボーに肩を貸した。

ロッド(演:ワンディル・モルバッティ)
侵略の直後に病院関係者が作った治療所にいた軍のエンジニア。EMP爆弾を製造している。
ワンディル・モルバッティは代表作に『マシンガン・プリーチャー』、『Hear Me Move』などがあります。
なんとかして宇宙船を破壊しようとEMP爆弾を製造し、起動できるボーに任せる事にする。
最後はEMP爆弾を運んでボーがバッテリーの代わりになって作動させ、宇宙船を破壊させた。

感想

個人的な評価

本作は主にテレビコマーシャルなどで活躍してきたジョー・ミアーレにとって、長編映画デビュー作となります。
舞台は南アフリカとなっていて、まるで『第9区』を彷彿とさせるような雰囲気を持った作品となっています。
主人公が記憶喪失から始まる作品は映画に限らず、様々なメディアで多く使用されている王道的な設定である。
その利点として何が起きているのかを主人公とともに観ている側も理解していき、同時に状況を把握していく事ができる。
逆に使い古されたネタである為、どれだけ上手く構成を練って演出していくがポイントとなってきます。
本作の監督であるジョー・ミアーレは脚本も務めていますが、長編映画デビュー作としてはまずまずと言えるでしょう。
ただ、どうしても主人公の記憶が戻っていく過程が物語のテンポを悪くするので、そこら辺にもどかしさがあります。
元から持っている技術は使えるし、言語だって使える主人公は、肝心な記憶だけが都合良く欠落しているのも映画的すぎる印象があります。
それと、どうしても舞台が南アフリカなので、前述でも書いたように『第9区』を思い出してしまい、当然のように比べてしまいます。
あっちはドキュメンタリー的な要素が強いけど、どうにも演出や使っている映像が似ているせいで無意識に比べてしまう。
やはり、ここはもっと大きな違いを出すべきだったが、本作の象徴とも言える巨大な敵に立ち向かう人類を描写したシーンは悪くなかったです。
さすがはテレビコマーシャルを手がけてきただけに、短いシーンでのインパクトは良かった。
あとはヒロインがあっさりと宇宙船に吸い込まれてしまい、そのまま退場になったのもちょっとばかり不満でした。
戻ってくるだろうという雰囲気を出していたのに、救いようのない感じになったのは残念。
そもそも侵略者の全容は説明されないし、目的も分からないので、物語に深みというのはあまり感じられなかったです。
なんだか続きそうな終わり方ですが、監督の中では侵略者の全貌を次回作で語る構想でもあるのだろうと思わせる。
侵略モノとしては決して出来がいいワケじゃないが、そこまで悪くない作品だと思います。