ピラニアシャーク RE-2501

作品紹介

公開年月  2014/08/08
ジャンル  パニック/アクション
原作  なし
監督  リー・スコット
脚本  リー・スコット、バーニー・バーマン
製作  リー・スコット、マーク・バーマン、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

新たな生物兵器として研究開発中だった異種交配ザメの“ピラニアシャーク”は、ある事情で計画が頓挫して多額の損失を出してしまう。
開発会社はピラニアシャークを家庭で飼えるペットとして一般向けに売り出す戦略を取る。
物珍しさに注文が殺到するが、ニューヨークの下水管に放たれたピラニアシャークは凄まじい繁殖力で殺人マシーンと化す。
ピラニアシャーク唯一の弱点を発見した害虫駆除業者のジャクソンたち三人は、ニューヨークを救うべく立ち上がるのだった。

登場人物&出演者

ジャクソン(演:コリン・ガリアン)
害虫駆除“バッグズ&モア”の共同経営者。ダメなウォーリーやベニーの調整役。
コリン・ガリアンは代表作に『The Magician King』、『Chrome Angels』などがあります。
離婚しているが定期的に息子と会い、元妻との関係はそこまで悪くないような感じ。
三人の中では常識人だが、なぜかウォーリーに甘いという欠点を持っている。
ピラニアシャークの危険性を市長に直接訴えるなど行動力を発揮する。
終盤では主人公のような立ち回りをして、元妻とも元通りになるというめでたし。

ウォーリー(演:ジョン・ウェルズ)
害虫駆除“バッグズ&モア”の共同経営者。ジャクソンやベニーと違って働いていない。
ジョン・ウェルズは代表作に『Over Time』、『The Old Winter』などがあります。
自称アーティストで3年間も仕事をサボるというニート体質を持っている。
さすがに痺れを切らしたジャクソンに変わるよう言われ、一応は変わろうとする。
根はニート体質なので結局は何もしないが、ピラニアシャークの退治方法を見つける。
最後はニューヨークを救う為に自ら犠牲となって英雄的な行動を取る事に。

ベニー(演:ジョシュ・ハモンド)
害虫駆除“バッグズ&モア”の共同経営者。勘違いビッチのキラと付き合っている。
ジョシュ・ハモンドは代表作に『ヒューマン・キャッチャー』、『タイムコップ2』などがあります。
ストリップバーで働く彼女にダメ出しされても、しつこく店に通う健気な人。
三人の中ではのんびり屋でマイペースだが、ウォーリーにカードを勝手に使われる。
開発した科学者の助手に銃を向けられても動じず、女相手でも容赦ない鉄拳制裁を行う。
終盤ではなぜかドミニクといい感じになり、そのままキラから乗り換える事になる。

ブロディ(演:フレデリック・ドス)
ピラニアシャークの開発計画に携わっていたが、精神鑑定で解雇されたアナリスト。
フレデリック・ドスは代表作に『トランスモーファー』、『G.I.ジョー』などがあります。
家で飼育していたピラニアシャークの繁殖力にいち早く気づき危険性を訴える。
言動や目つきは非常に危ないけど、誘拐した事意外は至極マトモな正論を言っている。
しかも、誘拐したドミニクが冷えないようにちゃんとヒーターも用意する優しさを持つ。
実はジャクソンたちの隣人で、彼らに協力してピラニアシャークを全滅させる。

ドミニク(演:エイミー・ブラックマン)
ピラニアシャークの開発をした会社の社長。損失を挽回させるべく奔走している。
エイミー・ブラックマンは本作が長編映画デビュー作となっています。
その結果、家庭でペットとして売り出す事を決めるも、その危険性を一切無視している。
ブロディに誘拐されて正論を言われるが、一切聞く耳を持たず自分が正しいと信じている。
焦る様子を一切見せない自信家で、エレンが見張っている時に彼女を簡単に誘惑する。
悪役のはずなのに途中から改心して、最後はベニーと付き合う事になる。

ロクシー(演:ラモーナ・マロリー)
ジャクソンの元妻。自称ロックシンガーだがバンドはバーで演奏するレベル。
ラモーナ・マロリーは代表作に『The Penny Dreadful Picuture Show』などがあります。
ジャクソンと離婚しているはずだが、どう見ても妻というより恋人にしか見えない。
終盤まで空気キャラだったのに、ジャクソンの活躍に合わせて存在感を出して元の鞘に。

エレン(演:アッシュ・パーカー)
ブロディの妻。精神的に病んでいる夫を支え、彼の為に尽くす良き妻である。
アッシュ・パーカーは代表作に『オズの魔法使い』、『Cry for Blood』などがあります。
ドミニクを誘拐した夫を信じており、彼が買い物で留守の間に代役をきっちり務める。
なぜかドミニクの誘惑で解放してしまうが、そのおかげで彼女は改心する事になる。

キラ(演:ジーナ・マリー・ジマーマン)
ストリップバーで働いている。ベニーと付き合うも害虫駆除という仕事に不満を持つ。
ジーナ・マリー・ジマーマンは代表作に『The Object of My Affection』などがあります。
低俗な店で働いているクセにちゃんとした人と付き合いたいという自意識過剰気味なビッチ。
最後の方では英雄になるベニーとよりを戻そうとするも、結局は捨てられてしまう。

エルスワース(演:ブランドン・ステーシー)
ドミニクにピラニアシャークの家庭用ペットの売り出しを進めるヒゲ面の男。
ブランドン・ステーシーは代表作に『ターミネーター:新起動/ジェニシス』などがあります。
商品を紹介する司会者が邪魔になって、彼のプールに置き土産をする危険なヤツ。
最後は南国のビーチで楽しんでいるところで、ドミニクの置き土産を食らう事になる。

キーティング(演:ベンジャミン・ケネス)
ドミニクにピラニアシャークの家庭用ペットの売り出しを進めるグラサン男。
ベンジャミン・ケネスは代表作に『バードマン/あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』などがあります。
商品を紹介する司会者の脅迫に一切動じず、エルスワースの行動に笑みを浮かべる。
エルスワースと同じく、ドミニクが差し入れしたカクテルによって制裁を加えられる。

バーマン市長(演:ケヴィン・ソーホ)
ニューヨークの市長。当初はピラニアシャークの危険性を理解していなかった。
ケヴィン・ソーホは代表作に『ほぼ300<スリーハンドレッド>』などがあります。
市長室では基本的にズボンを履いておらず、ジャクソンたちが着てもそのまま。
ピラニアシャークの危険性をすぐに理解して柔軟な対応する珍しい政治家。

感想

個人的な評価

本作の監督であるリー・スコットは『トランスモーファー』で有名な人です。
基本的にリー・スコット監督はB級映画を手がけ、他に『アルマゲドン2012』も有名です。
一応、本作はサメ映画という事だが、普通は海が舞台だが本作はニューヨークとなる。
あくまで名前がピラニアシャークであって、印象としてはピラニアの方が近い。
設定として、とある会社が生物兵器として開発するも、研究で死人が出て計画が頓挫する。
そこで社長は家庭用ペットとして売り出し、会社の損失を挽回させるようとする。
だが、驚異的な繁殖力を持つピラニアシャークは瞬く間にニューヨークのあらゆる水源に出没し、街はパニックに陥るという流れ。
サメ映画は基本的にパニックが付き物だが、本作はそこら辺をきちんと踏まえています。
しかも、全体的にコミカルな雰囲気を持たせる事で微妙な脚本をごまかしている。
『トランスモーファー』はシリアスにしてしまった分、映像の稚拙さに加え、単純に面白くないという最悪の出来映えでした。
本作はコミカルな感じにしているおかげで意外にも楽しめるような雰囲気になっています。
ただし、あくまで雰囲気であって、冷静に考えると関係ないエピソードが多すぎる。
そもそも、登場人物が多く視点があっちこっちに飛ぶおかげでその都度切り替えが必要となって物語に入り込めない。
主人公であるはずの害虫駆除の人たちのエピソードも途切れ途切れだから存在感がない。
それでも本作はバカ映画として成立しており、意外にも楽しむ事ができました。
メインであるはずのピラニアシャークがほとんど出ないが、強烈な個性を持った登場人物たちが盛り上げてくれています。
変なヤツだと思えば、それを上回る変なヤツが出てくるという演出は嫌いじゃない。
本作はバカ映画として悪くないけど、登場人物が多すぎるせいでテンポが悪くなっている。
エピソードが途切れ途切れになって場面転換が多いので、もう少しスッキリするべき。
そうすれば、もっと面白い映画になっていただけに、かなり惜しい作品だったと思います。