ロード・オブ・モンスターズ RE-3110

作品紹介

公開年月  2019/06/01
ジャンル  アクション/パニック
原作  なし
監督  マーク・アトキンス
脚本  マーク・アトキンス
製作  デヴィッド・マイケル・ラット
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

海溝で深海採掘ロボットが消息を絶ち、海洋開発会社の社長フォードと国際海溝機構のサラは調査の為に深度3400mの海底に向かう。
そこで彼らが見たのは海底火山の活動で覚醒した伝説の巨大怪獣で、マグマをエネルギー源として火山を求めて陸地を求めていた。
目前に迫る人類滅亡の危機に、阻止する唯一の方法として“生きた山”と言い伝えられる大怪獣を蘇らせて戦わせる事であった。

登場人物&出演者

ビリー・フォード(演:エイドリアン・ブーシェ)
海洋開発会社の社長。未知の海域を調査するべく投資するが、ロボットが行方不明になる。
エイドリアン・ブーシェは代表作に『バトル・オブ・マジック/魔術師マーリンとアーサー王』、『ドラゴン・ウォーズ/戦士と邪悪な民』などがあります。
その為に深海へ直接回収しようとするが、怪獣に遭遇してホーン大将に連絡をしていた。
独自に怪獣の構造を究明して水中ドローンを使って、弱点を探し出し一時的に倒す事に成功。
ホーン大将に逮捕されるが、テングのヒナが出現して解放されるもライリーを失ってしまう。
最後は怪獣キラーの自爆でテングが倒れると、次なる怪獣がいるとレナから話しを聞いた。

シェリーズ・ラモン(演:ドナ・コーマック・トムソン)
ベンシック社の社員。深海採掘ロボット“ディープ・ディガー”のベテラン操縦士。
ドナ・コーマック・トムソンは本作が長編映画デビュー作となります。
当初は調査のみだったが、勝手な判断で採取しようとして巨大な怪獣に壊されてしまう。
ディープ・ディガーを探す為に潜水艇に乗るが、怪獣に遭遇するとフォードの指示で脱出。
ホーン大将に逮捕されるが、テングのヒナが出現して逃げ出し、ライリーが代わりに死んだ。
最後は怪獣キラーの自爆でテングが道連れとなり、次なる怪獣がいるとレナから聞いた。

ライリー・ジェームズ(演:クリス・フィッシャー)
ベンシック社の社員。深海採掘ロボット“ディープ・ディガー”の操縦をサポートする。
クリス・フィッシャーは代表作に『ブルークラッシュ2』、『シックスヘッド・ジョーズ』などがあります。
シェリーズの勝手な判断に逆らえず従ったが、結果的にロボットを深海の中で失ってしまう。
何かと慎重な判断を下しているが、上司やボスがあまりにも無謀すぎて従うしかない。
ホーン大将に逮捕されるが、テングのヒナが出現した事で解放されてフォードたちと逃げる。
最後は転けたシェリーズを助けるが、逃げ遅れてヒナの吐いた溶融マグマで燃えて死んだ。

サラ・マーレイ(演:ナタリー・ロビー)
国際海溝機構の海洋学者。環境規制が守られているかどうか監視する為に深海へ同行する。
ナタリー・ロビーは本作が長編映画デビュー作となります。
元々は地質神話学の学位を何かに役立てたいと思ったが、現実は厳しく今の仕事をしている。
ディープ・ディガーの回収で怪獣に遭遇すると、得意の地質神話学でヒントを与えていく。
業界から追放させてしまった恩師のレナを訪ねると、怪獣について色々と情報を聞き出した。
最後はレナとともに怪獣キラーを自爆させてテングを倒し、次なる怪獣の話しを聞いた。

レナ・ハンガロア(演:マゴット・ウッド)
長年に渡って怪獣について研究していた教授。教え子のサラのせいで業界を追われてしまう。
マゴット・ウッドは本作が長編映画デビュー作となります。
人間不信となり辺鄙な場所に一人で住んでいたが、テングの出現でサラに助けを求められる。
本当に怪獣が出現した事で自身の研究が本当だと分かり、喜んでサラに助言を与えていた。
テングについての知識を持っているのでサラたちと同行するが、命の危機に見舞われる事に。
最後は怪獣キラーを復活させてテングと自爆させるが、地球にはまだ怪獣がいると宣言した。

ホーン大将(演:エリック・ロバーツ)
沿岸警備隊の隊長。過去にフォードと取引した経験を持ち、気楽に連絡を受ける間柄にある。
エリック・ロバーツは近年の出演作に『マキシマム・インパクト』、『狂人ドクター』などがあります。
テングが出現するとフォードの連絡より先に攻撃を仕掛けるが、当然のように通じない。
その後、フォードから怪獣の正体を説明されても理解しようとせず、彼らを邪魔者扱いする。
今度はテングが上陸する可能性があるとフォードに言われても聞かず、彼らを逮捕する。
最後はお手上げ状態になると、フォードの助言を聞こうとするも結局は彼らにすべてを託す。

感想

個人的な評価

本作はアルバトロスとアサイラムがタッグを組んだ作品となります。
もちろん、本作は『ゴジラ/キング・オブ・モンスターズ』とはまったく関係ありません。
いつものように便乗した作品となっていますが、ジャケットだけは面白そうに見えます。
実際は怪獣同士のバトルはほぼなくて、最初の怪獣を発見した社長や学者たちが撃退する方法を探す事がメインとなります。
基本的にアサイラムは多くの予算や撮影期間を設けないので、結局は薄っぺらい人間ドラマが中心となる毎度のパターンでした。
ただ、本家を意識しているのか、途中で登場人物が怪獣を撃退する自衛隊の爆撃を受けて日本語で必死に止めるよう訴えるところは本作の名シーンの一つだろう。
カタコトの日本語で「バクゲキ、オヤメナサイ」と二人で連呼していたシーンは何度観ても素晴らしく面白いのです。
怪獣の正体を探ってから撃退方法を見つけ出していくが、こちらも本家を意識して名前が“テング”で意味は「破壊者」という日本へのオマージュがあります。
しかしながら、この怪獣の設定は意外にもちゃんと考えられていて、血はマグマで皮膚が非常に硬くて人類の武器では絶対に倒せないという。
この設定は非常に魅力的だが、なぜヒトデみたいなロマンのない形にしたのか、これをもう少し凝った造形にすれば面白くなったのに残念でした。
それでテングから飛行型のヒナが生まれるけど、これは『トレマーズ』シリーズですでに見ているからオリジナリティに欠けるが、こっちを第一形態にしても良かったかもしれない。
そして、ジャケットに大きく映っているゴジラを意識した怪獣キラーですが、これも造形が非常に残念でガッカリしました。
そもそも、怪獣バトルらしいバトルはなく、怪獣キラーがテングの血を受けて一緒に自爆をするラストのオチもまたアサイラムらしく雑でした。
サメ映画じゃないんだから爆発四散のオチはどうかと思うが、もうそれしか思いつかなかったのだろうと予想します。
登場人物たちはあまり個性はないけど、カタコトの日本語とかに可能性を見出したが、これを活かそうとする感じがなかったのは残念だった。
本作は相変わらずの便乗作品でありながらも、所々に可能性を感じさせたのは近年のアサイラムのレベルが上がっている証拠だと思います。