作品紹介
公開年月 | 2018/11/10 |
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ジャンル | アクション/サスペンス |
原作 | なし |
監督 | パノス・コスマトス |
脚本 | パノス・コスマトス、アーロン・スチュワート=アーン |
製作 | エイドリアン・ポリトウスキー、マルタン・メッツ、ほか |
製作国 | ベルギー |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
人里離れた静かな土地で愛する女性マンディと穏やかな日々を送っていたレッド。
しかし、謎のカルト集団に目をつけられ、マンディはレッドの目の前で惨殺されてしまう。
怒り狂ったレッドはオリジナルの武器を手にすると、カルト集団に対して徹底的で壮絶な復讐を開始するのだった。
登場人物&出演者
・レッド(演:ニコラス・ケイジ)
主人公。クリスタル・レイクの近くに家を持ち、愛する妻のマンディと二人で暮らしている。
ニコラス・ケイジは近年の出演作に『トゥ・ヘル』、『ダークサイド』などがあります。
いつもマンディの傍にいて、彼女の描く不思議な絵画や悲惨な話しを聞いて毎日を過ごす。
カルト集団にマンディが狙われてしまい、目の前で袋に入れられたまま燃やされる事に。
辛うじて生き延びると、友人に預けたクロスボウと自作の刃物を手にして復讐を展開する。
最後はバイク軍団とカルト集団を全滅させ、帰り道にマンディの幻影を見て笑顔を浮かべた。
・マンディ(演:アンドレア・ライズブロー)
ヒロイン。レッドの妻。レッドとともにクリスタル・レイクの近くに家を持ち住んでいる。
アンドレア・ライズブローは代表作に『オブリビオン』、『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』などがあります。
離れた場所で雑貨屋を経営して、日々の生活費を稼いでレッドと気ままに暮らしていた。
不思議な絵を描いたり、いつも傍にいるレッドに様々な話しをして気持ちを共有していた。
店に行く道中でジェレマイアたちに遭遇し、彼の命令でバイク軍団により掠われてしまう。
最後はジェレマイアを小バカにすると、彼の怒りを買ってレッドの前で袋の中で燃やされた。
・カラザーズ(演:ビル・デューク)
クリスタル・レイクの近くでトレーラーハウスに犬とともに住んでいる老年の黒人男性。
ビル・デュークは近年の出演作に『インファナル・ディール/野蛮な正義』、『ニューヨーク2014』などがあります。
レッドとは知り合いで彼からクロスボウを預けられ、メンテナンスをずっとしていた。
マンディがカルト集団に殺されたと聞かされ、彼らは何者かレッドに教えていた。
最後は狩りに行こうとするレッドに忠告を与えると、別の武器を与えて健闘を祈った。
・ブラザー・スワン(演:ネッド・デネヒー)
カルト集団の一人。ジェレマイアに最も信頼されている信者。兄弟同然の扱いを受けている。
ネッド・デネヒーは代表作に『ブリッツ』、『ウーマン・イン・ブラック2/死の天使』などがあります。
誰よりもジェレマイアを信奉しており、彼のどんな無茶な命令でも即答で可能にしていく。
カルト集団にとって重要な「アブラクサスの笛」を所持し、その使い方を知っている。
ジェレマイアからマンディを連れて来るよう言われ、バイク軍団を説得して見事に成功する。
最後は復讐にやって来たレッドを嘲笑っていたが、自作の刃物で口から貫かれて死亡した。
・マザー・マルネーレ(演:オルウェン・フエレ)
カルト集団の一人。ジェレマイアを盲信する老年の女性。彼の為になんでもしようとする。
オルウェン・フエレは代表作に『スペース・トラッカー』、『きっと ここが帰る場所』などがあります。
ジェレマイアの無茶ぶりに対して応えようとするが、なぜか彼の苛つきを買ってしまう。
それでもなんとか食い下がるも、更にジェレマイアを苛つかせて引き下がる事になる。
スワンがマンディを連れて来ると、ルーシーとともに毒を与えて幻覚を見せる儀式を行う。
最後は復讐にやって来たレッドにビビってしまい、命乞いをするも構わずに殺された。
・シスター・ルーシー(演:ライン・ピレ)
カルト集団の一人。ジェレマイアを盲信する若年の女性。彼の性欲処理に使われている。
ライン・ピレは代表作に『Little Black Spiders』、『Alleen Eline』などがあります。
ジェレマイアの言う事は絶対であるが、どこかで彼を恐れている部分を持っている。
スワンにマンディを連れて来るよう命令した後、彼の気分を高める為に性欲処理をした。
マンディが連れて来られると、マルネーレとともに幻覚を見せる儀式を行っていく。
最後は復讐にやって来たレッドと鉢合わせするが、なぜか彼に許されて唯一生き残った。
・ジェレマイア(演:ライナス・ローチ)
カルト集団のリーダー。絶対的な権力と尊敬を集める。欲しいモノは必ず手に入れてきた。
ライナス・ローチは代表作に『リディック』、『フライト・ゲーム』などがあります。
一緒に行動している信者たちから心酔されていて、全員がどんな事でも快く聞いてくれる。
自分は神に選ばれた特別な存在だと信じており、どんな事があっても己が正しいと考える。
マンディをひと目見て気に入って誘拐するが、仲間の前で笑われてレッドの前で殺した。
最後はブチ切れたレッドに仲間を惨殺され、気丈に振る舞ったがあっさりと殺されてしまう。
感想
個人的な評価
本作は『サンダンス映画際2018Midnight』や『第71回カンヌ国際映画祭』の監督週間で注目を集めたパノス・コスマトスの作品となります。
アメリカの有名映画レビューサイト「Rotten Tomatoes』では92%をマークしています。
監督を務めるパノス・コスマトスは『ランボー/怒りの脱出』や『コブラ』などで知られるジョルジ・P・コスマトスの息子です。
いわゆる「サイケデリック」な世界観で、テーマはドラッグによるイカれた精神世界を描いていると思います。
本作は全編に渡って加工された映像が使われていて、かなり色にこだまわっていると分かる。
最初は芸術方面の作品だと思っていたら、マンディが殺されて主人公が復讐に駆られると単なるバイオレンス映画になってしまう。
ハッキリ言って、本作は人を選ぶような極端な演出にこだわった作品であり、気楽には楽しめるような内容じゃない。
しかも、こういう作品というのは90分がセオリーだが、なぜか100分を超えてしまっている。
もうこの時点でパノス・コスマトス監督の観客を見据えた映画製作よりも、自分の欲望を優先してしまっている事が分かります。
そうなってくると、本作はパノス・コスマトス監督に同調する人しか楽しめず、それ以外は嫌悪感すら持ってしまうかもしれないです。
しかしながら、本作で最も頑張っていたのは主演を務めたニコラス・ケイジだろう。
当初は悪役として打診されていたが、主人公を演じたいという直談判して、紆余曲折あってなんとか望みを叶えた感じになりました。
本作では惜しげもなくニコラス・ケイジの喜怒哀楽が楽しめるし、ある意味、平常運転とも言えるブチ切れた演技もまた冴え渡っていました。
あとはタイトルにもなっている主人公の妻マンディを演じたアンドレア・ライズブローもとても魅力的な女性でした。
確かに彼女を失ってしまえば、温厚な主人公もブチ切れて狩りを開始するだろうと納得させられました。