ラスト・パニッシャー RE-3221

作品紹介

公開年月  2020/01/17
ジャンル  アクション/サスペンス
原作  なし
監督  ショーン・クー
脚本  ジョン・スチュアート・ニューマン
製作  ケヴィン・デウォルト、ダニエル・マスターズ
製作国  カナダ、アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

かつて、ボスの身代わりとなって殺人の罪で服役し、フランクは19年ぶりに釈放された。
フランクは息子のジョーイと家族の時間を埋め合わせるべく穏やかに暮らすが、彼は致死性の不眠症を患い余命はわずかと診断される。
そこでフランクは服役中に大切な人の命を奪った裏切り者たちを自分の手で始末しようと動き出すのだった。

登場人物&出演者

フランク/フランキー(演:ニコラス・ケイジ)
主人公。ボスの身代わりで19年間服役していた。致死性の不眠症で治らないと宣告される。
ニコラス・ケイジは近年の出演作に『ザ・ビースト』、『KILLERS/キラーズ/10人の殺し屋たち』などがあります。
出所して迎えに来た息子との時間を取り戻そうと懸命になり、絆を取り戻す事になった。
不眠症の症状が次第に悪化しながらも、兄弟同然だったQと再会して復讐の考えを話した。
妻の墓参りで息子も死んでいる事実に向き合い、それでも復讐をしなければならないと誓う。
最後は再出発の日だとQの殺害を止め、警察の銃撃で瀕死になり、息子が来て笑顔で死ぬ。

ジョーイ/ジョセフ(演:ノア・ル・グロス)
フランクの息子。19年も服役していたフランクと会わず、出所した日に出迎える事になる。
ノア・ル・グロスは代表作に『Wolves』、『Depraved』などがあります。
フランクが親子の時間を取り戻そうと懸命になる姿を理解し、ようやく昔の絆を取り戻した。
仲間たちに復讐するフランクに嫌気が差し出て行くが、ヤク漬けで瀕死の状態で発見される。
実際にはすでに死んでいて、後悔するフランクが作り出した幻覚で正しく導こうとした。
最後は警察の包囲で銃撃されて瀕死状態のフランクの前に現れ、最期を見送りにやって来た。

シモーヌ/ジェニファー(演:カロリーナ・ヴィドラ)
高級娼婦。金持ちとしか寝ない。金さえ出せば年齢がジジイであっても平然と付き合う。
カロリーナ・ヴィドラは代表作に『ラブ・アゲイン』、『エウロパ』などがあります。
ジョーイに唆されたフランクに口説かれ、不眠症の興奮と19年ぶりの興奮で激しく燃えた。
車で夜景を見ながら身の上話を聞いてしまい、自身のプライベートをうっかり口にした。
フランクとの夜景のデートで打ち解ると、夕食に誘われて承諾するも結局は行かなかった。
最後は息子を連れていたところでフランクが来て、彼の言葉に従って大金を受け取った。

ジミー・ザ・ドラゴン(演:モハメド・カリム)
フランクとはギャング時代に活動していた仲間。ボスの命令で相棒と人質を殺してしまう。
モハメド・カリムは代表作に『Youm el karama』、『A Facebook Romance』があります。
ボスのマックスが発作を起こして倒れると、自由になってやりたい放題の生活を送っていた。
フランクに銃を向けられても余裕な態度でやり過ごし、油断したところで上手く逃げ出す。
マックスを殺さずに病院を出たフランクを襲撃し、小悪党らしく色々と話してくれた。
最後はフランクに足を撃たれて倒れると、股間も撃ち抜かれ、最終的に始末されてしまう。

Q/クエンティン(演:ベンジャミン・ブラット)
フランクとはギャング時代に兄弟同然だった。現在は足を洗ってバーを経営している。
ベンジャミン・ブラットは近年の出演作に『リメンバー・ミー』、『ブラッド・スローン』などがあります。
出所したフランクと談笑をするが、復讐をしたい彼の意志に驚きながらも協力を約束する。
娘の結婚式を控えていて、復讐しようとするフランクを誘って忘れさせようとしていた。
実はフランクを服役させたボスの生存を隠していて、邪魔になった彼の息子を殺している。
最後はすべてを知ったフランクが結婚式場に乱入されるが、事情を説明して殺されずに済む。

感想

個人的な評価

本作は『未体験ゾーンの映画たち2020』にて上映された作品となります。
主演のニコラス・ケイジはもはや、アカデミー主演男優賞を受賞した経歴が宣伝文句だけで、近年は残念な作品にしか出ていません。
しかしながら、以前のようなスマートなアクションができなくなった代わりとして顔芸に磨きがかかっています。
演技派だったニコラス・ケイジは、近年だとぶっ飛んだクレイジーなオヤジという認識の方が強くなっていると思われます。
そんな本作では久しぶりに演技派としての顔を見せており、ちゃんとした親子の絆を見せようとしていました。
とは言っても、そこはニコラス・ケイジという事で一筋縄ではいかず、平穏な生活を捨ててまで仲間に復讐をしていきます。
物語が進むにつれて主人公がなぜ復讐に固執するのか判明するが、ちょっとばかり夢オチみたいな展開で個人的にはあまり好きじゃなかった。
結局、息子はすでに殺されていて、出所した主人公が楽しくやっていたのはすべて一人の妄想でそれに付き合わされた感じです。
親子の絆を取り戻すエピソードはそこまで感動的じゃなく、妄想だった仕掛けに対しても効果的ではなかったと思います。
本来なら感動的な親子の絆があって、実はすでに失われたモノという現実による落差でインパクトを与えたかったのだろう。
ですが、監督と脚本にはそこまで演出が用意できず、やりたい事が理解した分、個人的には逆効果を生んでしまいました。
ただ、ラストで主人公が死ぬ直前に息子が再び現れて、最悪の結末を迎えた父親に微笑みかけるシーンはなぜかちょっとだけ感動的だった。
どうしても最近のニコラス・ケイジは顔芸を期待していて、本作でもちゃんと用意されていたのは良かったです。
もうマトモなアクションができないニコラス・ケイジは少し残念ですが、改めてアカデミー主演男優賞を取った実力派だという事を思い出させてくれました。