作品紹介
公開年月 | 1962/05/20 |
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ジャンル | SF/コメディ |
原作 | なし |
監督 | ブルーノ・ヴェソタ |
脚本 | ジョナサン・ヘイズ |
製作 | ベルイ・ハゴピアン |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
少しマヌケな兵士ペンとフィルブリックはある日、軍の命令で原子爆弾の放射能によってできたと思われる不思議な植物を調査に行く。
しかし、そこで謎の洞窟を発見したペンとフィルブリックは調査の為に中へ入る事となった。
洞窟の中ではペンとフィルブリックは植物人間を操り、地球征服を企む美女宇宙人の軍団を目撃するのだった。
登場人物&出演者
・ペン(演:フランキー・レイ)
主人公。アメリカ軍の下っ端兵士。高収入に引かれて入隊したが雑用しかやっていない。
フランキー・レイは代表作に『逃亡者』、『ウェディング・クラッシャー』などがあります。
大佐に抜擢されて、軍曹の部隊とともに謎の洞窟を調査するべく指名される事になる。
基本的に頭が空っぽであるが、ガキのような性格のフィルブリックよりもマシと言える。
なんとか基地に逃げ帰って、大佐に宇宙人の出発を阻止するべきだと説得するも拒否される。
最後は宇宙船を発射させ、タンガにキスをして地球の良さを分からせて留まらせる事に。
・フィルブリック(演:ボブ・ボール)
主人公。ペンの相棒で同じくアメリカ軍の下っ端兵士。いつかは月に行く夢を持っている。
ボブ・ボールは代表作に『脳を喰う怪物』、『フォエバー・フレンズ』などがあります。
ペンとともに大佐に抜擢され、軍曹の部隊が調査する謎の洞窟に雑用として参加する。
頭の中はいつまでも少年のような夢いっぱいに溢れ、コナーズ宇宙司令官の漫画の愛読者。
基地に逃げ帰ると、大佐にコナーズ宇宙司令官だと発言して意気投合して一緒に向かう事に。
最後はペンとともに宇宙船を発射させ、キスで寝返ったピューナの説得でタンガは納得した。
・グローリー軍曹(演:トラスティン・ハワード)
ペンとフィルブリックの上官。雑用をしていた二人を大佐が呼んでいるとして声をかけた。
トラスティン・ハワードは代表作に『Eighteen and Anxious』、『Speed Crazy』がある。
近くの洞窟で何かあって、大佐の命令でペンとフィルブリックを加えて部隊を引き連れる。
ペンとフィルブリックを洞窟の外で待機させ、部隊とともに洞窟の中を調査する。
最後は植物人間がやって来て捕まってしまうが、ペンとフィルブリックの活躍で解放された。
・トーマス・アウォル大佐(演:マーク・フェリス)
ペンとフィルブリックが所属する基地の最高責任者。部屋に自分の写真を飾るナルシスト。
マーク・フェリスは本作が長編映画デビュー作となります。
謎の洞窟を調査する為にグローリー軍曹の部隊と、ヒマそうなペンとフィルブリックを招集。
大佐でありながら細かい作戦を把握しておらず、大雑把な説明で部隊を洞窟に送った。
洞窟から逃げ帰ったペンとフィルブリックから助けを求められるが、当然のように断った。
実はフィルブリックと同じくコナーズ宇宙司令官の漫画好きで、意気投合して一緒に向かう。
最後はインディアンたちの酒でダウンするが、ペンとフィルブリックの活躍で救われた。
・ピューナ博士(演:ドロレス・リード)
タンガ教授の助手で同じくベルファー星系の惑星チャラーからやって来た美女の宇宙人。
ドロレス・リードは代表作に『Hit and Run』、『Party Girl』などがあります。
地球人の知識を機械で吸い上げて自分のモノにする為、グローリー軍曹の世俗的な口調に。
宇宙船の修理に行ったタンガ教授に代わってペンとフィルブリックの監視をしていた。
フィルブリックのキスで硬直してしまい、戻ったタンガ教授に正気を取り戻させられる。
最後は宇宙船が発射されてしまうが、フィルブリックのキスで地球に留まる決意をした。
・タンガ教授(演:グロリア・ヴィクター)
ベルファー星系の惑星チャラーから6億年かけて地球にやって来た美女に扮した宇宙人。
グロリア・ヴィクターは代表作に『Daddy-O』、『Murder by Contract』などがあります。
科学的探査チームとして地球にやって来て、10年に渡って地球人の知識を研究している。
探査が未完了であったが、それでも帰ろうとして離陸に失敗して宇宙船の修理をしている。
逃げ出したペンとフィルブリックを捕まえようと、植物人間たちを追わせる命令を下す。
最後は宇宙船が発射されてしまうが、ペンのキスで地球の素晴らしさを知り留まる。
感想
個人的な評価
本作は『脳を喰う怪物』や『血のバケツ』などのB級映画を手がけたブルーノ・ヴェソタが監督を務めています。
当初は数々のB級映画に出演してきたジョナサン・ヘイズの主演と脚本で製作されたが、結局彼が出演しなかった。
本作は半世紀以上も前の作品であり、SFを扱っているので劇中でかなりの未来的なギミックや用語を取り入れようとしている。
現代では笑ってしまうような展開であるけど、当時としては宇宙人の進んだ文明を表現するギミックはユニークである。
古き良きアメリカのSF映画を感じさせる作品であり、基本的にコミカルな要素があって楽しませようという感じが伝わってきます。
現代ではCGを使ってなんでも実現してしまうが、当時は試行錯誤してなんとか宇宙人的なギミックを作り出そうとする感じが嫌いじゃないです。
ただし、本作は欧米だとSF映画のワーストの上位にされるほどのクソ映画であり、当時としても評価は高くなかったようです。
確かに劇中で使われているギャグは全体的にスベっているし、間の取り方も非常に下手で観ている方が不安になってくる。
主人公の二人はマヌケで何も考えていないようだが、美女宇宙人の方が科学者と言いながらも頭がお花畑のような感じだから説得力が皆無。
なぜか物語を大きく変えるポイントとなるファンの多い漫画となるが、こちらの描写は少なくてポッと出な感じが否めない。
あとから登場するインディアンも意味がなく、彼らはなんの為に登場したノか分からないぐらい不必要な存在でした。
全体的に見ても間の抜けたような演出で緊張感が一切ないし、宇宙人の方も美女というだけで頭がアレでした。
そして、なんと言っても本作の注目するべき植物人間、劇中では野菜人間の造形が安っぽくてワザとじゃないかと疑ってしまうほどのクォリティ。
結局、マヌケな主人公たちにあっさりと美女宇宙人が説得され、二人とともに幸せな地球生活を送る事になるという強引な結末。
当時としては金払って観たら怒るだろう低レベルな作りだが、今観るとなんだか微笑ましい作品だと思えてしまいます。