作品紹介
公開年月 | 2003/10/10 |
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ジャンル | ホラー/アクション |
原作 | セガ・インタラクティブ 『ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド』 |
監督 | ウーヴェ・ボル |
脚本 | デイヴ・パーカー、マーク・アルトマン |
製作 | ウォルフガング・ヘロルド、ウーヴェ・ボル |
製作国 | アメリカ、カナダ、ドイツ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
サイモンはアリシアを誘い、友人のシンシアたちを誘ってレイヴパーティが開催される孤島へ向かう事に。
すでに船が出てしまう中、サイモンたちは小さな船をチャーターするが、船長であるカークは島の名前を聞いて表情を一変させる。
“イスラ・デル・ムエルテ(死の島)”と呼ばれる孤島にたどり着いたサイモンたちだが、レイヴパーティの会場は不気味な静かさに包まれていたのだった。
登場人物&出演者
・ルディ(演:ジョナサン・チェリー)
主人公。医学生。数週間前にアリシアと別れている。島で楽しんでいたがゾンビに襲われる。
ジョナサン・チェリーは代表作に『インプラント』、『デッドコースター』などがあります。
リバティーたちと島にある墓場に逃げ込んでいたが、そこへサイモンたちが合流する。
別れたアリシアとの再会を喜ぶ間もなく、カークの船を目指すもゾンビに占領されていた。
墓場へ退避する際にキャスパーが犠牲になるが、責任を感じるもアリシアといい感じに。
最後は油断したセルマーノの首を切り落とし、死んだアリシアをゾンビの血で生き返らせた。
・アリシア(演:オナ・グローアー)
ヒロイン。数週間前にルディと別れている。現在はフェイシングにのめり込んでいる。
オナ・グローアーは代表作に『キャットウーマン』、『アローン・イン・ザ・ダーク』などがあります。
島に着いて早々に何かおかしいと察知し、様子を窺うべく周囲を探索していく。
最初から他の頭が空っぽな仲間とは違っているが、そこまで目立った行動はなかった。
ルディとは仲が良くないように見えて、実はお互いを求めているという事が分かる。
何かと気づく主人公補正を発揮しながら、最後はセルマーノと剣で戦うが刺されてしまう。
・グレッグ(演:ウィル・サンダーソン)
ルディとは大学時代に野球をやっていた仲。いいヤツだが、どこか天然なところがある。
ウィル・サンダーソンは代表作に『アフターショック/ニューヨーク大地震』、『ブラッドレイン』などがあります。
島まで交渉役をサイモンに任せていたが、口出ししようとしてカーク船長に怒られる。
途中で船酔いしてしまい、シンシアに向けてゲロを吐いてしまう情けない姿をさらした。
島でシンシアと楽しくやろうとするが、トイレがひっくり返されて閉じ込められる。
無線で連絡をしようとしたキャスパーと強制的に同行するが、あっさりとゾンビに殺される。
・サイモン(演:タイロン・レイツォ)
“天は二物を与えず”の典型。イケメンだが頭は弱い。下着のモデルをしている。
タイロン・レイツォは代表作に『スノーホワイト/白雪姫』、『ブラッドレインⅡ』などがあります。
アリシアに片想いをしているが、なかなか相手にされない事に戸惑っている。
島へ行こうとしてカーク船長と交渉役を担い、大金を叩いてなんとか手はずを整える。
カークに助けを求めようとするがゾンビに襲われ、死体と思って蹴ったら顔に酸を浴びた。
・シンシア(演:ソーニャ・サロマ)
グレッグの彼女。顔と見た目だけを気にしているが、頭の中は空っぽのビッチ。
ソーニャ・サロマは代表作に『インビジブル2』、『ウォッチメン』などがあります。
島へ向かう途中でグレッグが船酔いしてしまい、狙ったかのようにゲロを吐きかけられる。
ゲロを落とす為に上半身裸となっていたところにサリッシュがお守りを手渡した。
何も考えていないので、島の異変を気にせず、楽しんでいたところでゾンビに襲われる。
・カルマ(演:エヌーカ・オークマ)
自信過剰の黒人女。サイモンに夢中。何かと不平不満を漏らしている口癖がある。
エヌーカ・オークマは代表作に『ザ・ハンテッド』、『ドリブルX』などがあります。
島の異変に気づいたアリシアが様子を調べに行くという事で仕方なく同行した。
基本的に消極的な言葉しか言わないが、意外にもその一言が目立っている。
墓場へ退避した時は建物に入ると、顔を気にするサイモンに声をかけていい感じに。
なぜかルディとアリシアを逃す為に犠牲となるも単なる犬死を遂げてしまう。
・リバティー(演:キーラ・クラヴェル)
島のレイヴパーティでダンスを披露していた。星条旗柄のボディスーツを着ている。
キーラ・クラヴェルは代表作に『タイガー&ドラゴン/伝説降臨』、『スノークイーン/雪の女王』などがあります。
身体能力が高く、最初はゾンビ相手にナイフ一本で挑み、華麗な体捌きをみせていく。
島にある墓場へ退避する時でも銃が弾切れになると、華麗な足蹴りでゾンビを倒す。
墓場へ退避して銃撃でゾンビを倒し、足蹴りでも倒すが、健闘空しく食われてしまう。
・キャスパー(演:エリー・コーネル)
沿岸保安隊の隊長。カークの船の臨時検査をしようとするが、無視されて出港されてしまう。
エリー・コーネルは代表作に『ハロウィン4/ブギーマン復活』、『ハロウィン5/ブギーマンの逆襲』などがあります。
検査を無視したカークの漁船を追っていくが、彼らが危険な島に行くと知って警戒する。
ルディと合流したアリシアたちがシンシアに襲われそうになって間一髪で助ける。
全員を墓場へ退避させるが、建物へ入ろうとするもゾンビにより下半身を切断され死亡。
・サリッシュ(演:クリント・ハワード)
カークの漁船の乗組員。島へ行く為に交渉してきたサイモンを最初から拒んでいた。
クリント・ハワードは代表作に『バックドラフト』、『ロケッティア』などがあります。
彼らが“イスラ・デ・ラ・ムエルテ”へ行くと知って、余計に不安を募らせていた。
船長に従ってブツを島に下ろしていたが、そこで早速とゾンビの餌食になってしまう。
・カーク船長(演:ユルゲン・プロホノフ)
元軍人。大金を積まれてサイモンたちを乗せて“イスラ・デ・ラ・ムエルテ”へ運ぶ。
ユルゲン・プロホノフは近年の出演作に『レジェンド・オブ・ロンギヌス』、『南京』などがあります。
当初は島へ行く事を拒否するが、サイモンが思い切り大金を叩いて考えが変わった。
実はちょうど船に積んでいたブツをキャスパーから隠すべくついでにやって来ていた。
船がゾンビに占領されてしまい、沿岸から合流しようとしたルディたちを助けた。
結局は噛まれていて、墓場に退避する時も噛まれてしまい、
・セルマーノ(演:デヴィッド・パルフィー)
大昔にいたスペイン人の神父。祖国を追放されている。イカれていたという言い伝え。
デヴィッド・パルフィーは代表作に『サバイバル・ゾーン』、『エイリアン・シューター』などがあります。
イギリス領へ護送中に船長を殺すと、船の乗組員を殺してイスラ・デ・ラ・ムエルテに到着。
島の住民をすべて奴隷にして、やって来る者を一人残らず殺していたという狂人である。
長年に渡って不死の研究を完成させ、美しい肉体を手に入れようと侵入者を捕まえていた。
最後はルディにより首を落とされ、瀕死状態だったアリシアに頭部を潰されて絶命した。
感想
個人的な評価
本作は言わずと知れたクソ映画製造機であるウーヴェ・ボル監督の作品です。
この作品によってウーヴェ・ボル監督は世界的に知られるようになったと思います。
原作となるシューティングゲームの『ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド』が有名である。
ゲームセンターに行けば必ずあったゲームであり、知名度はそれなりにありました。
それを実写映画化されるという事で多少の期待をした原作ファンをガッカリさせた作品。
これこそがウーヴェ・ボル監督の持つ魅力であり、期待を外すのも彼の特技でもある。
本作にはストーリー性など皆無で、ゲームを意識した演出が挿入されています。
ゲームを意識した演出は悪くないけど、その使い方は決して効果的ではありません。
映画的な演出ではなく、単純にゲーム画面を持ってきただけの単純なやり方です。
中盤で大量のゾンビを登場人物たちが銃撃していくが、そのシーンが長すぎました。
やっている事は同じであり、魅せ方に多少の工夫があっても面白い場面ではありません。
それをしつこく見せている点ではウーヴェ・ボル監督らしいダメな演出だと言えます。
登場人物たちもバカ者(若者)を中心に頭の悪い行動をするが、なぜか銃を持った瞬間に一流の狙撃手に変身します。
いくらゲームを意識しているとは言え、単なるバカが銃を持っただけでゾンビを制圧できると思えないのです。
単純にウーヴェ・ボル監督はゲームを実写化した映像を撮りたい為に作ったシーンだろう。
整合性など考えていないので、なぜか全員が無限弾補正を受けていて、シーンが終わる頃辺りに弾切れとなっていきます。
10人近くいた登場人物もあっさりと退場していき、いよいよ主人公とヒロインが残される。
主人公はまだ医学生という設定だったので意味があったけど、ヒロインは完全にお荷物状態で終盤まで大した活躍をしていない。
最初からヒロインは他のバカとは違う雰囲気や行動をさせているが、意図的に目立っていないのか、使い方が分からなかったのだろう。
ようやくクライマックスでヒロインが活躍するけど、冒頭に張られた見え見えの伏線をちゃんと回収していました。
登場人物については感情移入する間もなく映画が終わるというテンポの良さがありました。
本作はウーヴェ・ボル監督が世界に名前を広めたクソ映画として、後世に語り継がれる作品だと思っています。