作品紹介
公開年月 | 2014/05/17 |
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ジャンル | ホラー |
原作 | なし |
監督 | デヴィッド・ロバート・ミッチェル |
脚本 | デヴィッド・ロバート・ミッチェル |
製作 | レベッカ・グリーン、ローラ・D・スミス、ほか |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
ジェイは新しい彼氏ヒューとデートして肉体関係になるが、薬を嗅がされて気を失う。
手足を拘束された状態でジェイが目覚めると、ヒューは彼女に呪いを移したと口にする。
呪われた者にしか見えない「それ」は、同じスピードで歩いて近づき、捕まったら殺される。
誰と肉体関係を結ばなければ回避ができず、ジェイにしか見えない「それ」に怯えながら必死に逃げ惑うのであった。
登場人物&出演者
・ジェイ(演:マイカ・モンロー)
主人公。美人で男が放っておかない。ポールには片想い、グレッグとも過去に付き合う。
マイカ・モンローは代表作に『フィフス・ウェイブ』、『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』などあります。
新しい彼氏であったジェフに「それ」を移され、その後は情緒不安定になってしまう。
誰も見えない「それ」に怯え、頭悪く逃げ回るだけで周りの助けがないとすぐに死にます。
結局は誰に移すしか助かる方法を見いだせず、男だったら誰でもいいというビッチへとなる。
そのおかげで共感がまったくできず、周りのおかげで生きている主人公補正だけの人物に。
・ポール(演:キーア・ギルクリスト)
ケリーと同じアイスクリーム屋でバイトをしている。ジェイには好意を持っている。
キーア・ギルクリストは代表作に『デッド・サイレンス』、『ハロウィン2016』があります。
「それ」に怯えるジェイを支えようと手助けをする。ジェイのファーストキス相手。
ジェイへの思いが強く、なんとか助けようとするも大切な友達で移す事を拒否される。
最後には「それ」を倒し、長年の抱いていた片想いを成就させる事になる。
・グレッグ(演:ダニエル・ソヴァット)
ジェイやケリーの隣人。過去にジェイと付き合った事があって心配して気にかける。
ダニエル・ソヴァットは代表作に『ドット・プリーズ』などがあります。
「それ」を見て逃げ出したジェイを追い、その原因となるヒューを探す手伝いする。
怯えるジェイの為に「それ」を移されるが、信じておらず無残に殺される。
・ヒュー/ジェフ(演:ジェイク・ウィアリー)
ジェイの新しい彼氏。イケメンで妹ケリーからも注目されているが実は隠し事を持つ。
ジェイク・ウィアリーは代表作に『パニック・スカイ』、『ゾンビーバー』などがあります。
ある晩、ジェイに「それ」を移した後、行方不明となって姿を消している。
住んでいた家はボロボロで生活感がなく、今は実家に身を隠している日々を過ごす。
・ヤラ(演:オリヴィア・ルッカルディ)
ジェイやケリーの女友達。メガネをかけていて、何かとがさつな一面が目立つ。
オリヴィア・ルッカルディは代表作に『Re:LIFE/リライフ』などがあります。
「それ」に追われるジェイを心配してヒューを探しに行くも特に何もしていない。
プールで「それ」を撃とうとしたポールのせいで右足に銃弾を食らうマヌケ。
・ケリー(演:リリー・セーペ)
ジェイの妹。美人のいい姉に嫉妬しているが表ではそう見せない。隠れてタバコを吸う。
リリー・セーペは代表作に『Spork』などがあります。
アイスクリーム屋でバイトをしていて、「それ」に追われるジェイを心配して相談に乗る。
「それ」を取り払うには誰かへ移すしかないと知る。最後は空気みたいな存在に。
感想
個人的な評価
デヴィッド・ロバート・ミッチェル監督にとって長編映画二作目となります。
低予算映画でありながらも、『第67回カンヌ国際映画祭』の批評家週間で上映された。
全米では大ヒットし、観客のみならず、批評家から高い評価を受けている作品。
そのような高い評判があれば、当然のように本作への期待が高まります。
鑑賞した結果、思っていた以上に普通すぎて他人の評価はアテにならないと改めて思った。
確かに本作は低予算映画という事で全体的に地味な展開だと言えるだろう。
そこにデヴィッド・ロバート・ミッチェル監督の演出が工夫されているのも伝わります。
特に「それ」がただ歩いて無言で近づいてくる姿は不気味なほど恐ろしいと分かる。
ただ、対応している主人公たちが無能すぎるのに、「それ」が撃退される点が頂けない。
そもそも「それ」の設定自体が曖昧すぎるせいで今一つピンと来ない部分があります。
分かりやすいルールがあるからこそ、観ている側も一緒になって恐怖を感じる。
本作の「それ」はいつ、どこから来るか分からないが、真正面から歩いてくるというルールを持っています。
ですが、その目的や撃退方法が分からず、何より大元がなんなのか分からないまま物語が進むから、フワフワした感じになってしまう。
そうなれば、明確に定義されていない「それ」の自由度が広がり、なんでもあり状態になる可能性が非常に高くなる。
怖さは限られた条件の中で観ている側が発動する危険性を察知しているから面白いと思う。
だが、本作は条件が曖昧すぎるせいで恐怖は半減するし、「それ」もワンパターンすぎて慣れてしまう。
そのクセに主人公たちはワンパターンの相手に出した結論が幼稚すぎて、どう見ても根本的な解決にはならない。
所詮は低予算映画という事で、限られた予算の中でなんとか個性を出している感じでした。
個人的に使用されているBGMは嫌いな部類で、流れる度にテンションが下がりました。
なんだかBGMだけでスタンリー・キューブリックを思い出すが、そもそも彼の作品は好きじゃないから、その影響かもしれませんが。