ガメラ3/邪神<イリス>覚醒 RE-1959

作品紹介

公開年月  1999/03/06
ジャンル  SF/アクション
原作  なし
監督  金子修介(本編)、樋口真嗣(特撮)
脚本  伊藤和典、金子修介
製作  土川勉、佐藤直樹、南里幸
製作国  日本
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

1999年、地球は異常事態に見舞われ、巨大怪鳥ギャオスが世界各地で大量発生していた。
4年前の東京でのガメラとギャオスとの戦いによる巻き添えで両親を失った少女、比良坂綾奈と弟の悟は奈良県の村に住む親戚に引き取られた。
ある日、綾奈は悟をよそ者扱いしている同級生を止める為、柳星張という祠にある洞窟で度胸試しをして、その中で奇妙な卵状の物体を見つけるのであった。

登場人物&出演者

長峰真弓(演:中山忍)
比良坂綾奈(演;前田愛)
草薙浅黄(演:藤谷文子)
守部龍成(演:小山優)
守部美雪(演:安藤希)
朝倉美都(演:山咲千里)
倉田真也(演:手塚とおる)

感想

個人的な評価

本作において主人公となるのは1作目でヒロインであった鳥類学者の長峰真弓で、演じるのは中山忍です。
1作目での大根な演技で違和感を感じさせた元凶だが、本作では少しだけ進歩しているが、やっぱり下手クソでした。
それともう一人の主人公とも言えるガメラを憎む少女、比良坂綾奈を演じるのは前田愛です。
前田愛は数多くのテレビドラマ、映画、舞台に出演しているが、現在では子育ての比重を置いているようです。
代表作は『バトル・ロワイアル』、『あずみ2』、『日本沈没』、『大帝の剣』などがあります。
本作のコンセプトであるガメラの危険視を体現したキャラクターであり、憎しみを示す意味では充分に役割を果たしていたと思います。
そして、本シリーズのヒロインである草薙浅黄はもちろん、藤谷文子が演じています。
中盤まで出番なしだったが、やっぱり、ガメラが出てくれば浅黄も登場する一心同体のキャラクター。
しかし、それ以上でもそれ以下でもなく、レギュラーの出演者として出ているだけという感じです。
あとは個性が弱い登場人物の中で比較的優遇されていた柳星張を守ってきた守部家の長男・龍成には小山優、妹の美雪には安藤希が演じています。
龍成は綾奈のオマケ程度で、美雪を演じている安藤希の方が主人公にした方がいいんじゃないという存在感があった。
それと巨大生物被害災害審議会のメンバーである朝倉美都の山咲千里、コンピュータプログラマーである倉田真也の手塚とおる、この二人の謎な立ち位置は気になりました。
主人公はガメラじゃなく、憎悪を抱く女子中学生であり、本来の怪獣映画があるべき爽快感はまったくない重い内容になっている。
これはゴジラじゃできない領域への踏み込みだが、それではエンターテイメント性を失ってしまう。
このシリーズのファンにとっては集大成だろうけど、特にファンじゃない人にとってはスッキリしない展開だと言えるだろう。
前作ではガメラに敬礼した自衛隊だったが、本作では危険な存在のイリスよりも真っ先にガメラを攻撃するのはちょっと違う気がする。
完結編という事で前作で近づいたガメラと人間の距離を再び離して、リセットしようという試みも、どこか中途半端に感じた。
どうせやるならば、徹底的にガメラを悪者にして、人間から嫌われようとも地球を守る怪獣として描いても面白いんじゃないかと思うところもあった。
最後にギャオスの大軍を満身創痍のガメラが迎撃しようとする重要なシーン、見事なまでに雰囲気をぶち壊す下手クソな演技をした中山忍は神懸かっていた。