ウィンチェスターハウス/アメリカで最も呪われた屋敷 RE-2980

作品紹介

公開年月  2018/02/02
ジャンル  ホラー/ドラマ/伝記
原作  なし
監督  ピーター・スピエリッグ、マイケル・スピエリッグ
脚本  トム・ヴォーン、スピリエッグ兄弟
製作  ティム・マクガハン、ブレット・トムバーリン
製作国  オーストラリア、アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

ウィンチェスター銃を開発し、莫大な資産を築いた一族だったが、娘や夫に先立たれてしまった未亡人のサラ・ウィンチェスター。
高名な霊媒師から一族の不幸はウィンチェスター銃によって死んだ亡霊たちの仕業で、彼らを閉じ込める為に屋敷の建築を止めてはならないと告げられる。
サラはその言葉に従うが、そんな彼女の行動に疑問を持ったウィンチェスター社の運営陣は精神科医のエリックを屋敷に送り込むのだった。

登場人物&出演者

サラ・ウィンチェスター(演:ヘレン・ミレン)
主人公。ウィンチェスター一族の未亡人。会社から異常だと思われて精神科医を派遣される。
ヘレン・ミレンは近年の出演作に『くるみ割り人形と秘密の王国』、『ロング,ロングバケーション』などがあります。
霊媒師の言葉に従って一日中家の増築を繰り返すが、決して異常じゃないと自覚している。
非常に嗅覚が鋭く、プライスが精神を安定させる薬物を使用している事を瞬時に察知する。
ウィンチェスター銃で亡くなった人間に憑依され、部屋の設計図を強制的に描かさせられる。
最後はプライスこそが悪霊と化したベンを倒せるとして助言し、姪とその息子を救った。

エリック・プライス(演:ジェイソン・クラーク)
有名な精神科医。休暇中は娼婦を家に招いて放蕩三昧。実際は病院が経営難に陥っている。
ジェイソン・クラークは近年の出演作に『ナチス第三の男』、『マッドバウンド/哀しき友情』などがあります。
ウィンチェスター社の弁護士からサラの精神鑑定を依頼され、多額の報酬に応じる事になる。
過去に妻の鑑定をして異常だと診断するが、そのせいで彼女に撃たれて三分間死んでいた。
屋敷にやって来ると早速不可解な現象を目の当たりにしていくが、当初は信じられず。
最後は悪霊と化したベンを唯一倒せる弾丸を撃ち、サラや姪とその息子を救って帰った。

ヘンリー・マリオット(演:フィン・シクルーナ=オプレイ)
マリオンの息子でサラの孫。父親を亡くし、サラの屋敷にやって来るが異変を感じる。
フィン・シクルーナ=オプレイは代表作に『The Blake Mysteries: Ghost Stories』がある。
頭に布袋を被せて夢遊病のように屋敷を破壊し、やって来たプライスに脅しをかけていた。
本人はまったく自覚がなく、純真無垢な子供という事で悪霊と化したベンに操られる。
ベンの力が増していくと、飾っていたウィンチェスター銃で実際にサラを殺そうとした。
最後はベンに乗り移られてしまうが、マリオンとプライスの行動により正気を取り戻した。

マリオン・マリオット(演:セーラ・スヌーク)
サラの姪。夫を亡くしたばかりでサラの屋敷に息子のヘンリーとともにやって来ている。
セーラ・スヌークは代表作に『プリデスティネーション』、『ジェサベル』などがあります。
一日中行われている屋敷の増築に慣れていて、サラの精神鑑定に来たプライスを出迎える。
屋敷で起きている異変に勘づいているが、実際に亡霊を見ていないから信じていない。
ヘンリーの様子に戸惑い、プライスが病院に連れて行くべきだと行って乗じていた。
最後は息子を守る為に姿の見えない亡霊たちに毅然とした態度でヘンリーを守り抜いた。

ルビー(演:ローラ・ブレント)
プライスの妻。すでに故人。プライスが過去に異常だとして診断を下してしまった。
ローラ・ブレントは代表作に『ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島』があります。
そのせいで錯乱状態になってウィンチェスター銃で自殺を図るもプライスを撃ってしまう。
怨念が募ってサラの元に出現して、悪霊としてガーデンの中にずっと封印されていた。
最後はベンの力が強大になって影響されて姿を現すが、プライスの過ちを許して彼を導いた。

・ジョン・ハンセン(演:アンガス・サンプソン)
ウィンチェスター邸の増築をする建築業者の社長。ずっと雇われてサラに感謝している。
アンガス・サンプソンは近年の出演作に『ベンジー』、『インシディアス/最後の鍵』がある。
一日中増築工事をしているが、サラの提案している図面は見事だと素直に褒めている。
ベンの力が強大になってヘンリーを操ってサラを襲うと、彼女を守る為に銃を手にしている。
新に完成した部屋でベンが現実に姿を現せるようになってしまい、反撃を試みるも失敗。
最後は崩壊していく屋敷に倒れてしまい、ベンの力で崩れた天井が落ちて死亡した。

ベン・ブロック(演:エイモン・ファーレン)
サラの屋敷にいる召使い。プライスがやって来ると早速と声をかけて屋敷の説明をしていた。
エイモン・ファーレンは代表作に『X/エックス』、『チェインド』などがあります。
サラと初顔合わせをするプライスに酒を持ってこいの合図を受けるも平然と無視していた。
実際は20年前に亡くなっている人物で、ウィンチェスター銃で兄弟二人を亡くしている。
亡くした兄弟の恨みを晴らすべく、ウィンチェスター銃を作る無関係の人間を15人殺害した。
最後はサラとプライスの連携、マリオンの強い意志に負けて平安を与えられて昇天した。

感想

個人的な評価

本作はアメリカで最も有名な幽霊屋敷を舞台にした作品となります。
監督と共同脚本にはスピリエッグ兄弟が務めており、代表作に『ジグソウ:ソウ・レガシー』などがあります。
実際に舞台となった「ウィンチェスター・ミステリー・ハウス」は現在、観光名所として多くの観光客が訪れている。
本作は実在したサラ・ウィンチェスターが登場しているが、物語はかなり事実よりも脚色されています。
なんと言っても、本作最大の目玉はホラー映画初主演となるヘレン・ミレンでしょう。
ヘレン・ミレンはイギリスを代表するアカデミー主演女優であり、ベテラン女優としても実力派として知られています。
基本的に演技力を活かした作品に多く出演しているが、なぜ今回ホラー映画に出演しているのか謎である。
しかしながら、本作ではB級レベルになるホラー映画を高い位置に引き上げています。
その相手役にはジェイソン・クラークが務めているが、個人的にはどうしても『ターミネーター:新起動/ジェニシス』で演じたジョン・コナーのイメージが強い。
明らかにミスキャストでしたが、悪役のジョン・コナーとしては成立していたと思います。
本作でも圧倒的な存在感を示すヘレン・ミレンの前でかなり不利な立場だったが、なんとか必死に食らいついていた感じでした。
あとはサラの姪として登場するサラ・スヌークだが、やはり、どこかジョディ・フォスターに見えてしまいます。
ホラー映画としては典型的なアメリカン・ホラーであり、突然姿を現して驚かしたり、音で驚かせるなど演出がワンパターンでした。
本作はあくまでヘレン・ミレンがいたおかげで底上げされているが、脚本としては平凡で特筆した部分はありません。
終盤では亡霊の恐怖よりもアクションに傾倒してしまったのは、アメリカン・ホラーでは良くあるパターンで少し独自性に欠けていた作品でした。