作品紹介
公開年月 | 2016/12/25 |
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ジャンル | SF/アクション |
原作 | なし |
監督 | ギイ=ロジェ・デュヴェール |
脚本 | ギイ=ロジェ・デュヴェール |
製作 | ギイ=ロジェ・デュヴェール |
製作国 | アメリカ、フランス |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
人口が75%がオンライン上の仮想世界で暮らす2047年のネオ・パリ。
仮想世界と現実世界を行き来する“ハイブリッド”のナッシュは、仮想世界のシステムを脅かすテロリストを抹殺する私立探偵として現実世界の多国籍企業シンターニス社に雇われていた。
ある日、シンターニスのシステムに何者かがウイルスを放ち、148人の“コネクト”が殺される事件が発生し、ナッシュは危険なゲームの真っ只中に立たされるのだった。
登場人物&出演者
・ナッシュ(演:マイク・ドプド)
主人公。シンターニス社に雇われる私立探偵。大勢を殺したテロリストの抹殺を依頼される。
マイク・ドプドは代表作に『ローラーボール』、『マキシマム・ブロウ』などがあります。
仮想世界と現実世界を行き来するハイブリッドであるが、その原因は過去に失った恋人。
その恋人の弟であるモレルと腐れ縁で、困った時には彼を訪ねて無茶を要求する。
自分を雇っているシンターニス社こそが恋人を殺したと知り、革命に手を貸す事になる。
最後は仮想世界の恋人を忘れられず、テロリストたちを放置して現実世界からも引退した。
・モレル(演:マキシミリアン・プーレン)
コネクトの街にひっそりと暮らしているハッカー。度々訪れるナッシュとは腐れ縁である。
マキシミリアン・プーレンは代表作に『永遠のジャンゴ』などがあります。
困った時に訪ねてくるナッシュの注文を断れず、なぜかいつも無茶な要求を承諾する。
その度にちゃんと仕事をしていくが、その結果としてインターポールに目をつけられる。
それでもナッシュが自分の事が好きだと考え、彼の為に困惑しながらも協力していた。
最後はナッシュが革命に手を貸す事を知らずにネットをハッキングし、静かに見守った。
・ダルウィン(演:ゾーイ・コラフェイス)
ナッシュがいつもオンラインしている剣と魔法が存在する世界でパーティを組む女性。
ゾーイ・コラフェイスは代表作に『Xamou』、『Hexing』などがあります。
魔法使いという役割で、ナッシュとは恋人関係で現実世界を完全に捨てている。
最後は黒魔術師によって自由が奪われそうになり、その事を説明口調で話していた。
・スティルソン(演:ヨヘン・ヘーゲル)
インターポールの捜査官。何者かが映像を勝手に見たとして捜査をしていた。
ヨヘン・ヘーゲルは代表作に『トランスポーター/イグニッション』などがあります。
映像を勝手に見たモレルに突き当たり、彼の家にやって来て真意を聞いていた。
モレルが優秀なハッカーだと理解すると、逆に彼をスカウトして利用しようとしていた。
最後はナッシュを追いつめるが、カミーユの乱入によって部下とともに殺された。
・カミーユ(演:カヤ・ブロックサージ)
黒魔術師と呼ばれる仮想世界に蔓延るテロリストのリーダー格。革命を起こそうとしている。
カヤ・ブロックサージは代表作に『地下に潜む怪人』などがあります。
シンターニス社の仮想世界で148人を殺すウイルスをバラ撒き、ナッシュに追われる事に。
ナッシュによってハッカーを殺され、アバターを奪われて侵入を許すが、逆に注目する。
仮想世界では屈強な男だが、現実世界では女性であるが、革命でコネクトから自由を考える。
最後は革命を起こすとするが、自由を拒否した一般市民に場所を特定され殺された。
・ディナ(演:ジェーン・バドラー)
シンターニス社の社長。長年に渡ってハイブリッドのナッシュを私立探偵として雇う。
ジェーン・バドラーは代表作に『ドラッグ・シティL.A.』、『アイアンフィスト』がある。
その目的はインターポールにバレないように、不都合なオンラインでの死を隠蔽させる。
黒魔術師なるテロリストたちを抹殺するべくナッシュを雇い、全面的に協力していた。
しかし、ナッシュの恋人を死に追いやったウイルスを作った張本人ながら黙っていた。
最後はナッシュが革命に手を貸した事を知るも、そのまま手切れ金を払って彼を追いだした。
感想
個人的な評価
本作は「アルティメット・ムービー・フェスタ2016」にて上映された作品です。
近未来を扱う作品は数多いが、本作はどこかで見た事のあるような世界観となります。
現実世界は完全に『ブレードランナー』の影響どころか、そのままパクった舞台である。
低予算ながら完璧に『ブレードランナー』の世界観を再現していて、それは逆に潔いと思わせるほどの出来でした。
仮想世界は『マトリックス』をベースにして、剣と魔法の世界と、機械が敵の廃墟と化した世紀末の世界となっています。
剣と魔法の世界はゴマンと溢れる手本があるので、何をパクっているのか分からない。
世紀末の世界に出てくる機械は『ロボコップ』シリーズのED-209や犯罪者を使ったロボコップ2に似すぎていました。
このように三つの世界を行き来して、更に主人公は雇われる企業、テロリスト、インターポールの三角関係に巻き込まれます。
つまり、本作はかなり分かりにくい内容になっているが、やっている事は非常に単純です。
人口の75%がコネクトと呼ばれる仮想世界に繋がっていて、テロリストたちは彼らを解放して自由にさせようとする。
一方で企業は死者が148人出ていて隠蔽しようとして、首謀者であるテロリストたちを密かに抹殺しようとする。
そして、インターポールはそれらの動きを嗅ぎつけて捜査するが、無能揃いなのか後手に回ってしまている。
本作は一見して入り乱れた感じになっているが、一つ一つを冷静に見れば、すべてが薄っぺらで絡み合っていません。
しかしながら、本作は低予算ながら映像の方では非常に頑張っていて、オリジナリティを完全に捨てているところも見逃せません。
脚本は世界観と三者の組織を繋ぎ合わせるだけで精いっぱいで、ストーリーは陳腐で非常につまらない出来となっています。
何よりラストで主人公は革命ではなく、現実世界からの引退を決めて、真の引きこもりとなるところが面白いです。
テロリストたちは完全なる無駄死にをして、インターポールも犬死にして、企業は現状維持をして、主人公は大金を手に入れてニートとなる作品でした。