作品紹介
公開年月 | 2013/04/30 |
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ジャンル | SF/サスペンス |
原作 | なし |
監督 | カラドッグ・ジェームズ |
脚本 | カラドッグ・ジェームズ |
製作 | ジョン=ジワ・アムー |
製作国 | イギリス |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
西側諸国と中国が冷戦状態となっている近未来。
科学者のヴィンセントはイギリス国防省から依頼されたアンドロイドの開発に難航していた。
繰り返されるテスト作業の中、研究者のエヴァがヴィンセントの助手となる。
アンドロイドをより人間に近づける為、エヴァの脳内データをスキャンしてアンドロイドに移植するが、当のエヴァは中国側に暗殺されてしまう。
ヴィンセントは“マシーン”となったアンドロイドを観察する事になるのだった。
登場人物&出演者
・ヴィンセント(演:トビー・スティーヴンス)
主人公。地下の極秘研究所で働く。娘がレッテ症候群で脳移植で救える事で政府に従う。
トビー・スティーヴンスは代表作に『華麗なるギャッツビー』、『007/ダイ・アナザー・デイ』などがあります。
実は病気の娘を助ける為に政府の防衛費を利用して、自分の研究を完成させようとする。
心の支えは唯一娘であり、彼女の為なら政府の理不尽な命令にも黙って従っていた。
本作を象徴するようなずっと晴れない気持ちを持っていて、常に暗い表情を浮かべている。
クライマックスでは縛られている状況から解放されているが、それでもスッキリしない。
・エヴァ/マシーン(演:ケイティ・ロッツ)
ヒロイン。小さい頃からプログラミングをやっている。何かと首を突っ込む気質の持ち主。
ケイティ・ロッツはテレビドラマ『ARROW/アロー』ではブラックキャナリー役が有名。
人間である時はとても感情豊かであり、上司のヴィンセントを心配している。
マシーンになってから感情を排除しているが、そのギャップはなかなか良かった。
どこか晴れないヴィンセントとは違い、最後の方では何かを見ている感じであった。
・トムソン(演:デニス・ローソン)
悪役。地下研究の最高責任者。基本的に人間、あるいはイギリス政府の利益だけを追求する。
デニス・ローソンは代表作に『パーフェクト・センス』、『ブロークン』などがあります。
まさに典型的な役人で政府の為に働き、マシーンを含めた研究成果はモノという認識。
ヴィンセントに対しても研究以外には重要視せず、エヴァに至っては簡単に始末してしまう。
最後まで救えないクソ野郎であり、本作の黒い部分を一手に引き受けていました。
・ジェームズ(演:サム・ヘイゼルダイン)
元兵士。戦争で両腕を失い、脳にも損傷を受け、インプラントを埋め込んでいる。
サム・ヘイゼルダインは代表作に『ミケランジェロ・プロジェクト』、『スノーホワイト/氷の王国』などがあります。
まるで囚人のような扱いに不満を持っていて、エヴァに助けを求めていた。
ヴィンセントは彼を助けると、味方となって人工腕でマシーンたちを助ける事になる。
・スリ(演:プーネ・ハジモアンマディ)
脳にインプラントを埋め込んでいる女性。トムソンの下で助手的な役割を果たしている。
プーネ・ハジモアンマディは9作に出演し、テレビドラマや映画で活躍しています。
人間の言葉を超越する音での会話をして、最終的にはマシーンたちの味方になる。
感想
個人的な評価
本作はまさしくSF的な映画だと言える作品でした。
ハリウッドならアクション満載のドンパチがあるようなタイプの映画。
しかし、本作はイギリス映画なので、そのようなアクションは皆無に等しい。
その代わりドラマに比重を置いていて、物語は全体的に静かな印象を受けます。
主人公はずっと病気の娘に対して心を休める事がなく、行動原理の第一となっている。
治る見込みが低い病気のおかげで、ずっと主人公は心が晴れない状態が続く。
作品の展開にしても晴れないような感じで、イギリスの天気と同じく、曇がかかったような印象を持ちました。
ヒロインとなるケイティ・ロッツは人間の時は表情豊かで魅力的な女性を演じる。
マシーンとなってからも、感情はなくても、独特な感情が伝わってくるような演技でした。
この二つの違いを上手く表現していて、その違いがハッキリと分かる感じです。
本作はイギリス映画らしい地味な雰囲気で、スケールが大きそうで実は限られた場所で物事が起きている作品。
ただ、本作から受けたイメージとして、場面が切り替わった後のシーンが不自然に感じた。
衝撃的な出来事の後には静かな場面が流れるが、まるで夢だったかのような印象を受けてしまう演出でした。
でも、それは夢でもなんでもない現実であり、この冷めた対応はイギリス映画らしい。
音楽の使い方も特徴的で、独特な雰囲気を引き出しているが、個人的には盛り上がる要素ではないと思いました。
こういうタイプの作品はアクションを期待しちゃいけないので、どこまで映画の世界に入り込めるかがポイントとなってくる。
残念ながら自分は物足りない印象を持ってしまい、ラストでのよく分からない終わり方もスッキリしませんでした。