ワナオトコ RE-2639

作品紹介

公開年月  2009/07/31
ジャンル  ホラー/アクション
原作  なし
監督  マーカス・ダンスタン
脚本  パトリック・メルトン、マーカス・ダンスタン
製作  ジュリー・リチャードソン、ブレット・フォーブス
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

金庫破りの前科がある内装業者のアーキンは、元妻が抱えた借金を返す為、再び罪を犯そうとする。
仕事を請け負った宝石ブローカーの家に侵入すると、家の中で不審な足音を耳にする。
人間を痛めつけ収集する“ワナオトコ”が仕掛けた華麗な残虐トラップがアーキンを襲いかかるのだった。

登場人物&出演者

アーキン(演:ジョシュ・スチュワート)
主人公。内装業者。元金庫破り。元妻が抱えた借金を返すべく宝石仲買人の家を狙う事に。
ジョシュ・スチュワートは代表作に『ベンジャミン・バトン/数奇な人生』、『ダークナイト/ライジング』などがあります。
内装業者として家の主であるマイケルの信頼を得て、金庫に入っている宝石を盗もうとする。
マイケルたちが旅行で留守にしている間に忍び込むが、すでにワナオトコが楽しんでいた。
なんとかマイケルと彼の妻を助けようとするが、結局は殺されてしまい、娘のハンナを探す。
最後はハンナを救い宝石も入手するが、乗っていた救急車をワナオトコが襲い連れ去られた。

マイケル・チェイス(演:マイケル・ライリー・バーク)
宝石仲買人。家の改装をしている最中で、内装をアーキンに任せて信頼を得ていた。
マイケル・ライリー・バークは代表作に『ミラクル・アイランド』、『大統領暗殺』がある。
金に困っていたアーキンに大目の給料を渡し、娘を大事にするべきだとアドバイスを送る。
ワナオトコに捕らえられ、あらゆる拷問のような傷を負い、瀕死の状態で助けを求める。
アーキンに銃を隠した金庫の番号を教えるも、ワナオトコによって内臓を抉られて死亡する。

ヴィクトリア・チェイス(演:アンドレア・ロス)
マイケルの妻。シワができるとジルと名付け、ボトックスの注射で自ら整形を施している。
アンドレア・ロスは代表作に『ローグ アサシン』、『ダーク・プレイス』などがあります。
ジルとは犬猿の仲で勝手に外出する彼女を叱り、お互いに口喧嘩を展開させていた。
ワナオトコに捕まり、猿ぐつわで黙らせるが、アーキンがそれを外したせいで悲鳴を上げる。
それが気に食わず、ワナオトコはついに彼女の口を縫い合わせ、ショックを受けて死亡。

ジル・チェイス(演:マデリーン・ジーマ)
チェイス家の長女。ジルという名前は州で初の女性検事総長だった祖母からもらっている。
マデリーン・ジーマは代表作に『ゆりかごを揺らす手』、『シンデレラ・ストーリー』などがあります。
母とは犬猿の仲で、旅行に出かける事を真っ向から反対して、勝手に外出をしてしまう。
その為、ワナオトコに捕まらなかったが、男を連れて家に戻ったせいで結局は捕まる事に。
アーキンに助けられるも彼が犯人だと思いハサミを取るが、罠が発動して死亡した。

ハンナ・チェイス(演:カーリー・スコット・コリンズ)
チェイス家の次女。何度か家を訪れているアーキンを友達と思い、仲良くしていた。
カーリー・スコット・コリンズは代表作に『The Hottie & the Nottie』、『Answers to Nothing』などがあります。
同じぐらいの娘を持つアーキンはお茶会の相手をしてもらうなど一番仲良くしていた。
ワナオトコから隠れていて、アーキンが外に出たところで彼に対して助けを求めていた。
最後はアーキンの諦めない覚悟でなんとか助かり、警察官によって保護された。

リサ(演:ダニエラ・アロンソ)
アーキンの元妻。ストリッパー。高利貸しで借金を背負い、返済期限が迫って焦っていた。
ダニエラ・アロンソは代表作に『ヒルズ・ハブ・アイズ2』、『クライモリ/デッド・エンド』などがあります。
なんとかアーキンが期限内に返そうと金庫破りをするが、結局は捕らわれて返済できず。

ラリー・ウォールトン(演:ウィリアム・プラエル)
家に帰ると不思議な箱があって、妻に止められるも触ってしまったせいで巻き込まれる。
ウィリアム・プラエルは代表作に『ザ・チャイルド』、『フィースト3/最終決戦』がある。
アーキンが箱に入っていた彼を外に出すが、すでに血まみれで自分がエサだと言い放つ。
再びアーキンが助け出そうとするが、結局はワナオトコに見つかって箱に戻される。
アーキンとハンナがワナオトコを感電死させようとするが、その囮として代わりに死ぬ。
部屋に閉じ込められたワナオトコは、死体の頭部をカギのノブに打ちつけて開けた。

感想

個人的な評価

本作は『ソウ』シリーズの四作目から脚本家として参加するコンビによる作品となります。
『ソウ』で採用されなかった数々のトラップを新たな作品として作り上げています。
やはり、本作は『ソウ』の影響が非常に大きく、舞台は一軒の家のみで展開しています。
そこで人を痛めつけて殺す為だけに用意されたトラップがあって、引っかかってしまえば確実に致命傷を負う事になる。
本作のタイトルにもなっているワナオトコが数々のトラップを仕掛ける張本人だが、一切のセリフがなく動機は分かりません。
その代わりとして冒頭で捕まった男が動機を話しているが、あまりにも悪趣味だと言える。
『ソウ』シリーズを支えてきたのはゲームではなく、それを作り上げたジグソウという絶対的な存在があったからだと思います。
その点、本作のワナオトコは一切話さず、ただ相手が苦しむ姿を観察するという変態である。
確かに不気味であるが、どうしてもジグソウと比べると一枚も二枚も格落ちしてしまう。
何よりジグソウは相手の心理に訴えかけるゲームに対して、ワナオトコは一方的な嗜好を相手に押しつけているだけ。
ここら辺の違いもあって、本家である『ソウ』シリーズと比べるとインパクトが弱いです。
それでも痛そうな描写が満載であり、思い切りの良いグロテスクなシーンもあります。
個人的にはもっと人間の行動を突いたトラップを期待していたが、ちょっとばかり乱雑に置かれたトラバサミはさすがにないと思いました。
始めのところにはピタゴラスイッチ的なトラップがあったのに、後半ではそのような要素がなかったのも残念だと言える。
『ソウ』シリーズと比べると地味でこだわりがないように感じてしまったのは、ジグソウという強烈なキャラクターがいたせいだろうと思います。
もう少しワナオトコのこだわりが出ていれば、もっと鋭いキャラクターになっていただけに少しばかり惜しい感じがしました。