作品紹介
公開年月 | 2017/07/08 |
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ジャンル | ホラー/サスペンス |
原作 | なし |
監督 | ステイシー・タイトル |
脚本 | ジョナサン・ペナー |
製作 | トレヴァー・メイシー、ジェフリー・ソロス、ほか |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
アメリカのウィスコンシン州で古い屋敷に引っ越し共同生活を始めた大学生のエリオット、ジョン、サーシャの三人。
そこで偶然にも“バイバイマン”の存在を知り、考えただけでも呪いにかかってしまうという恐怖の存在だと判明する。
それ以来、不可解な現象に次々と見舞われる三人は、やがて追いつめられていくのだった。
登場人物&出演者
・エリオット(演:ダグラス・スミス)
主人公。大学生三人組の一人。両親を事故で亡くしている。サーシャとジョンで同居する。
ダグラス・スミスは代表作に『サタンクロース』、『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々/魔の海』などがあります。
曰く付きの家を借りて、恋人と親友と一緒に暮らすという意味の分からない事をしています。
最初から霊について信じておらず、家を清めてくれたキムをずっと小バカにしていたバカ。
ようやくバイバイマンの存在を認める頃には、呪いにどっぷりとハマって抜け出せず。
最後はジョンを誤ってバットで殴り、サーシャを銃殺し、始末をつける為に自殺をした。
・サーシャ(演:クレシダ・ボナス)
エリオットの恋人。大学生三人組の一人。なぜか不気味な家に住む事に賛同している。
クレシダ・ボナスは代表作に『チューリップ・フィーバー』などがあります。
ホームパーティをしてから調子がおかしくなり、その後はずっと原因不明の咳をしている。
ジョンとの仲をエリオットに疑われるが、意識が飛んでバイバイマンの姿を描いていた。
体調が悪く寝込んでいたが、目を覚ますとジョンをエリオットだと認識する幻覚を見る事に。
最後はジョンをハサミで殺そうとしたが、止めに入ったエリオットが銃を発砲して死亡。
・ジョン(演:ルシエン・ラヴィスカウント)
エリオットの親友。大学生三人組の一人。エリオットとは小さい頃からの親友で脳筋担当。
ルシエン・ラヴィスカウントは代表作に『One Night in Istanbul』、『Love Beats Rhymes』などがあります。
家を清めに来たキムと一緒にいて、彼女の霊視能力でセックスに誘う事に成功している。
その夜は楽しもうとするが、まさかのインポを発動してしまい、後味の悪いまま次の日へ。
幻覚や幻聴が激しくなってしまい、追いつめられたエリオットにバットで頭を殴られる。
最後は目を覚まして家をうろつくが、幻覚を見たサーシャに切り刻まれるが唯一助かった。
・キム(演:ジェナ・カネル)
サーシャの友人。霊感を持つ。エリオットたちの家を清めた。その後、家の状況を霊視する。
ジェナ・カネルは代表作に『A Girl Named Clyde』、『Holden On』などがあります。
ずっと信じないエリオットに試されるが、本物だと証明するもバイバイマンを呼び出す事に。
その後、ジョンとセックスをするも上手くいかず、次の日は後味悪いまま見送られた。
追い込まれたエリオットに霊視を頼まれるが、幻覚を見て列車に轢かれてバラバラになる。
・ショー刑事(演:キャリー=アン・モス)
キムが列車に轢かれた事件を担当する。容疑者となったエリオットを尋問する。
キャリー=アン・モスは近年の出演作に『エレファント・ソング』、『ポンペイ』がある。
頑なに詳細を話さないエリオットから説得を受け、そのまま何も聞かずに釈放した。
エリオットの自殺で事件が明るみになり、上司から釈放した事を咎められる事になる。
最後は生存者であった瀕死状態のジョンから「バイバイマン」の名前を耳にしてしまう。
・レドモン夫人(演:フェイ・ダナウェイ)
未亡人。8人を殺した記者ラリーの妻。夫が起こした殺人事件で唯一の生存者となる。
フェイ・ダナウェイは代表作に『愛と憎しみの伝説』、『ネットワーク』などがあります。
追い込まれたエリオットが解決方法を尋ねるが、皆殺しにして自殺するしかないと言う。
・ヴァージル(演:マイケル・トルッコ)
エリオットの兄。妻と子供に囲まれる幸せな人生を送る。両親の事故死で多大な負担になる。
マイケル・トルッコは代表作に『NEXT/ネクスト』、『アルマゲドン2011』があります。
弟であるエリオットを心配して、何かあれば必ず力になるとしつこく口にしていた。
追いつめられたエリオットを訪ねるが、ドア越しに彼の自殺を知って娘とともに退散した。
・ワトキンス(演:クリオ・キング)
エリオットたちが通う大学の図書館で司書をする。エリオットが事件を調べる為に協力した。
クリオ・キングは代表作に『マグノリア』、『トランスフォーマー/ロスト・エイジ』がある。
「バイバイマン」の名前を聞いたせいで呪われると、幻覚と幻聴で家族を殺してしまう。
エリオットたちを殺そうとするが、バイバイマンの罠でエリオットの車に轢かれて死亡した。
・ラリー(演:リー・ワネル)
1969年に記者として少年が起こした殺人事件を追うが、結果的に自分も呪われる事に。
リー・ワネルは近年の出演作に『インシディアス/序章』、『ブレイキング・ゴッド』がある。「バイバイマン」の名前を知る者を消さないといけないという使命感に走って8人を殺害。
その後、やって来たバイバイマンに屈する事なく、自殺を選んでその名前を封印した。
・バイバイマン(演:ダグ・ジョーンズ)
コインを落とし、皮膚を剥ぎ取られた猟犬を従える。目深のフードを被って静かに近寄る。
ダグ・ジョーンズは近年の出演作に『クリムゾン・ピーク』、『エイリアンバスターズ』などがあります。
恐怖心をエネルギーとして名前を知った人間に幻覚と幻聴を見せて行動を操っていく。
感想
個人的な評価
本作はロバート・デーモン・シュネックの小説を基にした作品です。
製作には『スペル』で知られるナンシー・カーホッファー、『オキュラス/怨霊鏡』のトレヴァー・メイシーがタッグを組んでいます。
更に撮影監督は『アナベル/死霊館の人形』のジェームズ・クニースト、美術監督に『インシディアス/第2章』のジェニファー・スペンスが務めています。
このように近年のホラー映画で活躍している製作陣が関わった期待度の高い作品となります。
お膳立てはそのぐらいでいいかもしれませんが、残念ながら本作は期待するような化学変化は起きなかったです。
本作の象徴的なキャラクターであるバイバイマンは、設定が完全にフレディ・クルーガーと被っていました。
ただ、バイバイマンの出所が本作でまったく触れられていないので、キャラクターとしてのインパクトが非常に薄いです。
フレディ・クルーガーは恐怖心をエネルギーとして、悪夢の中でブラックジョークを交えながら殺しを楽しむサディストである。
それに対して、バイバイマンは名前を知られただけで幻覚や幻聴を見せて、関わった人間を殺していくという動機がまったく見えない行動を起こす。
この時点でキャラクターとしての設定が製作陣の中で固まっていないのが丸分かりで、そんなフワフワした状態では面白い作品は作れません。
やはり、バイバイマンが何者かを突き止めなければならないし、その正体を明らかにしないと観ている側としてはイメージができない。
単純に不気味なキャラクターとしか思えず、本当に浅いところでしかないので、物語もそれに釣られて浅すぎる内容でした。
そもそも主人公と恋人、それに親友の三人が曰く付きの家に住む行動自体におかしすぎる。
特に理由も語られていないから、尚更、意味不明さに拍車がかかって現実的じゃないファンタジーになってしまっている。
ファンタジーにファンタジーを重ねると夢物語になってしまい、もはやホラーですらない単なるファンタジー映画になってしまうのです。
演出もワンパターンだし、肝心のバイバイマンを演じるダグ・ジョーンズは相変わらずセリフのない役で不気味さだけを演出している。
本来ならちゃんと肉付けしたキャラクターならば、独特な動きがあるだろうが、薄っぺらいのでダグ・ジョーンズの雰囲気だけでごまかしているだけに過ぎない。
なんの特徴もないし、キャラクターも単なるシンボルだし、ストーリーがファンタジーだし、演出もワンパターンだから当然ながら面白くなるワケがない。
ダグ・ジョーンズ、キャリー=アン・モス、リー・ワネルと豪華なキャスト陣も不発に終わってしまった残念な作品でした。