作品紹介
公開年月 | 2014/03/08 |
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ジャンル | ホラー |
原作 | なし |
監督 | ケヴィン・コルシュ、デニス・ウィドマイヤー |
脚本 | ケヴィン・コルシュ、デニス・ウィドマイヤー |
製作 | トラヴィス・スティーヴンス |
製作国 | アメリカ、ベルギー |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
ハリウッドに暮らす女優を目指すセーラだったが、オーディションには軒並み落選していた。
自分の抱く夢に才能が追いつかないセーラは、ライバルたちを心の中で見下す事でなんとか平静を保っていた。
しかし、スターになる為なら悪魔に魂を売る事もすら厭わないセーラは、恐ろしい力を呼び起こすのだった。
登場人物&出演者
・セーラ(演:アレクサンドラ・エッソー)
主人公。女優志望。オーディションを受けながら、ハリウッドにあるダイナーで働いている。
アレクサンドラ・エッソーは代表作に『トーナメント』、『ドクター・スリープ』がある。
自分には絶対的な才能があると信じて疑わず、シェアハウスに住む仲間たちを見下している。
大物プロデューサーのオーディションを受けるが、枕営業を強要されて一度は断ってしまう。
ダニーの助言で枕営業を果たし、次の日から体が腐敗するも、心が解き放たれていく。
最後は完全に覚醒して仲間たちをぶっ殺し、美しく生まれ変わって唯一の友人もぶっ殺した。
・トレイシー(演:アマンダ・フラー)
セーラと同居する女優志望の仲間。小バカにする他の仲間と違ってセーラを友人と考える。
アマンダ・フラーは代表作に『サバンナ』、『デスパレート』などがあります。
オーディションで何度も落ちるセーラを励まし、彼女が落ち込まないように気を使っている。
セーラが大物プロデューサーから枕営業を強要されたと聞き、憤慨して彼女を心配していた。
顔色が悪くなって腐敗臭を漂わせるセーラを心配するが、逆に彼女から不満が爆発される。
最後は生まれ変わったセーラの殺人キスをされ、大量の吐血をしながら死んでしまう。
・ダニー(演:ノア・セガン)
脚本家志望。庭にある自身のワゴンで寝泊まりする。仲間たちとプロを目指すべく切磋琢磨。
ノア・セガンは代表作に『LOOPER/ルーパー』、『ザ・リディーマー』などがあります。
何かとセーラを気にしているが、あくまで精神的に弱い彼女の性格を知っているからである。
エリンとは恋人のような関係であり、過去にセーラの役を彼女に選んでしまっている。
チャンスを振って悩んでいたセーラに対し、やるべきだとアシュリーと正反対の助言をした。
最後は覚醒したセーラがやって来ると、心配していると話すもなぜか殺されてしまう。
・エリン(演:ファビアン・テリース)
セーラと同じく女優志望の仲間。シェアハウスに住んでいてセーラに何かと皮肉を言う。
ファビアン・テリースは代表作に『キッズ・リベンジ』、『サウスバウンド』があります。
過去にセーラから役を奪っていて、そのせいで長く連絡を取らなかったが気にしていない。
脚本家志望のダニーが映画を製作するパーティに来たセーラに皮肉っぽい冗談を口にする。
大物プロデューサーのオーディションに合格したセーラに対し、明らかな嫉妬を見せる。
最後は変異するセーラが来て、ナイフでメッタ刺しにされ、袋を被されて窒息死した。
・プロデューサー(演:ルイス・デズラン)
老舗の映画製作会社の大物プロデューサー。オーディションに参加した女優たちを選別する。
ルイス・デズラン代表作に『Murder at the Mardi Gras』、『A Bitter Lime』があります。
過去に多くの役者をスターにしている功績を持ち、ひと目でセーラに可能性を見出した。
自室にセーラを呼び出し、オーディションと称して枕営業を強要するも拒否されてしまう。
チャンスを手にしたいセーラが再びやって来ると、彼女に自発的な枕営業を選択させる。
最後は本格的な儀式を展開させ、腐敗したセーラが美しく生まれ変わる様子を高らかに宣言。
感想
個人的な評価
本作は『ペット・セメタリー』のリメイクの監督に抜擢されたケヴィン・コルシュ&デニス・ウィドマイヤーのコンビが手がけた作品。
新作レンタルとして借りましたが、この作品は2014年に作られていて、これは『ペット・セメタリー』のおかげで最新作として並んだのでしょう。
当初はあらすじから主人公が女優になる為に悪魔と契約を交わし、周りの人間を巻き込みながら暴走していくと期待していました。
しかし、実際は中盤過ぎまで主人公を含めた芽が出ない役者や脚本家の卵たちが傷を舐め合い、時には見下しながら退屈な毎日を過ごす展開がメインでした。
これが非常につまらないし、同じような状態がずっと続くから飽きてしまい、いつ物語が動き出すのか待つしかなかったです。
オーディションで女優に枕営業を強要する退屈な展開も盛り上がらず、プロデューサーがカルト教団の教祖という設定も曖昧すぎて適当に感じてしまった。
本作の魅力として主人公を演じるアレクサンドラ・エッソーだが、実力がないのに自信過剰で他者を見下す性格が不安定な印象でした。
中途半端に良く魅せようとしたのが失敗で、どうせなら、もっとドス黒い性格にすればキャラクターとして立ったと思います。
主人公が儀式を終えて生まれ変わる為に体が腐敗していくが、その様子は短くて、その間に渦巻くはずの葛藤があっさりとしています。
同じ志を持っていた仲間に対して良い意識を持っていなかったにしても、主人公があそこまで凶行に及ぶまでの過程に説得力が足りなかったです。
確かに少しばかり意地悪な仲間はいたけど、あそこまでの憎悪を持ってぶっ殺すには残念ながら納得はできなかったです。
それと、本作で主人公が醜い姿になっていく過程ならば、まだ『アフターデイズ・ボディ』の方が腐敗していく過程と葛藤をちゃんと描いていました。
どうしてもそれと比べると、本作の腐敗が唐突な上に短く、葛藤も少なかったから格落ちしてしまうイメージがありました。
それにラストで主人公は生まれ変わったのはいいが、見た目に大きな違いはなく、そもそもカルト教団の目的も分からないから真意が伝わらない。
本作に対してイーライ・ロスが絶賛しているようだが、これはアレクサンドラ・エッソーの演技とグロテスクな部分だけだろうと思います。
全体的には物足りないし、中盤までの展開は20分程度にして、変身していく主人公の葛藤をもっと描いて欲しかったです。