作品紹介
公開年月 | 2019/11/22 |
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ジャンル | アクション |
原作 | 井口昇 『片腕マシンガール』(リブート) |
監督 | 小林勇貴 |
脚本 | 小林勇貴、継田淳 |
製作 | 新井重人、原啓二郎 |
製作国 | 日本 |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
無法地帯のスラム街“イシナリ地区”では、臓器売買の元締め“ダルマ屋”が支配し、貧乏人は肉体を切り売りして食いつないでいた。
アミとヨシエは幼い頃、親に売り飛ばされ、ゴダイ一座の見世物小屋でアイドルとして舞台に立っていた。
片腕のないヨシエはマシンガン義手を装着すると、ダルマ屋の女ボス・青山ダルマへの復讐を決行するのだった。
登場人物&出演者
・アミ(演:搗宮姫奈)
伍體一座に所属する姉妹の姉。普段はセーラー服を着て、元気よく街を駆け回っている。
搗宮姫奈は代表作に『レッド・ブレイド』、『翔んで埼玉』などがあります。
内蔵を切り取られているせいでトレイの際、大量の血を流してしまうも生活に支障はない。
ヨシエが密かにダルマ屋に復讐している事を知らず、彼女が捕まって助けようとした。
ダルマ屋に謝罪するも拷問を受け、青山ダルマによって左腕を斬られる一命を取り留める。
最後はマツカタとダルマ屋に殴り込み、ヨシエと仲直りをして、青山ダルマを爆死させた。
・ヨシエ(演:花影花音)
伍體一座に所属する姉妹の妹。右手がサイボーグ化されている。様々な武器を装着する。
花影花音は代表作に『東京無国籍少女』、『レッド・ブレイド湖などがあります。
伍體一座でアミと人気を二分し、戦闘の実力は五分でいつもいい勝負を見せている。
姉の内蔵と自身の腕を奪ったダルマ屋に復讐をして、そのせいで恨みを買う事になる。
青山ダルマにリュウジとともに捕まり、洗脳されるも自ら奴隷になると申し出て改造される。
最後はアミと戦いを繰り広げるも愛の拳を食らって仲直りし、青山ダルマを爆死させた。
・マツカタ・テツヤ(演:坂口拓)
殺し屋。殺し屋協会に所属し、ランキングは5位。別名”仁義のマツカタ”と名乗る。
坂口拓は近年の出演作に『下忍』シリーズ、『キングダム』などがあります。
イシナリ街へやって来ると、見世物小屋でアクションを見せるアミとヨシエに興味を持つ。
長い間、殺し屋を休んでいたせいでランキングが落ちてしまい、今では10位まで落ちた。
イシナリ街に来た吉凶が住民を殺戮する間、居座った縁で伍體一座を守るも失敗する。
最後はアミを覚醒させてダルマ屋に乗り込んで、改造されたリュウジを助けるも相討ちに。
・リュウジ(演:住川龍珠)
イシナリ街に住んでいる少年。両頬に詰め物をしているような感じで滑舌が非常に悪い。
住川龍珠は代表作に『ヘドローバ』、『おいしい給食』などがあります。
よそ者のマツカタにアミとヨシエが伍體一座のアイドルだと教え、金をもらおうとしていた。
見世物小屋で暴れる客を制したマツカタの鮮やかな戦闘の技術を見て、弟子入りを願った。
マツカタから殺しについてのノウハウを聞かされるが、結局は精神論だけに留まった。
最後は青山ダルマに改造されるが、マツカタと対決して倒れ、彼に助けを求めて相討ちに。
・橘吉凶(演:北原里英)
殺し屋協会に所属し、ランキングは一位。別名”緋牡丹の吉凶”とも呼ばれている。
北原里英は代表作に『グラッフリーター/刀牙(トキ)』、『HERO2020』などがあります。
若い女性で着物を着ているが、腹ボテながら二丁拳銃で跳弾を使って殺戮をしている。
実は結合双生児で姉は頭と両手が腹にあって、四丁の拳銃による乱撃で殺人を行う。
青山ダルマに雇われて伍體一座を殺すが、居合わせていたマツカタに阻止されてしまう。
最後は油断したところで頭を撃たれ、姉が代わりに体を動かすもマツカタに銃殺された。
・青山カルマ(演:安田ユウ)
青山ダルマの一人息子。母親が開発した人間兵器を各国の要人に売り捌いていた。
安田ユウは代表作に『スマホを拾っただけなのに』、『映画 賭ケグルイ』などがあります。
語尾に「~すけ」をつける独特なしゃべり方で、どんな空気が冷えてもハイテンション。
取引をしていた最中にヨシエが乱入し、銃弾を頭に食らって一命を取り留めるも廃人となる。
溺愛する母親による改造手術で意思疎通ができるようになり、臓器売買を取り仕切った。
最後はヨシエに股間を潰され、辱めを受けた事で自我を保てなくなり、結局は自殺を遂げる。
・青山ダルマ(演:根岸季衣)
イシナリ街を牛耳っている臓器売買の元締め。一人息子を何よりも大切にしている。
根岸季衣は代表作に『新・女囚さそり701号』、『楽園』などがあります。
人間を使って様々な兵器を開発し、息子には各国の方々に売り捌いて金儲けしている。
息子がマシンガンが片腕のセーラー服に大ケガを負わされ、自殺されるとブチ切れてしまう。
殺し屋を雇って伍體一座を殺してもらい、ヨシエとリュウジを捕まえて改造していた。
最後は乗り込んできたアミに改造したヨシエを戦わせるが、仲直りされて銃撃で爆死した。
感想
個人的な評価
本作は2007年に公開された井口昇監督の『片腕マシンガール』のリブートとなります。
『片腕マシンガール』はカルト的な人気を博しており、低予算ながら多くのコアなファンを獲得しています。
そんな本作は偉大なオリジナルのリブートとなりますが、何に対して鑑賞する人が求めているのか分かっています。
エログロはオリジナルから引き継いでいるが、本作は特にアクションの面に力を入れている。
脇役ながら殺し屋を演じる坂口拓の存在感は別格であり、彼のアクションシーンは他の出演者とは一線を画しています。
動き出せば格好良さが付いてくる坂口拓の良さがしっかり出ていて、こういうバカみたいな作品であっても全力でやっているのは素晴らしい。
特に坂口拓は本作ではアクション指導にも参加していて、主演となる搗宮姫奈と花影香音のトレーニングを見守ってという。
メジャーじゃない映画はみんなで支え合って作っている事が伝わるし、こういう作品に収録されている特典映像を含めて楽しむべきである。
そうすれば、低予算の自主製作に近い邦画と、有名人の起用と莫大な費用を使うメジャーな作品とは何が違うのか分かると思います。
確かに一般的な目線として本作はかなりマニアックな設定や世界観だが、キャストやスタッフが作品に対して真剣な取り組みが違います。
何より本作を象徴するのはクライマックスで展開する「5分58秒」に渡るワンカットのアクションシーンだろうと思います。
こういう作品ではごまかそうとして短いカット割りでアクションをやるが、本作は搗宮姫奈と坂口拓がタッグを組んでワンカットに臨んだのがとても好印象。
やり遂げた搗宮姫奈は本気で疲れていて、とても良い表情を浮かべていたのは印象的です。
もちろん、その隣に立っている坂口拓のよくやったという表情もまた良かったです。
序盤は取っ付きにくい入り口であるけど、劇中で展開されるアクションの真剣度にのめり込んでしまいました。
そして、ご褒美として用意される特典映像は観る価値はあって、本編を観終えた後には是非とも楽しんで欲しいです。