レッド・スパロー RE-2815

作品紹介

公開年月  2018/03/02
ジャンル  サスペンス/アクション
原作  ジェイソン・マシューズ 『レッド・スパロー』
監督  フランシス・ローレンス
脚本  ジャスティン・ヘイス
製作  ピーター・チャーニン、スティーヴン・ザイリアン、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

ケガの為にバレリーナの道を絶たれたロシアの少女ドミニカ・エゴロワは、病気の母の治療を引き換えに叔父の仲介でロシア政府の極秘施設に送られる。
そこはハニートラップでミッションを遂行する“スパロー”の養成所で、厳しい監督官の下で過酷な訓練に耐え、優秀な成績を収めるドミニカ。
その才能を買われ、ロシア情報庁の内部に潜むアメリカの二重スパイをあぶり出すべく、ドミニカは重要な任務を与えられるのだった。

登場人物&出演者

ドミニカ・エゴロワ(演:ジェニファー・ローレンス)
主人公。有名なバレリーナ。演技中にパートナーが誤って左足に着されて骨折の重傷を負う。
ジェニファー・ローレンスは近年の出演作に『マザー!』、『パッセンジャー』があります。
治療して歩けるようになるが、バレリーナとしての将来を断たれて、別の人生を生きる事に。
長らく疎遠だった叔父からスパロー養成所に入れられ、徹底的に心理操作を叩き込まれる。
ロシアの腐敗したやり方に辟易し、ネイドが語る明るい未来にかけて祖国を売る事に。
最後はワーニャを罠にハメると、自身はロシア情報庁で地位を与えられ新たな内通者となる。

ネイト・ナッシュ(演:ジョエル・エドガートン)
ロシアに潜伏するCIAのエージェント。表向きは商務参事官。人違いでロシアを追われる。
ジョエル・エドガートンは近年の出演作に『ブライト』、『ラビング/愛という名前のふたり』などがあります。
アメリカに帰国するが、ずっと接触していたロシアの情報源との連絡が音信不通となる。
任務から一度外されてしまうが、マーブルに後任者とのやり取りを説得するべく復帰する。
ロシア情報庁からドミニカが派遣されるが、その正体を見破って逆に利用しようとする。
最後は拷問を受けながらもドミニカに助けられ、ワーニャを罠にハメて任務を続行する事に。

ニーナ・エゴロワ(演:ジョエリー・リチャードソン)
ドミニカの母親。父親が亡くなってから病に倒れ、それ以来、ドミニカが治療費を工面する。
ジョエリー・リチャードソンは代表作に『マリー・アントワネットの首飾り』、『マギー』などがあります
ドミニカがバレリーナとしての将来が断たれ、治療費や介護士の費用が払えなくなる。
そこでドミニカはスパロー養成所に入るが、それは知らされないが、なんとか気付いていた。
ドミニカは保安局から激しい拷問を受けて家に帰ると、その変わった様子を心配していた。
最後はワーニャを罠にハメてロシアに貢献したドミニカが帰り、平穏な生活を手にした。

ワーニャ・エゴロワ(演:マティアス・スーナールツ)
ドミニカの叔父。ロシア情報庁副長官。ドミニカのバレリーナとしての素質を高く評価する。
マティアス・スーナールツは代表作に『ブラックブック』、『クライム・ヒート』がある。
ドミニカが事故でバレリーナの将来が断たれ、病の母の為にロシアのスパイに出迎える。
以前からドミニカの素質を見抜いていて、自分と同じ種類の人間として長らく待っていた。
ドミニカに裏切りの容疑がかかり、激しい拷問を与えても認めない彼女を信頼する。
最後はドミニカの心理操作にハマり、内通者として突き出されてロシア当局に射殺された。

監督官(演:シャーロット・ランプリング)
スパロー養成所の監督官。異色の経歴を持つドミニカを迎えるが、厳しいルールを教えた。
シャーロット・ランプリングは代表作に『地獄に堕ちた勇者ども』、『愛の嵐』があります。
あくまでスパロー養成所に入った人間は祖国の為にあるとして、羞恥心と自尊心を捨てる。
当然のように養成所に入った者にも同じルールを課し、従わない者は容赦なく撃ち殺す。
最後は将軍や叔父さの高い評価を受けたドミニカを不本意ながら養成所から卒業させる。

ボロントフ(演:ダグラス・ホッジ)
ロシア情報庁のハンガリー支局長。自分の出世にしか興味がなく、新人の味見が大好き。
ダグラス・ホッジは代表作に『ディセント2』、『ダイアナ』などがあります。
派遣されたスパロー養成所のドミニカに興味を持ち、初対面ながらもセクハラを平然という。
ドミニカに手を出そうとするが、逆に脅迫を受ける事で彼女の報告書を悪く書いていた。
最後はドミニカを疑う事になって、アメリカに内通しているとして保安局に渡した。

コルチノイ将軍(演:ジェレミー・アイアンズ)
ロシアの将軍。ロシア情報庁との意見を交換する。強硬的な立場を取るがワーニャが止める。
ジェレミー・アイアンズは近年の出演作に『ジャスティス・リーグ』、『アサシン・クリード』などがあります。
ワーニャがスパロー養成所に入れたドミニカに同情しながら、国の為に尽くすと考える。
スパロー養成所でドミニカが問題を起こすが、その強い精神力と心理操作を高く買う事に。
拷問を受けても祖国を裏切っていないと主張するドミニカを疑うような目で見ていた。
最後はネイドの内通者だとドミニカに告白し、その後任者になるべきとして犠牲を選んだ。

ザハロフ(演:キーラン・ハインズ)
ロシア情報庁の長官。以前からアメリカのCIAであるネイドと繋がりのあるマーブルを追う。
キーラン・ハインズは近年の出演作に『ジャスティス・リーグ』、『ビニー/信じる男』などがあります。
ネイドがミスを犯してロシアからアメリカに帰国するが、その動向をずっと探っている。
隣国のハンガリーにやって来たネイドを探らせるべく、ワーニャからドミニカを託される。
一向にマーブルの正体が分からず、上層部がイライラしている事をワーニャに報告する。
最後は内通者がワーニャだと言われ、それを信じて彼を射殺してドミニカに地位を与えた。

感想

個人的な評価

本作は元CIAであったジェイソン・マシューズが描いたスパイ小説を基に作られています。
ジェイソン・マシューズは33年間CIA捜査官として活躍し、その経験を元に書いた小説はベストセラーとなりました。
スパイ映画などでよく見かける「ハニートラップ」というスキルを中心にした作品です。
あくまで色気で相手を心理的にコントロールして、必要な情報を引き出していくという諜報活動となっています。
本作では「色気」が中心となるので、自ずと出演者たちには脱ぐ必要性が出てきます。
そこで主人公を演じたジェニファー・ローレンスが登場しますが、さすがに色気を売りにする作品だけに説得力抜群でした。
ジェニファー・ローレンスのスタイルは色気を放っていて、男ならば誰でも見てしまいます。
ただ、ちょっとした問題としてバレリーナとしては肉付きが良すぎて説得力がなかった。
そりゃ、パートナーが足を踏んだだけで折れても仕方ないと思わせるのも、監督の意図した演出ならば素晴らしいが。
バレリーナというのはあくまでオマケであり、本作の命題には主人公が羞恥心と自尊心を捨ててどこまで行動していくのかがポイントになります。
スパロー養成所に入った当初はみんなの前で裸になるのを拒んでいたが、慣れてくると自分から脱いで男を誘うぐらいまでになる。
どう考えても度を超えた演出であるけど、世の中は常識では測れない事も多いので、もしかすると実際にあるのかもしれない。
何より後半になってから色気よりも心理戦が重要となるので、明らかに前半のエロはいらなかったような気がする。
女の色気で誘惑しながら、相手をコントロールする事が本作できちんと生きていただけに、前半のやり過ぎなエロはなんだかもったいない気がする。
そのせいで本作は多少なりとも下品な印象を受けてしまい、後半でのスッキリした感じがどうにもモヤモヤしてしまう。
あとは2時間以上の長尺になったのは、いらないエロを加えているせいで、それがなければもっとテンポが良かったはずでした。
結論としてジェニファー・ローレンスの素晴らしいスタイルが拝める一方で、偏ってしまったイメージを後半で盛り返せていなかったです。
やはり、エロをもう少し抑えて、もっとクライマックスで伏線が合致するような演出があれば面白かっただけで惜しい作品でした。