REC/レック4・ワールドエンド RE-2286

作品紹介

公開年月  2015/01/31
ジャンル  ホラー/パニック
原作  なし
監督  ジャウマ・バラゲロ
脚本  ジャウマ・バラゲロ、マヌ・ディエス
製作  フリオ・フェルナンデス
製作国  スペイン
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

アパートで起こったウイルス流出事件で唯一の生存者であるTVリポーターのアンヘラ。
そのアンヘラは海上に浮かぶ大型貨物船で目覚めていた。
大型貨物船では謎のウイルスを研究する極秘施設で、医師のリカルテが中心となって、保菌者の疑いがあるアンヘラを隔離していた。
状況に戸惑うアンヘラの元に救出した特殊部隊のグスマンと合流し、施設から脱出を図る。
すると、船内でウイルスが拡散する非常事態が勃発し、アンヘルたちはリカルテたちに追われながら、感染拡大を食い止めるべく、凶暴化した感染者たちとの死闘に挑むのだった。

登場人物&出演者

アンヘラ(演:マニュエラ・ヴェラスコ)
主人公。アパートでのウイルス流出事件の生き残り。活躍するのは中盤辺りからとなる。
マニュエラ・ヴェラスコはシリーズの三作目以外、すべて出演している彼女の代表作です。
寄生体を宿している疑いを持ち、リカルテたちに解毒剤の重要な人物として追われる。
やはり、このシリーズの顔であるので、彼女の活躍なしには完結しないだろう。

グスマン(演:パコ・マンサネド)
元特殊部隊で医師。アパートで生存者の救出をした。大型貨物船での状況を把握していく。
パコ・マンサネドは38作ほどに出演し、テレビドラマや映画で活躍しています。
主人公のアンヘラに代わって物語を進めていく主人公のような立ち回りをしています。
実は寄生体を宿しているというオチで、それが判明してからの変貌ぶりが分かりやすい。
それまで主要人物だったのに、寄生体の宿主とバレてからの扱いが雑すぎて残念。

リカルテ医師(演:エクトル・コロメ)
極秘施設の責任者。ウイルスの研究をして解毒剤を開発する。実は最初の保菌者を知る。
エクトル・コロメは58作に出演し、代表作に『ゴースト・オブ・チャイルド』があります。
外界から遮断された大型貨物船でウイルスの研究をして、解毒剤を開発している。
残念ながら解毒剤は効かず、すべての元凶となる寄生体を宿す疑いのアンヘラを狙う。
最後はお決まりのパターンで自滅していくが、あまりにもあっさりすぎて残念と言える。

ニック(演:イスマエル・フリッチ)
通信士。くせ毛、ヒゲ面、肥満、チョコ大好き、アンヘラの大ファンである。
イスマエル・フリッチは36作に出演し、テレビドラマや映画で活躍しています。
こういう作品には欠かせないパソコンオタクとして、ハッキング能力をフル活用する。
それだけじゃなく、太っちょのクセにアクションまでこなすマルチな活躍をした。

ルーカス(演:クリスプロ・カベサス)
元特殊部隊。グスマンとは相棒。秘かに感染者サンプルの血液をリカルテに渡していた。
クリスプロ・カベサスは36作に出演し、テレビドラマや映画で活躍しています。
グスマンが信頼する相棒だが、血液サンプルを採取した責任を感じて勇敢な行動を取る。
勇ましい行動力を持っているけど、残念ながらやられる役となるが、あっさりすぎた。

老婆(演:マリア・アルフォンサ・ロッソ)
大型貨物船に連れ来られた一人。痴呆気味で状況を把握していない。
マリア・アルフォンサ・ロッソは80作に出演し、代表作には『カニバル』があります。
最後まで現実を受け入れず、単独で逃げて、再び現れた時には感染者となっていた。

感想

個人的な評価

シリーズの完結編となる本作は思わぬオチを用意してくれました。
事の発端はアパートで起きたウイルス流出事件だが、その大本が本作でネタバレされる。
最初の感染者が屋根裏の少女だが、実は寄生体によってウイルスがバラ撒かれていた。
寄生体は宿主を変えていくスタイルで、それはまるで『ヒドゥン』を彷彿とさせる。
更に劇中では『エイリアン』のチェストバスター、限られた空間でのパニック、どこかで見たようなシーンが出てきます。
一作目はPOVとして製作され、タイトルの“REC”は手持ちのカメラで録画している意味合いを持っている。
しかし、本作では普通にカメラで撮影していて、もはや“REC”である必要性がない。
ただ、個人的にPOVは嫌いなので、これはこれでいい判断だと感じている。
それでも、アクション部分では手ブレによる意図的な演出が何度も出るが、こういうのはPOVに次いで嫌いな演出。
何がどうなっているのか分からないし、緊張感を削ぐし、何より暗いところでやったら本当に何が起きているのか分からない。
ハッキリ見せてしまうと色々とバレからだろうけど、個人的には観づらくて飛ばしている。
こういう作品では90分前後で収めるのが当たり前であるが、そのせいで後半の片付け方があまりにも雑すぎた。
主人公側の脇役があまりにも簡単に退場させすぎるという点が本作最大の欠点でした。
片付け方をもう少しちゃんとしていれば、作品の精度が上がったのに残念だった。
だけど、迫ってくる恐怖の演出は非常に秀逸であり、カメラの手ブレ演出がクソでも、総合的な演出は悪くなかった。
本作は完結編と言っているが、最後の方ではどう見ても続きそうでスッキリしない。
まだ監督は未練を持っているようにしか見えず、潔く決着をつけるべきだったと思う。