作品紹介
公開年月 | 2020/01/03 |
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ジャンル | SF/ドラマ |
原作 | なし |
監督 | ランディ・コロンピス |
脚本 | ランディ・コロンピス |
製作 | ギヨーム・カタラ、ヘンリー・ジュナディ、ほか |
製作国 | アメリカ、インドネシア |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
地球規模の気候変動によって穀物の生産に甚大な被害が生じ、経済が大混乱となった近未来。
食物は石油に代わって最も重要な商品となり、穀物大国インドネシアが新たな世界経済のリーダーに浮上していた。
しかし、インドネシアは全体主義を掲げる政党“PIRANAS(ピラナス)”に支配され、国民が虐げられる中で、元海兵隊員のアンカは政治家となって仲間と立ち上がるのだった。
登場人物&出演者
・アンガ(演:オカ・アンダラ)
主人公。元海兵隊員で政治家。ピラナス党が政権を取るまで一般人として暮らしていた。
オカ・アンダラは代表作に『KILLERS/キラーズ』、『ザ・レイド/GOKUDO』があります。
婚約者のサリが生死不明となり、その後は政治家となって幹部たちと改革団を潰そうとする。
改革団の創設者の一人がサリだと知り、協力するもヴィヌスに殺されて復讐心を燃やす。
ピラナスタワーでは仲間たちのおかげで幹部の部屋に来るが、自白が失敗してしまう。
最後は大統領の告白を全国に流してピラナス党を瓦解させ、娘と平穏な日々を過ごしていく。
・サリ(演:ジュリー・エステル)
アンガの元婚約者。テレビ局で働いていたが、インドラ大統領の取材で生死不明となった。
ジュリー・エステルは代表作に『ザ・レイド/GOKUDO』、『ヘッド・ショット』がある。
実はインドラ大統領と組んで改革団を創設し、アンガの娘を産んで地道に活動をしていた。
アンガと再会を果たした事で仲間が殺され、彼も抹殺リストに載って一緒に戦う事となった。
改革団に化けて議員が殺される作戦を止めるアンガたちを見送るが、襲撃を受けて捕まる。
最後は助けようとしたアンガに娘と改革を託して、彼を助ける為に自分の命を犠牲にした。
・オグス(演:ベルディ・ソライソン)
元海兵隊員。アンガの元部下で最も信頼されていた。ピラナス党に対して不満を持っている。
ベルディ・ソライソンは代表作に『シー・トレマーズ』、『メッセージマン』があります。
抹殺リストに載ったアンガの助けに一度は拒むが、人の為に動く元上官の為に動き出す。
すぐにバラを誘い出し、ティノやイーサンもスカウトしてアンガをサポートしていた。
2体のコディアックの一斉掃射を受けるが、スペックがカメラを破壊してアンガと倒した。
最後は銃撃をマトモに食らい、アンガの役に立ったと喜んで、手製爆弾を渡して死んだ。
・バラ(演:リオ・デワント)
元特殊部隊。除隊してからは泥臭い生活をしている。野外闘技場で戦って日銭を稼いでいる。
リオ・デワントは代表作に『パーフェクト・ヒート』、『珈琲哲学』などがあります。
ピラナス党に対抗するべく、オグスとアンガから声をかけられ、命懸けの作戦に承諾する。
イーサンに協力を頼む時に彼の動画を小バカにして、二人で楽しくイチャイチャした。
ピラナスタワーではアンガたちを先に行かせ、素手で5人の私設部隊の兵士を倒した。
最後は重傷を負いながらも生還し、命を落とした仲間たちの葬儀に参列して見届けていた。
・ティノ(演:アリフィン・プトラ)
元特殊部隊。除隊してから不満な生活を送る。ピラナス党の扱いに対して大きな不満を持つ。
アリフィン・プトラは代表作に『ザ・レイド/GOKUDO』、『ドラゴン・ガール』がある。
命懸けの作戦に誘われると、最初は渋っていたが、アンガの財産と引き換えに承諾した。
サリが死んで復讐心に燃えるアンガを止めようとするが、どうする事もできずに協力する。
ピラナスタワーで警備員として働いていた知識を使い、幹部に行けるルートを教えた。
最後はアンガを行かせる為に囮となり、重傷を負いながらも生き残って黙って去って行った。
・イーサン(演:マイク・ルイス)
元特殊部隊でハッカー。除隊してから動画投稿サイトに自慢の肉体を披露するナルシスト。
マイク・ルイスは代表作に『Suster Ngesot』、『メッセージマン』などがあります。
事情をちゃんと説明を受けられないまま、ピラナス党のサーバーにあっさりと侵入した。
抹殺リストに名前が載ってしまい、仕方なくアンガたちと行動を共にする事となる。
ピラナスタワーで監視室に侵入してハッキングし、入ってきた私設部隊をなんとか倒す。
最後はコディアックで武装してアンガを援護するが、ヴィヌスのナイフの一撃で殺された。
・スペック(演:チコ・ジェリコ)
サリが道端で拾った男。素性が不明。インドラ元大統領に身の守り方を教えている。
チコ・ジェリコは代表作に『珈琲哲学』、『Filosofi Kopi the Movie2:Ben & Jody』がある。
怪しさ満点で歩いていたところをアンガに見つかり、その結果、アジトに連れて行く事に。
ピラナスタワーでは最上階から狙撃銃で敵を倒し、透明マントの敵をギリギリで倒した。
透明マントを着て、追い込まれるティノを助けると、ビルの上階から落下して行方不明に。
最後はアメリカ国旗の入ったヘリに乗り込み、アンガたちの部隊紋章を手に国を去った。
・ヴィヌス(演:エドワード・アクバル)
治安維持するピラナス党の私設部隊を率いている。改革団を武力で制圧する強硬な考え方。
エドワード・アクバルは代表作に『Air Terjun Pengantin Phuket』、『Night Bus』がある。
改革団を潰す計画をアンガと一緒に進める事になるが、考え方の相違でいがみ合っていた。
アンガが改革団に鞍替えすると、彼の仲間を抹殺するべく喜んで私設部隊を使っていく。
改革団のフリをしてアンガたちに助けられた議員たちを殺し、ピラナス党の支持を上げる。
最後はアンガに勝利するが、大統領の本音が暴露され、暴徒と化した国民たちに殺された。
感想
個人的な評価
本作は『第32回東京国際映画祭』にて上映された作品となります。
ハリウッドの一流スタッフが集結したインドネシアが舞台の映画となっています。
さすがにハリウッドのスタッフが揃っている事もあって、映像やギミックに関してはインドネシア映画とは思えないレベルとなっています。
ただし、それはあくまでアジア映画のレベルで、本家の超大作を打ち出すハリウッドと比べてしまうと少しチープなところがある。
近未来を描く作品では一番面白いのは独創的なギミックであるが、本作は『アベンジャーズ』の二番煎じか劣化版に感じられる。
10年後は実現しているかもしれない技術だが、インドネシアが舞台というところには今だと実感が湧かない印象を持つ。
それに本作は2時間近い長尺であるが、こういう作品はテンポが命であり、余計な人間ドラマは盛り込まない方がいいと思います。
主人公の元婚約者の扱いがちょっと微妙で、圧政を敷いていた政党を倒す目的が、そもそも根底的な問題は解決していないように思えた。
あと主人公と一緒に戦う元特殊部隊の仲間も見分けがつかず、誰が死んで誰が生き残ったのかよく分かりません。
ここら辺のキャラクターの違いをもっと明確にするべきで、英雄的な死を遂げても誰が誰だか分からないと意味がないように感じました。
インドネシアのアクション映画というと『ザ・レイド』でのイメージが強い分、本作はそこまでなかったので期待していた分、少しガッカリしました。
主人公はラストの方であれだけボロボロになって、どう考えても致命傷を負っているのに、ほとんど後遺症がなく娘と平穏に過ごすオチも違うように感じた。
根底にある問題が解決していないのに、もう主人公はお役御免として何もせず、ただ一般人として終わるのは死んだ仲間が浮かばれないと思う。
このように本作は細かい部分でかなり雑になっていて、表面的なところだけにこだわっているのが分かってしまう。
政治的な問題を近未来のアクション映画に盛り込んだ作品として、バランスが悪くて一貫していなかったのは非常におしい作品だと感じました。