作品紹介
公開年月 | 2018/12/07 |
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ジャンル | アクション/ホラー |
原作 | なし |
監督 | フレードリク・ヒラー |
脚本 | フレードリク・ヒラー |
製作 | アンダース・グランストロム、デヴィッド・ハンナ、ほか |
製作国 | スウェーデン |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
アメリカ西海岸での極秘任務を終え、帰港目前だったスウェーデン海軍の潜水艦シーライオンが南岸の港町ランズクルーナに漂着した。
地元の男性ハンスは衝撃音を聞いて埠頭へ急行するが、そこで潜水艦に積まれた生物兵器が流出し、感染した人々がゾンビ化する恐ろしい光景を見る。
ハンスは恋人や家族とともに城塞に籠城するが、感染拡大を恐れたスウェーデン軍が町を焼き尽くす“ラグナロク作戦”を決定するのだった。
登場人物&出演者
・ニルス(演:ヨーナス・マルムフェ)
主人公。移民に弟を殺されて犯人を探し出してぶっ殺そうとする。その為に体を鍛えている。
ヨーナス・マルムフェは代表作に『Adam & Eva』、『ザ・クロス/エクソシストの闇』などがあります。
ジムで肉体美を自慢して女を引っかけるが、チンピラみたいな移民にボコボコにされる弱さ。
埠頭で潜水艦が漂着して調べると、その中から怪物となった人間たちに襲われて逃げ出した。
途中で弟を殺したのがアダールだと知ってケンカし、結局は別の人間が彼を殺す事になる。
最後は逃亡するヘリで定員オーバーとなり、自分が降りて怪物となった人間たちに殺された。
・アンジェリカ(演:エリン・ラント)
ニルスの妹。看護師。弟を移民に殺されているが、激しく嫌うニルスとは少し違っている。
エリン・ラントはスウェーデンで歌手として活躍し、本作が長編映画デビュー作となります。
実は移民であるハミドと恋人同士であり、ニルスや家族にはずっと黙って付き合っている。
未感染という事で作戦本部で手厚く保護され、消極的なフリス大佐を触発してしまう。
看護師なのに銃の使い方に慣れていて、単独で城塞まで行くも話しをややこしくする事に。
最後はニルスの犠牲でハミドが助かって、街が焼き尽くされた後に結婚式を挙げていた。
・ベルティル(演:ペール・ラグナー)
ニルスの友人。兵役の経験を持つ。ニルスと同じく移民に対して極端に嫌っている。
ペール・ラグナーは代表作に『ぼくのエリ/200歳の少女』、『ザ・クロス/エクソシストの闇』などがあります。
ニルスの弟が移民に殺された事に怒りを覚えていて、彼らを見る度にハッキリ罵っている。
街が感染者で溢れてくると、率先して指揮を執って安全な城塞へ同胞たちを向かわせた。
その時に移民のハミドたちも来てしまい、アンジェリカとの繋がりを見事に当てる勘の良さ。
最後は救出ヘリで定員オーバーになり、ハミドを乗せないようにするもニルスが代わられた。
・サハル(演:バハール・パルス)
ハミドやアダールの妹。ハミドのように医者として期待されるが美術史を習いたいという。
バハール・パルスは代表作に『När mörkret faller』、『幸せなひとりぼっち』があります。
そのせいでハミドの医者になる祝いの席で父親の反感を買ってしまい、危うくぶち壊す。
街が感染者で溢れかえると、ハミドのおかげでベルティルの城塞になんとか避難する。
母親から美人だと言われるようで、女好きのニルスに対してもお互いに好印象を持つ事に。
最後は怪物化させる薬のケースを作戦本部に持っていくが、間に合わずに作戦が決行された。
・ハミド(演:ザルダシュト・ラド)
イランからの移民。父親の期待に応えるべく猛勉強して、念願だった医師の免許を取得する。
ザルダシュト・ラドは代表作に『Portofino: The Philippines』、『Ankdammen』がある。
当然のように父親や家族から祝福されるが、なぜかアダールたちから反感を買っている。
実はアンジェリカと隠れて付き合っている状態で、お互いの家族に話せずに考え込んでいる。
城塞に行くニルスたちの情報をアンジェリカから聞き出し、なんとか一緒に避難をした。
最後は重要なケースを手にして救出ヘリに乗り、作戦本部に届けるも一歩及ばず作戦が決行。
・アダール(演:トリスタン・ファリド)
イランからの移民。ハミドの父親が経営するピザ店で働く。スウェーデン人を嫌っている。
トリスタン・ファリドは代表作に『Skills』などがあります。
高級車を乗り回していて、ニルスとトラブルになるとすぐに手を上げてボコボコにした。
ハミドの父親がピザ屋をしている事に不満を持ち、ハミドを祝福する場の雰囲気をぶち壊す。
城塞にやって来ると立場をわきまえず、リーダー役のベルティルに反抗的な態度を取る。
最後はアンジェリカが来たせいでニルスの弟を殺したとなぜか自白し、結局は殺される事に。
・ベック・フリス大佐(演:ペータル・エガーズ)
感染拡大を防ぐ作戦本部の指揮官。情報がほとんど入らず、感染拡大の封鎖しかやらない。
ペータル・エガーズは代表作に『ザ・クロス/エクソシストの闇』、『ポゼッション』がある。
市民の救出を後回しにしたせいで市長から攻められると、ようやく重い腰を上げて対応する。
救出ヘリがなぜか墜落してしまい、最高司令官のワイスからラグナロク作戦を決行される。
なぜかアンジェリカに触発されてニルスたちを救出するが、その時に注射を打たれてしまう。
最後はラグナロク作戦の中止を訴えるも指揮官の任を解かれ、そのまま退場させられた。
・ハインツィンガー中佐(演:フレードリク・ヒラー)
スウェーデン軍情報部。スウェーデン軍が極秘で扱うCMESが事故で流出した事を隠蔽する。
フレードリク・ヒラーは代表作に『Psalm21』、『アメリカンバーガー』などがあります。
CMESの全容を把握する数少ない人間であり、その流出を表沙汰に出さないよう暗躍する。
当初は状況を裏側から聞いていたが、表沙汰になろうとして最高司令官を説得していた。
情報部は多くの政治家から支持されていると主張し、最高司令官を仲間に引き込んだ。
最後はラグナロク作戦を決行させて、すべての証拠を焼却して責任を逃れる事になった。
感想
個人的な評価
本作は『ハリー・ポッターと秘密の部屋』や『ライラの冒険/黄金の羅針盤』のVFXチームが参加しています。
この作品はスウェーデン製となっていて、サブタイトルの“ラグナロク”は北欧神話で言う「最終戦争」を意味しています。
映像に関しては上記の作品からそれなりの保障があるのですが、基本的に予算はそこまでないので特に優れているワケじゃないです。
あくまで限られた予算で最大限に見せられる程度の映像を作り上げている感じでした。
本作はゾンビ映画のように紹介していますが、実際は感染系ホラー映画という部類になる。
ここら辺は非常に紛らわしい事になっていますが、本作は感染しているだけで死んで生き返って人間を食うワケじゃない。
『28日後…』のように感染しているだけで、知能や運動能力が損なわれるワケじゃないのでゾンビとはまったく違います。
ただ、そんな事はどうでもいいぐらい、本作では「?」という箇所が多数に存在しています。
主人公は弟が移民に殺されているのに犯人は捕まらず野放しにされているが、今のスウェーデンは移民の方が大切なのかと思ってしまう。
次に主人公の妹が軍に保護されているが、単なる一般人なのにまるで政府の重要人物のような扱いを受けて作戦本部を自由に歩き回っている。
しかも、重要なラグナロク作戦を簡単に見てしまい、相手が軍の大佐なのに堂々とした口調で腰抜けと言い放っている。
そこから大佐が説得されて、彼女を主人公の元に送って救出する作戦を独断でやって、部隊を全滅させている。
主人公は主人公であれだけ移民を嫌っているのに、なぜか女だけは例外で、会った時からずっとイチャイチャするような感じでした。
あとは人間たちを怪物と化す薬の説明も説明になっておらず、そのせいで効果と解毒剤の関係性もよく分からない。
結局、感染した人間は非感染者をゾンビのように見えて攻撃する感じだが、どう考えてもムリのある設定でした。
おかげでラストでの展開も「?」になってしまい、ドンドン進んでいくので、もうどうでも良くなるぐらい不親切すぎる設定だと感じた。
ちゃんと鑑賞すれば理解できるだろうが、移民問題や政治的な陰謀をぶち込んで、どちらも相互作用が弱くて余計な話しが増えただけのように見えた。
それならば、単純に移民問題を中心に進めてサバイバルに重点を置くべきだったと思う。
本作はゾンビ映画だと期待したら、ワケの分からない話しを盛り込まれ、自分がバカなんじゃないかと感じてしまう不親切な作品でした。
それと演出だと思うが、手持ちカメラによる手ブレがかなり多くて、アクションの部分で多用されているが、状況がワケの分からなくなるのでマイナスの効果でした。
ただでさえ内容が頭にほとんど入ってこないのに、そのような演出される尚更鑑賞する気持ちが削がれてしまいした。