作品紹介
公開年月 | 2011/12/01 |
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ジャンル | パニック/災害 |
原作 | なし |
監督 | トドール・チャプカノフ |
脚本 | デクラン・オブライエン |
製作 | ダニエル・ルイス、ケネス・M・バディッシュ、ほか |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | 動画配信サービス |
あらすじ
石油会社ホルター・エネルギーがメキシコ湾沖合で行っていた掘削作業中、海底油田装置が突然爆発を起こした。
マスコミは更なる事故を隠し、CEOのカピラは装置の稼働を続けるよう指示していた。
一方、火山学者のアントワネットは、助手のブランドンとともにメキシコ湾が巨大な火山によって作られたと突き止めつつあるのだった。
登場人物&出演者
・アントワネット・ヴィトリーニ(演:レイチェル・ハンター)
主人公。火山学者で大学教授。長年に渡ってメキシコ湾が巨大な火山地帯だと主張する。
レイチェル・ハンターは代表作に『ロック・スター』、『ピラナコンダ』などがあります。
大学で教鞭を執っていたが、いつも遅刻する妹のエミリーに厳しい言葉をかけるも結局許す。
離婚していて元夫のブラッドがやって来ると、彼女の研究は正しいとして調査に出かける。
マグマはホルターの仕業だと突き止め、それには自分のデータが使われていると知る。
最後はミラーをエミリーと一緒に射殺して、マイアミをマグマの危機から救う英雄となる。
・エミリー・ヴィトリーニ(演:メリッサ・オードウェイ)
アントワネットの妹で大学生。いつものように遅刻するが、結局は姉に許されている。
メリッサ・オードウェイは代表作に『セブティーン・アゲイン』、『テッド』があります。
姉の助手であるブランドンに片想いをしていて、野外授業では一緒の車に乗っていた。
個室にこもりきりだったブランドンに差し入れをするが、避けられている事には気づかない。
アントワネットの元夫と調査に出かけるが、マグマに襲われて一人だけなんとか逃げ出す。
最後はブッチに捕まるも機転を利かせて倒し、姉とともにミラーを蜂の巣にした。
・ブランドン・ライス(演:グリフ・ファースト)
アントワネットの助手。アントワネットが信頼する部下。エミリーに片想いされている。
グリフ・ファーストは代表作に『フライング・ジョーズ』、『マグニフィセント・セブン』などがあります。
ずっと火山の研究をしていて、アントワネットが断念した研究について調べていた。
野外授業の一環で周辺の調査に向かう時、一緒に来たエミリーを少しばかり煙たがっていた。
実はミラーと裏で繋がっていて、アントワネットのデータを売って大金を得ていた。
最後は改心してマグマをせき止める爆破の為、志願してリモコンを手にして爆死した。
・ブッチ(演:マイルズ・ドーリアック)
石油会社ホルター・エネルギーの工場長。カピラの指示に対して素直に従う忠実な部下。
マイルズ・ドーリアックは代表作に『ドルフ・ラングレン/ゾンビ・ハンター』があります。
単なる石油会社の一社員なのに、行方不明となった石油基地の偽装工作をする便利屋。
ミラーがCEOに昇格すると、その腕を見込まれて側近となって、なんでも引き受ける役割に。
監獄行きを避けるべく、データを持っているアントワネットの始末をミラーから任される。
最後はエミリーを殺そうとするが、液体窒素をかけられる反撃を受けて凍って死亡した。
・ジェイコブ・カピラ(演:ブラッド・ドゥーリフ)
石油会社ホルター・エネルギーのCEO。石油の生産を上げるべく地下計画を極秘に進める。
ブラッド・ドゥーリフは近年の出演作に『チャイルド・プレイ/チャッキーの狂気病棟』、『ブラッドショット:ヴァンパイア・エージェント』などがあります。
危険な火山地帯を掘り起こしていた石油基地が行方不明になっても隠蔽しようとする。
なんかと利益を出そうと別の石油基地を訪れると、生産をもっと上げろと無茶ぶりする。
最後は自らの手でバルブを開けて生産量を調節するが、部品が飛んで体を貫通して死亡した。
・レイ・ミラー(演:クリーヴァント・デリックス)
石油会社ホルター・エネルギーの技術責任者。地下計画において掘るポイントを選定した。
クリーヴァント・デリックスは代表作に『ハドソン河のモスコー』、『ナイトメア・ミュージアム』などがあります。
地下計画で石油基地が行方不明になると、カピラに中止を要求する良心が残っていた。
カピラが事故で死亡して代理のCEOになると、報酬に目が眩んで一気に闇落ちをしてしまう。
そこからデータを持っているアントワネットの始末をブッチに命じる暴走を見せる事になる。
最後はエミリーを人質にしてデータを要求するが、結局は隙を突かれて姉妹に射殺された。
感想
個人的な評価
本作は『TATARI2』、『クライモリ/デッド・リターン』などに参加したトドール・チャプカノフが監督を務めています。
基本的にテレビ映画や劇場未公開映画を多く撮っている監督であり、残念ながら本作が初めて鑑賞する作品となりました。
本作はいわゆるディザスター映画であり、一時は流行していたジャンルで、今でも一定数製作されています。
この作品では“火山”を取り上げていますが、真っ先に思い出すのはピアース・ブロスナンが主演だった『ボルケーノ』でしょう。
当時はディザスター映画のブームであり、その一本として脇役がマグマに体を溶かされながら人を助ける場面が今でも鮮明に覚えています。
そんな本作もタイトルから分かるようにマグマが主題になるはずが、なぜか石油会社の悪事が中心になってしまった。
ディザスター映画というよりは犯罪映画に近く、完全にマグマがオマケ程度になってしまった。
そのおかげでディザスター映画の良さを無視して、なぜか序盤でいい人だった男が偉くなって急に悪役と化すという不自然な流れになる。
主人公である火山学者たちも悪役に振り回されているだけで、本題となるマグマに対して駆け足で対応していたような感じだった。
つまり、タイトルは分かりやすいけど、実際にやっている事は悪事を必死に隠そうとした石油会社と対決する火山学者という本題から外れた作品になった。
『ボルケーノ』はちゃんとディザスター映画としてストレートだった分、本作は捻りを利かせようとして迷子になってしまったと思う。
所詮はテレビ映画なのでマグマのシーンに予算を割く事ができなかったので、かなり苦しい展開になったと思われます。
それにしても、本作に登場する州軍は意外にも物分かりが良くて主人公の言う事を聞くが、最後の爆破スイッチを一般人に任せるという無能さを披露しました。
そこは軍人としての責務を果たすべきところなのに、一般人の志願を止めず、さっさと任せて逃げるところはギャグなのかと感じました。
あとはクライマックスで本題を思い出したように専門用語を並べていくが、もはやどうでもいいと言えるほど本題が逸れてしまった内容になりました。