ジュラシック・シャーク VD-66

作品紹介

公開年月  2012/04/20
ジャンル  サメ/パニック
原作  なし
監督  ブレット・ケリー
脚本  デヴィッド・A・ロイド、トレヴァー・ペイヤー
製作  アン=マリー・フリゴン
製作国  カナダ
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

豊かな自然を誇るエルバー島、グラント博士の指示の下、安全基準を無視した石油採掘作業が行われ、やがて氷床を発見する。
一方、大学生のジルはエルバー島での違法採掘の噂を確かめようと春休みを利用して友人たちと島を訪れていた。
ボートで島へ近づくジルたちだったが、突然強い衝撃を受けて転覆すると、水中に待ち受けていたのは氷床の中から目を覚ました古代サメであった。

登場人物&出演者

ジル(演:エマニュエル・キャリエール)
主人公。大学生。違法な石油掘削作業をする会社の正体を突き止める為に友達とやって来る。
エマニュエル・キャリエールは代表作に『サンダーストーム/雷鋼の鎧』などがあります。
真面目な調査と言っているワリに、本人は最初から水着で遊ぶ気満々であるが。
湖へボートを出すもマイクが食われ、状況が調査どころじゃなくなって存在感もなくなる。
最後にはティアを守る為に自己犠牲となるが、銃でかすり傷を負ったのに治っている。
結局は自分がサメを倒したかような感じになっていて、主人公っぽい最後を迎える。

ティア(演:クリスティーン・エメス)
ジルの調査とともにやって来たビッチ。クリスティーンの妹という設定。。
クリスティーン・エメスは代表作に『Going Thru a Thing』、『Spyfall』などがあります。
今回の調査で車をボートにして、ジルに付いてきたのは遊ぶ為だけというバカ女。
グラマラスな体型に反して頭は子供で行動原理が単純すぎる分かりやすい。
真っ先に食われると思ったら、姉が食われた事でなぜか覚醒してしまうキャラクター。
まるで主人公のような立ち回りをするが、ジルにおいしいところを持っていかれる。

クリスティーン(演:セリーヌ・フィロン)
ジルの調査とともにやって来たビッチ。三人の中で一番調子に乗っているビッチ。
セリーヌ・フィロンは代表作に『サンダーストーム/雷鋼の鎧』などがあります。
クレジットカードでボートを買っていて、最初から遊ぶ気満々で同行しているバカ。
食われてしまったマイクとは小学生からの付き合いだが、悲しむ様子は一切ない。
バーブに騙されて湖で絵を探すが、サメに食われて妹を覚醒する犠牲になる。

マイク(演:カイル・マルテッラッチ)
ジルの調査とともにやって来た男友達。完全なる荷物持ちとして付いてきた。
カイル・マルテッラッチは代表作に『Agent Beetle』、『Ghasties』などがあります。
ジルに気があって付いてきたが、ボートで湖へ出て最初に食われてしまう。

リッチ(演:ダンカン・ミロイ)
バーブが従える部下の一人でで体格が一番良い。兄貴のツテで今回の仕事に参加する。
ダンカン・ミロイは代表作に『The Day』、『Raiders of the Lost Shark』があります。
バーブが警官が危険人物だと兄貴に訴え、兄貴が食われてから変な方に覚醒する。
筋肉はお飾りと言わんばかりに女の子が木の棒で背後から殴っただけで怯んでしまう。
最後は覚醒したティアの投げた石で怯み、持っていたダイナマイトで自爆する。

ダグ(演:フィル・デュカルスキー)
ハーブが従える部下の一人で一番存在感がない。一応バーブに信頼されている。
フィル・デュカルスキーは代表作に『Hell at My Heels』などがあります。
バーブに同調してジルたちを脅すなど、なんだか楽しそうな感じでした。
地味な存在ながらハーブの右腕としてリッチをコントロールする。
バーブの命令でジルたちから銃を取り上げようとして湖に入って普通に食われる。

バーブ(演:アンジェラ・パレント)
6200万ドルの高価な絵を盗んだ集団のボス。なぜか最初からピリピリしている。
アンジェラ・パレントは代表作に『Avenging Force:The Scarab』などがあります。
四人の男を従えるお下げした年増で、脳筋の部下たちを操る頭脳と言える立場。
仲間が二人食われてしまい、ジルたちと合流して何か企むという立ち回りをする。
部下は所詮捨て駒という感じで扱い、ジルたちに絵を取らせようと銃で脅す。
しかし、なぜかティアの言葉に呼応したサメが大ジャンプして両脚を残して食われる。

グラント博士(演:ユルゲン・ヴォラート)
石油発掘作業の責任者。利益の為に安全基準を無視し、助手の言葉も聞かずに続行させる。
ユルゲン・ヴォラートは代表作に『Attack of the Giant Leeches』などがあります。
その結果、深く掘りすぎてなぜか爆発して、古代のサメが現代に復活させる元凶を作る。
倒れているところをジルやバーブたちに発見されるが、結局はエサになってしまう。

感想

個人的な評価

世の中には残念な映画は多いけど、サメ映画やゾンビ映画は特に多いです。
本作はクソ映画、カルト映画になれないゴミ映画という名のサメ映画となります。
そして、監督を務めているのはゴミ映画を多く作っているブレット・ケリーである。
某動画サイトで人気を博した『サンダーストーム/雷鋼の鎧』が有名でしょう。
もちろん、こういう作品を撮る監督には独自のチームが存在します。
多くのクソ映画を作り上げているマーク・ポロニアも常連の役者がいます。
本作でも『サンダーストーム/雷鋼の鎧』に出演した役者が出ています。
このように身内で固めてクソ映画以上のゴミ映画を作り上げていくのです。
本作は80分程度の長さだが、見え見えの尺稼ぎをしています。
特に目立つのはムダなスローモーションで、ブレット・ケリー監督の最大の演出である。
このスローモーションには一切の意味がなく、単なる尺稼ぎにしかなっていません。
途中で森を歩く場面があるけど、こちらも無言で歩くシーンをずっと映している。
全体的な事ですが、ずっと緊張感がなく、ダラダラと時間が流れているだけ。
一応は銃で脅されたり、サメがいる湖で沈んだ絵を探したりするが、緊張感が伝わらない。
一見したら女の子たちが湖で遊んでいるようにしか見えないという演出。
それに予算がないのでサメに食われる直接的なシーンは極力避けている感じです。
6人ほどサメに食われているが、ちゃんと描写しているのは3人だけです。
あとは水中でグチャグチャになって、気づいたら食われているという演出です。
超展開に超展開を重ねると、色々とグチャグチャになって、終盤になって精算タイムに入る。
慌てて広げた風呂敷をたたんでいるので、結果的に力業に頼ってしまう超展開に。
もう本作は語る内容もないぐらい薄っぺらであるが、サメ映画のセオリーは一応守る。
なぜか都合良くあったダイナマイト、それを何発もムダにして、最後の一発だけは確実にサメを爆破四散させるのです。
しかも、主人公っぽいジルよりも、途中でなぜか正義に目覚めた体は大人で頭脳が子供のティアが行動的になるという流れ。
やっぱり、こういう映画というのは終盤にこそ面白さが詰まっていると思います。
サメ映画というのは大前提の目標となるサメを倒す為、主人公たちが盛り上げてくれる。
それまでの退屈で面白くない展開は、このクライマックスの為にあるようなモノです。
ですが、本作は間違えなく低予算サメ映画の中でもワースト3に入るゴミ映画であるが。