作品紹介
公開年月 | 1978/07/22 |
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ジャンル | ホラー |
原作 | なし |
監督 | デヴィッド・ダーストン |
脚本 | デヴィッド・ダーストン |
製作 | ジェリー・グロス |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
ニューヨーク州バレービル、人口40人の小さな町に“サタンの息子たち”を名乗るヒッピー軍団がやって来る。
町中で暴れ回る彼らに報復する為、少年ピートはミートパイに狂犬の血を入れてしまう。
そのミートパイを食べたヒッピーたちは狂人と化し、仲間同士での殺し合いから町の住人を襲い始めるのだった。
登場人物&出演者
・ピート(演:ライリー・ミルズ)
地元に住む少年。ミルドレッドのパン屋を手伝っている時に姉のシルビアを見つける。
ライリー・ミルズは本作が長編映画デビュー作となります。
パイを買いに来たホーレスたちの後を追い、廃屋のホテルに行った彼らに忠告する。
ホーレスたちがネズミをバーベキューして食べようとする姿を見て、急いでその場から去る。
乱暴されたシルビアの無念を晴らそうとした祖父が薬物を飲まされると、復讐を思いつく。
ミルドレッドのパイに狂犬病の血を混ぜると、買いに来たローロたちに渡して感染させた。
最後はミルドレッドとシルビアとともに逃げ出し、ようやく来た警察の介入で助かって。
・シルビア(演:アイリス・ブルックス)
地元に住む女性でピートの姉。地元の青年であるアンディと恋人。彼に誘われて儀式を見る。
アイリス・ブルックスは代表作に『Girl on a Chain Gang』、『Slumber Party ’57』などがあります。
ニワトリの生贄を見ていた時にバレて、ホーレスの命令でローロたちに捕まり乱暴される。
ボロボロの状態でミルドレッドのパン屋にたどり着き、家で手当てを受けるも何も言わない。
なんとか落ち着くと祖父の言葉で立ち上がって、いつもような元気な姿でパン屋を手伝う。
謝罪に来たアンディを敬遠するが、狂犬病で狂った仲間から逃げた彼を納屋に匿った。
最後はアンディたちと逃げ回り、彼が殺されるとミルドレッドとピートとともに逃げた。
・ドク(演:リチャード・ボウラー)
地元に住む初老の男性。シルビアとピートの祖父。獣医でピートに狂犬病の怖さを教える。
リチャード・ボウラーは代表作に『Dial M for Murder』、過Love with the Proper Stranger』などがあります。
シルビアがホーレスたちに乱暴されて家に帰った後、その様子を見てやるせない気持ちに。
ミルドレッドがダムの作業員たちを疑うが、ピートの言葉でヒッピーたちが犯人と推測。
猟銃を手にして廃屋のホテルに向かうが、何もできずに殴られて薬物を盛られてしまう。
薬物で正気を失ってしまい、回復したシルビアに看病されて部屋に寝かされる事に。
最後は狂犬病が原因で暴走するヒッピーや作業員だと突き止めるが、ホーレスに殺された。
・ミルドレッド(演:エリザベス・M・ブルックス)
地元に住む女性。町で唯一のパン屋を経営し、シルビアとピートに手伝ってもらっている。
エリザベス・M・ブルックスThe Deadly Spawn』、『Dogs of Hell』などがあります。
ダム建設で多くの住民が引っ越す中で残り、工事責任者であるロジャーは恋人となる。
シルビアが何者かに乱暴された事で心が痛み、部外者であるダム作業員たちを疑っていた。
ホーレスが引き連れるヒッピー集団がパイを求めると、サービスしてケーキもあげた。
町が狂犬病に感染した者たちに囲まれると、ロジャーの言葉に従って誰も家に入れなかった。
最後は助けを求めたピートとシルビアと逃げ回り、やって来た警察によって助けられた。
・ロジャー(演:ジョン・デイモン)
町にやって来たダム建設の責任者。多くの作業員を束ねてる責任者として計画を進める。
ジョン・デイモンは代表作に『Rent-a-Girl』、『Roller Blade Warriors: Taken by Force』などがあります。
ゴーストタウンと化した町に対し、多大な不満を漏らすミルドレッドを宥める役目も担う。
シルビアが部外者によって乱暴された事をミルドレッドから相談され、犯人を探す事に。
しかし、ダム建設を優先している為に忘れ、今度は廃屋のホテルにいるヒッピーを調べる。
作業員たちが狂犬病に感染した女と楽しんだせいで、彼ら全員が発症して町が危険な状態に。
最後は呼んでいた警察とともに登場すると、ミルドレッドたちを助け出した。
・スー・リン(演:ジャディーン・ウォン)
ヒッピーのカルト集団のメンバー。唯一の東洋系で年増。なぜか儀式では女体盛りを担当。
ジャディーン・ウォンは代表作に『イヤー・オブ・ザ・ドラゴン』、『王様と私』がある。
リーダー格のホーレス、調子のいいローロたちと違い、あまり口を開かず付いて行く。
町に来てからは自分たちが泊まる廃屋を決める大役となり、ホテルを探し当てて泊まる事に。
狂犬病入りパイを食べた後、症状が始まっていたローロにタロットカードを見せて促進する。
最後は町に来てミルドレッドを狙うも届かず、やって来たホーレスの前で焼身自殺をした。
・ローロ(演:ジョージ・パターソン)
ヒッピーのカルト集団のメンバー。唯一の黒人で背が高い男。儀式では誰よりも入り込む。
ジョージ・パターソンは代表作に『Paul Temple Returns』、『God Told Me To』がある。
部外者であったシルビアが見つかり、ホーレスの命令で追いかけて捕まえると乱暴をした。
町に来てからは楽しそうに女性言葉を使って遊んだりと、誰よりも状況を楽しんでいた。
狂犬病入りパイを貪るように食ったせいで、誰よりも早く発症してシェリーを殺した。
最後は逃げるミルドレッドたちを追いかけるが、彼女に水をかけられてそのまま死亡した。
・ホーレス・ボーンズ(演:バスカール)
ヒッピーのカルト集団のリーダー的存在。悪魔崇拝者で仲間たちで儀式を行っていた。
バスカールは代表作に『対抗者』、『Trisandhya』などがあります。
LSDという薬物を使っていて、儀式の際には本物のニワトリを生贄にして血を飲む徹底ぶり。
サタンの息子を自称しているが、仲間であるシェリーが口答えをする事でお仕置きをする。
町に来て廃屋となったホテルで暴れていたが、ピートの狂犬病入りパイを食べて発狂。
最後はローロとにらみ合いになり、油断したところで後ろから剣で串刺しにされて死亡。
感想
個人的な評価
本作は当時流行していたヒッピーとドラッグを取り入れ、今ではカルト映画として知られる。
どうやら70年代を代表するホラー映画の一本らしいが、残念ながらまったく知らなかった。
まずはタイトルに目を引かれ、次にジャケットでヒッピーたちが暴れている様子が気に入って借りてみました。
その結果として、本作は良くも悪くも人間が何かに感染して暴走するというスタイルを先んじて取り入れた作品だと分かります。
ゾンビ映画として勘違いされる『28日後…』は感染した事で凶暴性が増すだけで、人を食べるとか死人が生き返るようなウイルスではありません。
本作はそれと同様に狂犬病の血が入ったパイを食べたヒッピーたちが凶暴化し、手当たり次第に生き物を殺しまくります。
基本的に狂犬病を発症すると本作のような状態にはならないが、ヒッピーたちが摂取していた薬物との化学反応でそうなっているらしい。
凶暴化しても判断はできる感じで、感染者は口から白い泡を吹いている状態となります。
さすがに本作は70年代の古い映画なので、全体的に迫力不足でスプラッターシーンも結果だけしか見せません。
本作を70年代の作品だと思えば及第点かもしれませんが、CGで大抵の事ができる現代では子供騙しレベルに見えます。
時代を象徴する作品としては悪くないだろうが、如何せん、メインである狂犬病で凶暴化して目立ったのはダムの作業員という皮肉。
本来ならヒッピーたちにはもっと暴れて存在感を出すべきだが、なぜか一番目立っていたのはダムの作業員でした。
ヒッピーたちは人種も様々でキャラクターもそれなりに濃い感じだっただけに、もっと上手く活かせば良かっただけに惜しい作品でした。