ゴジラ×メカゴジラ/2002年版 VD-263

作品紹介

公開年月  2002//12/14
ジャンル  アクション/怪獣/SF
原作  なし
監督  手塚昌明
脚本  三村渉
製作  富山省吾
製作国  日本
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

1954年に上陸したゴジラに対抗するべく、芹沢博士が開発した特殊兵器「オキシジェン・デストロイヤー」で撃退した。
だが、博士はこの兵器に脅威を感じてしまい、自らの命と引き換えに消滅させ、同年には政府は対特殊生物防衛専門の「特生自衛隊」を組織する。
1999年に再びゴジラが出現すると、特生自衛隊は迎撃するも苦戦し、人工生物学者の湯原徳光は対G兵器・機龍「メカゴジラ」を開発するのだった。

登場人物&出演者

家城茜(演:釈由美子)
主人公。特生自衛隊三尉。第1機龍隊オペレーター。4年前はメーサー隊に所属していた。
釈由美子は代表作に『修羅雪姫』、『タイガーマスク』などがあります。
ゴジラへの攻撃をミスしたせいで上官を数人死なせ、資料課へ転属させられてしまう。
富樫からスカウトを受けて機龍のオペレーターになり、葉山の弟の難癖もほぼ無視していた。
再度ゴジラと対決して優勢になるが、思わぬ反撃で絶対零度砲が外れ、直接搭乗して操縦。
最後は放射能や重力の後遺症どころか無傷でゴジラを撃退し、次なる戦いに備えていた。

湯原徳光(演:宅麻伸)
人工生物学の権威で大学の理工学部教授。絶滅寸前の動物たちを救いたいと語っている。
宅麻伸は代表作に『ふうせん2』、『新・日本の首領』シリーズなどがあります。
妻を亡くしてから心の傷を負った沙羅の為、危険で忙しい政府の仕事をずっと断っていた。
それでも沙羅の説得と一回り以上の年下の茜を見て、メカゴジラの開発を決意する。
機龍には機械ではなくDNAコンピューターを使用して、高速な伝達システムを構築した。
最後は一時的な勝利に喜んだが、茜の厳しい言葉で現実を思い出すも笑顔で立ち去る。

湯原沙羅(演:小野寺華那)
徳光の10歳になる一人娘。4歳の頃に妊娠中の母親と胎児を亡くし、心に孤独を抱えている。
小野寺華那は代表作に『蛇イチゴ』などがあります。
いつも一緒にいたい父親のワガママを聞いて、仕事を断っていた彼に決断させていた。
常に眠り草を持ち歩いていて、メカゴジラの中にあるゴジラの骨格から真意をくみ取る。
母親を亡くした沙羅が命に対して敏感となり、ゴジラすら生きる資格があると訴えていた。
最後は無傷で生還を果たした茜の希望を持つ言葉でようやく笑顔を取り戻す事になった。

葉山進(演:友井雄亮)
特生自衛隊三尉。第1機龍隊しらさぎ3号機及び6号機のパイロット。優秀で気性が激しい。
友井雄亮は代表作に『パセリ』、『幻』などがあります。
過去に実兄である葉山二尉を死なせた原因を作った茜を目の敵にして何かと突っかかる。
なぜか茜に色目を使って口説いていた徳光にも突っかかるなど、悪態をつくだけの存在に。
メカゴジラが暴走すると、嫌っていた茜に助けられる醜態をさらしてトゲが一気になくなる。
最後は機龍に搭乗した茜を助けるべく支援航空機で時間稼ぎし、逆に助けられて生還した。

富樫(演:高杉亘)
特生自衛隊二佐。機龍隊の隊長。4年前から茜と同僚。館山でゴジラの骨格をサルベージ。
高杉亘は代表作に『眠らない街/新宿鮫』、『亜人』などがあります。
自衛官らしく常に厳しい表情を崩さないが、部隊内の秩序を第一に考える常識人である。
上官を死に追いやった茜の心の傷を理解して、後悔する彼女の雪辱を晴らす機会を与える。
何かと茜に難癖をつける葉山進を注意していたが、明らかに問題の種なのに処分せず。
最後は勝手に機龍へ搭乗する茜を止めるフリするだけで、あとはただ傍観していただけ。

五十嵐隼人(演:中尾彬)
内閣総理大臣。前内閣では科学技術庁長官を務めた。強いリーダーシップを期待されている。
中尾彬は代表作に『本陣殺人事件』、『アウトレイジ/ビヨンド』などがあります。
ゴジラを倒す兵器として期待される「機龍プロジェクト」の総責任者として就任している。
対ゴジラ用の秘密兵器として初代ゴジラの骨格を使う機龍プロジェクトを進めていく。
機龍が暴走してしまうと総辞職を考えたが、ゴジラが再度出現した事で気持ちを切り替えた。
最後はゴジラを撃退し、それを上回る戦力を得た喜びと多数の犠牲で複雑な表情を浮かべた。

感想

個人的な評価

本作は『ゴジラ』シリーズの26作目となり、第3期シリーズでは第4作目となります。
第3期シリーズの1作目と2作目では自衛隊の協力が得られなかったが、本作から全面協力を得ています。
その為、本物の車両や艦艇などが登場し、前作までのミニチュアとは違ったリアリティのある迫力が表現されています。
更に本作では主人公やメカゴジラを中心にした物語となっていて、ゴジラを一種の災害として描いています。
ずっと言ってきている事ですが、怪獣映画に登場する人間はあくまで添え物やオマケであって、決して出しゃばっちゃいけません。
しかし、本作は何を勘違いしたのか、人間ドラマをメインに持ってきてしまうという大失態を犯しています。
ただでさえ、上映時間が15分も短くなっているので、余計なドラマやつまらないカメオ出演に時間を割く必要性はない。
話題の人物を出して時代を感じさせるのはいいと思ったが、本作のような出来の悪いドラマを見せられると邪魔にしか見えない。
せっかく自衛隊の全面協力を得ているのにアクションシーンは短いし、期待のメカゴジラも活躍が短くて物足りなかった。
あと、機龍の設定として人間が搭乗できないほどの重力がかかるはずなのに、なぜか主人公は中に入って生身で問題なく操縦していました。
それだったら、最初から中途半端な遠隔操作ではなく、直接操縦すればいいし、暴走させる原因にもなっているDNAコンピューターを使わずに済んだはず。
いくら物語を盛り上げる為に主人公を目立たせる為の演出とは言え、設定を無視した展開はあまりにも雑すぎてギャグと思えた。
主人公補正で放射能や重量負荷の影響もなく、メカゴジラに対して敬礼する主人公の姿は意外にも良かったのは救いでした。
それと「ゴジラ」の愛称で親しまれていた松井秀喜が本人役で出演していたが、記念として満足したのだろう。