作品紹介
公開年月 | 2018/08/17 |
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ジャンル | アクション/コメディ |
原作 | 空知英秋 『銀魂』 |
監督 | 福田雄一 |
脚本 | 福田雄一 |
製作 | 松橋真三、稗田晋 |
製作国 | 日本 |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
幕末、地球人と宇宙人・天人が共に暮らす江戸のかぶき町では、万事屋の銀時、新八、神楽は金欠で家賃も払えない日々を送っていた。
ある日、キャバクラ「すまいる」の店長から“幕府のお偉いさん”の接待を依頼されるが、その人物は征夷大将軍の徳川茂茂だと判明する。
時を同じくして真選組の鬼の副長、土方が突如第二の人格アキバ系オタク“トッシー”が現れ、内紛劇が勃発し、やがて将軍を巻き込む陰謀に繋がるのだった。
登場人物&出演者
【万事屋銀ちゃん】
・坂田銀時(演:小栗旬)
主人公。万事屋銀ちゃんの経営者。かつては「白夜叉」と呼ばれる攘夷志士の一人だった。
小栗旬は近年の出演作に『君の膵臓をたべたい』、『追憶』などがあります。
仕事がなく家賃を滞納していた為、新八の話しでバイトをするも将軍に何度も遭遇する。
散髪屋でのバイトで将軍に遭遇してしまい、切り落とされた髷をなんとかごまかした。
将軍を暗殺しようとした晋助の企みを知ると、万斉の元に駆けつけて見事に退いた。
最後は伊東が侍として散っていく様を新八と神楽に語り、その最期を黙って見届けていた。
・志村新八(演:菅田将暉)
恒道館の現当主。万事屋銀ちゃんで侍魂を学んでいる。メガネ。主にツッコミ役を務める。
菅田将暉は近年の出演作に『となりの怪物くん』、『火花』などがあります。
家賃が三ヶ月も滞納し、それを解消するべく銀時にバイトをするべきだと進言した。
キャバクラや散髪屋で将軍に遭遇してしまい、強引になんとか切り抜けていく。
テレビ番組でオタクの討論でトッシーに殴りかかり、それがキッカケで依頼を受ける。
最後は列車にいた近藤たちと合流し、なぜか落ちる伊東を助ける一役を買っていた。
・神楽(演:橋本環奈)
ヒロイン。宇宙最強の戦闘種族「夜兎族」の少女。普段は胡散臭い協和語でしゃべる。
橋本環奈は代表作に『暗殺教室』シリーズ、『セーラー服と機関銃/卒業』などがあります。
キャバクラのバイトで真っ先にキャバ嬢に立候補するも、店長から普通にスルーされる。
散髪屋で将軍の髷を切り落とし、代わりにゴールデンレトリバーのウンコを乗せてしまう。
伊東の罠でハメられた近藤を助けるべく、隊士の服を着て銀時たちと暴れ回った。
最後は沖田が追い詰められていた時、列車に乗り込んで敵対する隊士を協力して倒した。
【かぶき町の住民】
・志村妙(演:長澤まさみ)
新八の姉。キャバクラ「すまいる」で働く。人気キャバ嬢として店のナンバー1である。
長澤まさみは近年の出演作に『マスカレード・ホテル』、『50回目のファーストキス』などがあります。
金に困っていた新八を見かね、他のキャバ嬢も病欠の為に銀時たちを代役として紹介した。
・お登勢(演:キムラ緑子)
スナックお登勢のママ。スナックの二階には銀時たちの「万事屋」と住居を貸している。
キムラ緑子は近年の出演作に『祈りの幕が下りる時』、『関ヶ原』などがあります。
三ヶ月も家賃を滞納していた銀時を暴力で制し、なんとか払わせようと力ずくで要求した。
最後は逃げ回っていた銀時たちを見つけ、家賃を要求するべく全速力で追いかけた。
・猿飛あやめ(演:夏菜)
元御庭番衆のくノ一。銀時に異常なまでの偏愛を持ち、常にストーカーしている痴女。
夏菜は代表作に『監禁探偵』、『恋とオンチの方程式』などがあります。
銀時たちがキャバクラでバイトして、人手が足りない事もあってSMチックな格好で参加する。
最後は将軍のブリーフが臭いとして心を傷つけるが、まったく気にしていなかった。
・平賀源外(演:ムロツヨシ)
江戸一番の発明家。土方の人格がおかしくなって、事情を調べる為に簡単な検査をした。
ムロツヨシは近年の出演作に『空飛ぶタイヤ』、『斉木楠雄のΨ難』などがあります。
地球人が天人に逆らわないチップが埋め込まれていると突き止めるも摘出はできず。
なんとか土方のヘタレな性質を取り除こうとするが、結局は助けられずに諦めてしまう。
【攘夷浪士】
・エリザベス(声:山田孝之)
坂本辰馬が贈った正体不明の宇宙生物。言葉を発しない代わりにプラカードで会話をする。
山田孝之は近年の出演作に『50回目のファーストキス』、『ハード・コア』などがあります。
キャバクラのバイトでは桂と一緒にやって来て、相変わらずプラカードで会話をしていた。
最後は汚いやり方をする鬼兵隊を倒すべく、桂を背中に乗せて次々と撃破していった。
・桂小太郎(演:岡田将生)
攘夷党を率いる攘夷志士。かつて攘夷戦争で銀時と共闘した。ペットにエリザベスがいる。
岡田将生は代表作に『アヒルと鴨のコインロッカー』、『ホノアカボーイ』などがあります。
攘夷活動の資金が少なくなり、外の貼り紙を見てキャバクラでのバイトを願い出た。
「桂子」として将軍を攘夷ラップで接待するも、片栗虎につまらないと言われて退場した。
最後は国を滅ぼそうとする鬼兵隊のやり方を由とせず、エリザベスとともに真選組を助けた。
【真選組と幕府関係者】
・山﨑退(演:戸塚純貴)
真選組の監察方。本隊とは常に別行動して偵察を主に行う。他と比べて地味なキャラクター。
戸塚純貴は代表作に『リアル鬼ごっこ3』、『アウターマン』などがあります。
将軍がキャバクラで楽しむ間、外で警戒し、見回りしようとした土方に付くも沖田が止める。
伊東と鬼兵隊が手を組んでいる事を知り、知らせようとして万斉に斬られてしまう。
最後は万斉に命を助けられ、自分の葬式が行われる中で土方の復職でその場をごまかした。
・沖田総悟(演:吉沢亮)
真選組一番隊隊長。隊最強の剣士。普段はバズーカを使用する。極度のサディスト。
吉沢亮は代表作に『平成仮面ライダー』シリーズ、『トモダチゲーム』などがあります。
将軍がキャバクラで楽しむ為の過剰な警備に不満を漏らし、土方に見回りを提案した。
トッシーの人格が出ると助けると協力的になるが、実は裏で伊東と組んで罠にハメていた。
実際は副長の座が欲しいだけで、近藤の為なら命をかける決意で伊東の部下と戦った。
最後は復活した土方の助けで近藤を救出し、侍らしく散っていく伊東を見届けた。
・土方十四郎/トッシー(演:柳楽優弥)
真選組の副長。「鬼の副長」と呼ばれ局中法度に厳しい。喫煙者。極度のマヨラー。
柳楽優弥は近年の出演作に『散り椿』、『任侠野郎』などがあります。
将軍がキャバクラで楽しむ為の過剰な警備に反対し、見回りの際にチップを撃ち込まれる。
トッシーの人格になって伊東と沖田の罠で新撰組をクビになり、銀時たちに協力を仰ぐ。
ずっとトッシーのままだったが、近藤の危機に気持ちが変化して、呪縛から目覚めた。
最後は絆を知った伊東の為に、侍として送り出すべく決闘して倒し、黙って見送った。
・近藤勲(演:中村勘九郎)
真選組の局長。隊士からは絶大な信頼を寄せる一方、志村妙をストーカーする一面を持つ。
中村勘九郎は代表作に『禅/ZEN』、『真田十勇士』などがあります。
片栗虎の言いつけでキャバクラを楽しむ将軍の為に壮大な警備を敷いて指揮をしていた。
参謀役として頭角を現す伊東を重用するが、反対していた土方と意見がぶつかってしまう。
伊東の陰謀にハマってしまうが、命を賭して戦う沖田や復活した土方たちに助けられる。
最後は後悔をした伊東を助け出し、侍として彼を送り出すべく土方との決闘を黙って見た。
・伊東鴨太郎(演:三浦春馬)
真選組に入隊して一年ほどで参謀の地位を獲得する。近藤から「先生」と呼ばれている。
三浦春馬は近年の代表作に『進撃の巨人』、『真夜中の五分前』などがあります。
真選組にはない政治的な考え方を持つが、真の目的は乗っ取る事で土方と意見が衝突する。
沖田と組んで土方にトッシーの人格を宿らせるチップを撃ち込み、追い出す事に成功した。
ずっと誰にも認められず、実力行使で天下を取ろうとしたが、真選組の絆を初めて知る。
最後は近藤を凶弾から助け、土方たちによって侍としての最期を遂げるべく粛清された。
・松平片栗虎(演:堤真一)
幕府直轄の警察庁長官。傍若無人な言動だが、真選組から「とっつぁん」と呼ばれる。
堤真一は近年の出演作に『DESTINY/鎌倉ものがたり』、『本能寺ホテル』などがあります。
将軍が町を見たいという理由で、なぜかキャバクラに連れ込んで楽しませていた。
散髪屋の常連で「ゴルゴ17」の18巻を返すついでに、将軍の髷を結い直す為に連れて来る。
またもキャバクラで楽しもうと将軍を連れ出すが、晋助の罠で無防備な状態で追い込まれる。
最後は晋助の計画を察知して影武者を同行させていて、銀時の助けでキャバクラに行った。
・徳川茂茂(演:勝地涼)
第14代征夷大将軍。天人に屈して傀儡政権の象徴として、攘夷志士たちに狙われている。
勝地涼は近年の出演作に『バンクーバーの朝日』、『クローズEXPLODE』などがあります。
どうしても民の生活を知りたいという理由で、片栗虎にキャバクラへ連れて来られる。
更に片栗虎が通っている散髪屋にも連れて行かれ、散々な目に遭っても文句一つ言わない。
最後は晋助に命を狙われるが、実は影武者で本物はすでに箱根の湯でノンビリしていた。
【鬼兵隊】
・河上万斉(演:窪田正孝)
鬼兵隊の一員。表の顔は音楽プロデューサー。実際は「人斬り万斉」と呼ばれる暗殺者。
窪田正孝は近年の出演作に『犬猿』、『東京喰種トーキョーグール』などがあります。
晋助の打ち出した計画で伊東に協力し、真選組を乗っ取るべく影から助けていた。
実際は晋助が企んでいた将軍暗殺の為に伊東を利用し、無防備になったところで暗殺する。
最後はそこに銀時が立ちはだかり、暗殺に失敗してそそくさとムリをせず撤退した。
・高杉晋助(演:堂本剛)
鬼兵隊を率いる。桂よりも過激な思想を持つ男。かつて銀時や桂と攘夷戦争を戦った。
堂本剛は代表作に『シュート!』、『ファンタスティポ』などがあります。
真選組を乗っ取ろうとする伊東に協力し、万斉を送り出して邪魔者を排除させようとする。
実際は伊東を利用して将軍を暗殺しようと企み、無防備になった江戸城を万斉に襲わせた。
最後は計画が失敗してしまい、頑なに落ちない江戸城の強さに計算違いしたと自嘲した。
感想
個人的な評価
本作は大ヒットした『銀魂』を原作とした実写映画の続編となります。
監督と脚本は引き続き福田雄一が務め、主演人物も前作から続投しています。
今回は原作の『真選組動乱篇』をベースに将軍のネタを織り交ぜた内容となっています。
漫画の方は読んだ事はないが、アニメはすべて見ているので物語の展開は把握しています。
まず、本作は1本の映画だという事を認識した上で鑑賞しないといけません。
原作とまったく違う内容とか、ブツ切りという意見はハッキリ言って、お門違いです。
そのまま映画にしてしまったら意味がないし、そもそも尺がまったく足りません。
映画というのは長くても2時間程度の尺しかなく、そこで原作のすべてを投下すると収まるワケがありません。
なので、それを前提で語っているのは頭が悪い事であり、実写映画化という意味が分かっていません。
本作は原作の良いところを摘んで描いていて、面白い部分をしっかりと実写化している。
特に人気の高い「将軍」は原作だと本筋と関わらないが、そこをちゃんと落としていくのは良かったと思います。
前作はパロディ満載だったが、本作は原作の持っている面白い部分にこだわっていたと思う。
確かに主人公である銀時たちの活躍が少ないけど、本作はもっと話しを広げる為に敢えて外していると考えられます。
前回と同じような事をしても、コメディ映画というのは新鮮味がないと飽きられてしまう。
本作は真選組を中心に持っていたのは正解であり、ここで起用した実力派の出演者たちが本領を発揮している。
その中でも特に近藤勲を演じている中村勘九郎の演技が素晴らしく、ギャグキャラがここまで感動させられたのはスゴイと思った。
改めて中村勘九郎という役者は上手いと思わせるし、コメディ映画の中にあって感動を与える雰囲気は良かったです。
あとはラストで繰り広げられるアクションの工夫も素晴らしく、違う場面での繋げ方はかなり好きな演出でした。
多分、次回作は主人公たちの視点に戻ると思っているので、どんな無茶なネタをぶち込んでくるか非常に楽しみである。